『PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD』発売記念! キャラクターから戦闘システムまで、秘話満載の開発スタッフインタビュー

2015年11月12日より発売開始となったニンテンドー3DS用ソフト『PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD(プロジェクト クロスゾーン2:ブレイブニューワールド)』。本作の開発者インタビューをお届け。

●読めばプレイがさらに楽しくなる! 発売記念インタビュー

 バンダイナムコエンターテインメントより、2015年11月12日に発売開始となったニンテンドー3DS用ソフト『PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD(プロジェクト クロスゾーン2:ブレイブニューワールド)』(以下、『PXZ2』)。本作は、メーカーの垣根を越えて、さまざまなゲーム作品の人気キャラクターたちが、一堂に会して戦うシミュレーションRPG『PROJECT X ZONE』(以下、『PXZ』)シリーズ最新作だ。

 今回は、本作の発売を記念して、開発スタッフの中核を担ったお三方に、改めて本作の魅力や開発秘話などをたっぷり語ってもらった。

 なおファミ通.comの特設サイトでは、クロスオーバータイトルの監修時のエピソードや苦労話、見どころを、各メーカーのクリエイターに聞いたクロストークインタビューを公開している。ぜひそちらも合わせてご覧いただきたい。


決めポーズ

【写真左】
バンダイナムコエンターテインメント プロデューサー
塚中健介氏(文中は塚中)
【写真中央】
モノリスソフト 開発ディレクター
森住惣一郎氏(文中は森住)
【写真右】
モノリスソフト 開発プロデューサー
石谷浩二氏(文中は石谷)

●“ミラージュキャンセル”など、前作からの進化の数々に注目

――ついに発売となりましたが、前作との違いや進化した点などを、改めてお聞かせいただけますか?

塚中 『PXZ2』の最大の特徴は、カプコンさん、セガさん、そして我々バンダイナムコエンターテインメントの3つのメーカーの作品が、ひとつのゲームで共演すること。本作では、その部分をより強化するべく、前作には登場していない、あるいは登場させられなかったキャラクターを出そうと試みました。さらに、任天堂さん作品のゲスト参戦も実現し、ユーザーの皆さんに驚いていただけるようなラインアップにすることができたかなと思います。


森住氏(縦)

森住 私が前作からいちばん変えたかったのは、“クロスヒット”の仕様です。前作『PXZ』のバトルというのは、敵を空中に打ち上げて地面に落ちないように攻撃を続けるとか、攻撃のタイミングだとか、いろいろな要素が盛り込まれていますが、クロスヒットで敵を空中に固定してしまえば、最大ダメージもボーナスも思いのまま。つまり、クロスヒットが強すぎて、ゲーム性がそこに寄りすぎてしまった。それが単調さを生む一因となりました。そこで本作では、“クロスブレイク”というシステムの導入や、クロスヒットの有効時間の変更、そしてサポートユニットではクロスヒットが発生しないようにするなどの調整を行いました。前作に比べ、ずいぶんとクロスヒットが発生しにくくなっています。その調整により、敵を地面に落とさずに攻撃を続ける、地面スレスレの敵を攻撃してクリティカルヒットを狙うなど、ゲーム性は向上しています。

――確かに、前作と比べて、かなりアクション寄りのバトルになっていますね。

石谷 攻撃回数なども見直して、よりスピーディーなバトルになっていますよ。

塚中 前作は、キャラクターは好きだけどアクションは苦手という方も少なからずいると思いましたので、プレイのしやすさを重視し、クロスヒットを強めにしていたんです。それが強すぎてしまったこともあるので、本作はうまくバランス調整を行うのが目的のひとつでもありました。

――単調な作業プレイにならくなったのはいいですね。

森住 本作は、慣れてくるとクロスブレイクが頻繁に起こるので、油断はできませんよ。

――システムの進化と言えば、本作で新たに導入された“ミラージュキャンセル”が大きなポイントだと思いますが、これはどんな要素なのでしょうか?

森住 ミラージュキャンセルの特徴というのは、発動させると技が中断されて初期位置に一瞬で戻り、敵が地面に落ちるまでスローモーションになるというものです。地面スレスレの敵を攻撃してクリティカルヒットを狙ったり、敵が高く跳ね上がりすぎてタイミングが取れなくなったときに、コンボを維持するべく態勢を立て直すとか、使い道はいろいろです。ただし、XP(クロスポイント)を100%使ってしまいますが、それもXPの消費量を減らす能力を持つキャラクターがいたり、そうした効果を持ったアイテムなどで消費量を抑えることができます。

塚中 さらに、赤く光るミラージュキャンセルもポイントですね。各キャラクターの技ごとに設定されている特定のポイントでミラージュキャンセルを行うと、XPの消費量が50%で済みます。うまく活用すれば、ミラージュキャンセルで攻撃回数を増やしつつ、さらに必殺技にまでつなげられるという戦いかたも可能になります。前作では、XPが溜まりにくかったので、ボス戦まで温存という思考になりがちだったのですが、今回はXPが溜まりやすい調整になっています。


差し替え写真

森住 通常なら一度のバトルで技は3回までしか使えないのですが、3回目の技の終盤でミラージュキャンセルを発動して技をもう1回くり出すことで、計4回の技が発動可能になります。マシンガンなどを装備したヒット数が稼げるキャラクターなら、かなりのヒット数が叩き出せます。

塚中 ミラージュキャンセルは新システムなので、ガンガン使っていただきたいのですが、テクニカルな操作が要求されますので、お金を大量に稼ぎたいとか、よりド派手な戦闘をしたいという方に向いたシステムですね。必ず使わないとクリアーできないという作りにはなっていません。ただ、『PXZ』シリーズは、アクション性の高い戦闘シーンをシンプルな操作でプレイしていただけますので、そんなド派手な戦闘を気軽に楽しんでいただければと思います。使うかどうかはユーザーさんにお任せですけど、慣れてきたらぜひミラージュキャンセルにチャレンジしてほしいですね。


●せがた三四郎の海外での認知度は、なんと……!?

――バトル以外の進化要素についても教えていただけますか?


石谷氏(縦)

石谷 前作はキャラクターの成長と言えば、基本はレベルアップしてスキルを覚えるといった形で、カスタマイズの要素が少なかっため、本作では、技の強化やスキルの付け替え、覚えるスキルの選択といった、カスタマイズ要素を付け加えました。さらに、装備品の選択の幅を広げる意味で、“ショップ”を導入したのも大きなポイントです。

森住 前作は、まんべんなくキャラクターを強化、育成してほしいという狙いがありました。しかし、せっかくのクロスオーバー作品ですので、本作では好きなキャラクターを好きなように強化して、活躍させてほしいという思いが反映された調整になっています。

塚中 今回は、出撃できるユニット数に制限がかかっているステージが多いですからね。お気に入りのユニットを集中的に育てるのか、まんべんなく強化するのかという選択の幅も持たせ
ています。

――今回の新規参戦作品はどのように選出を?

塚中 前作にあまり興味が湧かなかった人にも注目していただけるような新しい作品を、どんどん取り入れようというのは、まず共通のコンセプトですね。

森住 逆に、前作のファンの方のためにも、総入れ替えというのは避けました。「あのキャラクターが好きだったのに!」というご意見もいただくので、定番モノとして続投すべきものを半分くらい残しておこうと。逆に、半分は変えないと「全部同じじゃねーか!」ってなりますし(笑)。

塚中 クロスオーバー作品の宿命として、登場作品が多ければ多いほどいいのは当然なのですが、そうするとひとつの作品に当たるスポットがどんどん狭まってしまう。ストーリーに絡まず出番が少ないというのは、我々としても本意ではないですし、前作のキャラクターをすべて残しつつ新規参戦を加えるのではバランスが取れないため、断腸の思いで選定させていただきました。ですので、登場作品を決めるだけでも半年以上はかかったのですが、そのあたりのいきさつは、ファミ通.comの特設サイトで詳しく!


せがた三四郎

――その新規参戦キャラクターの中でも、異彩を放っていたのが“せがた三四郎”ですね。

塚中 セガサターンを宣伝していたキャラクターということで、当時のユーザーからすれば印象深いキャラクターなのですが、果たして広く一般の方々に受け入れてもらえるかな、という思いはありました。

――厳密には、ゲームのキャラクターではないですしね。

塚中 そうですね。もとは実写のキャラクターなので、ほかと比べて“異物感”が出てしまうかなぁと。でも、東京ゲームショウでの反響はすごかったですね!

――今作『PXZ2』は、海外でも予定があるようですが、せがた三四郎は海外ではどのくらい認知されているのでしょうか。

塚中 意外なことに、海外での認知度はかなり高いんですよ。以前、海外メディア向けにプロモーションをさせていただいたのですが、その場で「せがた三四郎を知っていますか?」と質問させていただいたところ、9割くらいの方がご存知でした。

森住 本当に、意外でした(笑)。

塚中 せがた三四郎はセガサターンの広告キャラクターですし、藤岡氏ご自身が海外での活動を積極的に行われていることもありますので、海外で認知されていたのではないでしょうか。