注射で回復! 注射でドーピング! 絶対に真似してはいけません
Le Cratel Studioの『Mother Russia Bleeds』は、ローカル/オンラインの最大4人Co-opに対応した横スクロールのアクションゲーム。舞台はソ連、謎の組織に拉致されて凶悪なドラッグの実験台にされた、ドラッギーな人間産廃軍団が立ち上がる!
ゲームとしてはいわゆるベルトスクロールアクションなのだが、超バイオレンスでドラッギーなアートスタイルやゴリゴリのハードなBGM、架空の80年代の退廃した世界観、注射で回復したり、素手で敵を瞬殺できるほど身体能力をドーピング強化するという、ノーフューチャーで「ダメ。ゼッタイ。」な内容は、先日日本語版が発売された『ホットライン マイアミ』風。
実際に『ホットライン マイアミ』を作ったDennaton Gamesも本作を認めてアドバイザーとして関わっているほか、その縁もあって本作は『ホットライン マイアミ』シリーズのパブリッシングを担当したインディーパブリッシャーDevolver Digitalと契約。2016年にPCとプレイステーション4でのリリースを予定している(日本展開は不明)。
開発がフランスで舞台は(ifの世界の)ソ連、スウェーデンの雄(Dennaton Games)の紹介でアメリカのパブリッシャーと契約……と国がいちいちバラバラなところも面白く、優れたインディーゲームには国境がないのではと思えてくるが、それも本作がウルトラバイオレンスな方向を極めているからこそだろう。
あるステージを表現するなら「ハードコアなSMクラブに殴り込み、湧いてくるチンピラを撲殺刺殺しながら注射で体力を回復。ボスは覆面の変態野郎で、やっぱり注射でドーピング強化してフルボッコ」となる侘び寂びゼロの内容は人を選びまくると思うが、難しいことを考えずに暴れられる気持ちよさには抗いがたい魅力もある。
ゲームプレイのカギとなっているのはやはり注射システムで、敵がワラワラ出てくるところ、ドーピングでブーストして一気に数を減らすか(強化時は『モータルコンバット』並のフィニッシュムーブを出せる)、あるいは落ちている武器アイテムなどに頼って戦いつつ、注射は回復のために取っておくかというのが基本的な選択。Co-op(協力)プレイ時はもうひとつ選択肢が増え、仲間がダウンした際に注射で救うこともできる。
Co-op用に「仲間が掴んで投げた敵を金属バットでホームラン」といったアクション(スイングするタイミングが難しい)も用意されているので、ソロで遊んでバイオレンスな気分になるよりも、洒落のわかる友達とギャーギャー騒ぎながら遊ぶのを推奨したい。なおゲームモードは、ストーリーモード以外にもサバイバルモードやボスラッシュモードなどを予定している。