ロケットカーでフィールドを爆走し、ボールをゴールに叩き込め!
Psyonixのレーシングスポーツゲーム『Rocket League』を紹介する。本作はジャンプも可能なロケットカーに乗ってコートを爆走し、車体でボールをゴールに叩き込む、レーシングゲームとサッカーゲームが合体したようなスポーツゲーム。海外ではPC版とPS4版が配信中で、SteamでのPC版は日本でも購入可能。価格は1980円。
実は本作、同スタジオが2008年にPS3向けに出した『Supersonic Acrobatic Rocket-Powered Battle-Cars』の続編……と言ってもその前作が日本で出てないのでご存じない人が大半だと思うが、基本的にはご想像の通り馬鹿ゲーだ。しかも見た目以上に面白い!
スポーツとしてのルールは「相手ゴールにボールを叩き込む」、「ゴールが決まったら全員スターティングポジションに戻ってリスタート」、「タイムアップで終了」ぐらいしかないし、パスボタンもシュートボタンもない。レーシングテクを駆使してバンパーでも後輪でもいいからとにかくボールにブチ当てて運び、ゴールを決めればオーケー。
クルマは急に曲がれない! ままならなさが生むカオスを楽しもう
しかしボールは物理演算で跳ねまわるので、慣性のついた車体ではなかなか綺麗にドリブルやシュートが決まらない。ましてフラフラ上がった浮き球の対処や、バックしながらのディフェンスなんか、人間のプロ選手がやってもミスることがあるんだから、クルマでミスるのは当たり前だ。
結果として、フィールドはいつもカオス状態。アクセル全開でオウンゴールを決めてしまったり、浮き球めがけて数台がかっこよくロケット噴射+ジャンプですっ飛んでいって全員空振りしたり、キックオフ(中央の球目掛けて全台スタート)で複雑なクラッシュに巻き込まれた球がそのままコロコロゴールインしたり(ちなみにオウンゴールという概念はなく、最後に触った攻撃側チームのプレイヤーのゴールとして判定される)。
そんな不安定さが前提だけに、アクセルとハンドルさばき、そしてロケット噴射(ゲージによる使用制限があるが、フィールド上のアイテムで回復できる)とジャンプ(二段ジャンプや、方向入力を足した回転ジャンプが可能)を使いこなし、キリモミジャンプでボレーを決めたり、弾丸のようなロケット噴射でダイビングヘッドを決めたり、オーバーヘッドやスコーピオンシュートを決めた時の快感は最高。
一方で、いわゆる“ワーワーサッカー”(全プレイヤーがボールに集まってしまう事態)の運頼りのゲームになりそうでいて、戦術や腕の違いがちゃんと出るのが面白いところ。ポジションの概念こそないが、一歩引いた中盤にあたるプレイヤーがいればこぼれ球をシュートしやすいし、後方のプレイヤーがいればDF&GKとして相手のチャンスになりそうなボールをきっちりクリアーして、カウンターにつなげることもできる。
全員がボールだけを追っているようなチームはやっぱりロングシュートが決まっちゃったりカウンター一発でやられるし、GK役が飛び出たところをスッと他のプレイヤーがカバーに入って、シチュエーションに応じて交代するようなチームはやっぱり強い。
クルマの車体やパーツなどがカスタマイズで用意されているものの、実は性能がほぼ一緒(当たり判定だけちょっと違うらしい)で、競技ゲームっぽい公平性があるのもいい感じ。一試合も5分と短く、サクッと楽しめる。
試合面で注文をつけるなら、フィールドの違いがほとんどないので、固有のトリッキーなギミックを持ったフィールドが欲しいぐらいだろうか。
クロスプラットフォーム対戦やスプリットスクリーンにも対応
試合形式は1対1から4対4までの構成があり、最大4分割までのスプリットスクリーン(画面分割)のローカル協力・対戦プレイや、Bot(対戦用AI)なども用意。オンラインはPCプレイヤーとPS4プレイヤーのクロスプラットフォーム対戦に対応している。
オンライン対戦はカジュアルマッチとランクマッチがあり、カジュアルマッチに人が集まっている印象。対戦相手を探している間にBotと対戦したり、チュートリアルや練習モードをプレイして過ごすこともできる。さらに、オフラインモードにはBotと戦えるリーグ戦モードもあって、意外と充実。ちなみにBot対戦でも経験値が入り、車体やカスタマイズ用のパーツなどをアンロック可能。
まぁそんな感じに、お値段はそこそこするものの、珍プレー&ミラクルな好プレー連発のワイルドなスポーツを楽しめる本作。基本がシンプルなだけに幅広い人が楽しめる作りになっていると思うので、オフライン・オンラインともに友達とワイワイ楽しんでみてはいかがだろうか。