●幽鬼のように青白く浮かび上がり、闇に消えていく世界。

 The Deep End Gamesの『Perception』は、盲目の女性を主人公にした一人称視点のホラーアドベンチャーゲーム。KickStarterでのクラウドファンディングを経て開発が行われている。今のところのプラットフォームはPCで、日本語対応も予定。
 先週シアトルで行われたゲームイベント“PAX PRIME”に合わせて、会場近くのホテルで開発中のデモを見せてもらったので、その模様をお伝えしよう。

 本作の主人公キャシーは目が見えないが、自分の突く白杖や周囲のものが発する音の反響で周囲を認識することができる。『Perception』では、このいわゆるエコーロケーション(反響定位)と呼ばれる能力をゲーム的に再現し、“怪異が潜む古屋敷を盲目の女性が探索する”というコンセプトを実現している。ゲーム画面はほぼ真っ暗な状態が基本で、例えばそこで白杖をつくアクションをすると周囲のモノが青白く浮かび上がり、またゆっくりと暗闇に消えていく。

▲暗闇に青白くブワッと浮かび上がる世界。

 これは実際にプレイしてみると、動き回るだけでもメチャクチャ怖い。ただ歩くだけではほとんど周囲が見えないし、杖を突くとボワッと一気に世界が浮かび上がるものの、それ自体が青白い幽霊のようで、本当に見えている通りの物がそこにあるのかとか、次に杖を突いたら恐ろしいものが見えてしまうのではないかという恐怖がじわじわやってくる。

 そして、ずっと杖を突き続ければいいわけでもない。本作に出てくる怪異もまた、音で世界を“視る”。怪異が迫っている状況では自分の居場所を知らせてしまうので、杖を突く回数を減らして、記憶を頼りに暗闇を進まなければいけないこともあるだろう。

▲怪異と戦闘するのではなく、隠れてやり過ごすというスタイル。

 ちなみにキャシーは屋敷を探索中に過去の世界にも迷い込んでしまう模様で、PAXデモはオカルティックな発明家が住んでいた時代が舞台だった。部屋の中や階段の真ん前にテスラコイルのような電気設備がドーンとあったり、からくり人形がレールの上をケタケタ笑いながら周回していたり(もちろん見つかってはいけない)、ヴィクトリア朝テイストの家や家具と超科学との組み合わせがなかなかマッドな感じ。『バイオショック』シリーズのあの雰囲気が好きな人にもオススメしたい(実際、開発の中心メンバーらは『バイオショック』シリーズを開発したIrrational Gamesの元スタッフ)。

 今回体験したデモにはまだ敵のシステムが完全には組み込まれておらず、ほぼ屋敷をただ歩くだけの内容だったが、これだけでも十分に怖く、基礎はバッチリといった感じ。この上さらにホラーゲーム的な怪異とのステルス/隠れんぼ要素が入ってくるとなれば、一気に深みが増すのは想像に難くない。今後を大いに期待させる内容だった。

▲デモを見せてくれたメインクリエイターのビル・ガードナー氏。ちなみにデモは後ろに写っている通り、使用しているゲームエンジンUnreal Engine 4のエディターで生プレビューするというものだった。