復帰プレイヤーの視点から新要素の魅力を探る
ゲームオンがサービス中のPC用MMORPG『ArcheAge』は、多彩なライフスタイルが実現できる自由度が好評のタイトル。2015年6月17日には、最新アップデートとして“新たなる英雄達”が実装される。今回はその見どころをチェックしながら、注目の新機能“建築物変更”の先行体験リポートをお届けする。
最初に断っておくと、記者はつい最近、『ArcheAge』のプレイを再開した復帰プレイヤーだ。基礎知識や資金、キャラクターのレベルはある程度備わっているものの、固定資産やコミュニティへの所属については新規プレイヤーと大差ない。そんな記者の「はたして追加要素についていけるのだろうか?」という不安とは裏腹に、今回のアップデートで実装される3つの大きな新要素は、プレイヤーにとって分け隔てなく興奮させる魅力にあふれたものとなっていた。
本アップデートは大きく分けて、各大陸の勢力から選出される特別な“英雄”のシステム、現在の建築物をグレードアップさせる“進化する住宅”、新たな装備を獲得できる新エリア“オースト王国駐屯地”の3つの要素からなる。
まずは、実際に体験プレイした“進化する住宅”について紹介しよう。
■生産特化プレイヤーをさらに輝かせる新住宅
進化する住宅は、特定の建築物を生産特化プレイヤー向けの専用住宅に改築する新機能。今回のプレイでは、これらの住宅すべてを改築の段階から体験できた。
まずは中、大型住宅の改築から。“優雅なヌイア住宅”の扉を調べると、新たに“建築物変更”というメニューを発見。“錬金工房”、“鍛冶屋工房”、“貿易工房”という3種の新建築物へ改築できるほか、建築物の色も変えられることが確認できた。
改築に必要となる資材のうち、注目したのが“魔力の青写真”だ。どの建築物でも複数枚要求されるこの新アイテムは、既存の建築図面を分解することで入手できるとのこと。今回は資材が揃った状態で改築に臨めたが、実際の施工ではなかなかの苦労が予想される。そのぶん、生活や生産に力を入れているプレイヤーにとっては新たな目標となりそうだ。
中、大型住宅から改築した各種の工房は、住居スペースの広さはそのままに、新たに専用の作業台や製作台が設けられていた。自宅で生産活動が行えるだけでも便利なのに、そのうえ製作工程をある程度スキップできたり、通常より高品質なアイテムが作成できたりという、工房ならではのメリットもあるようだ。これらは生産に特化した職人プレイヤーなら見逃せない要素となるだろう。
次に挑戦したのが、草屋根の農園から改築できる“採集農園”、“採掘農園”、“畜産農園”の3種。いずれも住居スペースは2階に移り、1階部分には専用の生産施設と“苗床”が用意されていた。
苗床は1回に50個の種をまとめて育てられるので、栽培にかける時間を大幅に短縮でき、スペースも節約できる。“採集農園”には3つ、それ以外にはふたつの苗床があるので、収穫物の加工に必要な中間素材の材料も、より手軽に揃えられるだろう。
さらに“採掘農園”には、一定時間ごとに鉱石が手に入る鉱脈が、“畜産農園”には苗床のようにまとめて家畜を育てられる畜舎が設けられている。どの農園でも生産効率が飛躍的に向上しそうだ。
また、改築した建築物には、共通する機能として、2種類の専用デイリークエストが受けられる“納品依頼の壺”が設置されている。クエストの内容はさまざまだが、いずれも稀少な“デルフィナードの星”が報酬となっているのがうれしいポイントだ。
さらに、これらの建築物には“冥府の石”を使わずに帰還できるので、アクセスが不便だった土地にも新たな活用法が見出せる。同アップデートではカボチャカカシ菜園と高級住宅街の一般住宅地区化、海洋住宅地域の追加も予定されているので、住宅事情はさらに豊かなものとなるだろう。
なお、気になる税金は工房系住宅が“建築税証紙”40枚、農園系住宅が25枚となる。維持費の高騰で商売にもより気合が入りそうだ。
復帰プレイヤーとしては、まず改築前の住宅と土地の確保が避けられないハードルとなるだろう。しかし、改築までこぎつければ周囲の環境に関係なく生産活動が行えるので、土地に余裕のある僻地に居を構えるリスクも少なくなる。
また、遠征隊や血盟に所属すれば、近場の工房や農園を借りて資金を調達することもできるだろう。そうしたコミュニティが大きくなれば、どんな住宅地でもプレイヤーたち独自の町に変貌するはずだ。グライダーで滑空しながら職人たちの個性あふれる町並みを一望するのがいまから楽しみだ。