『ファイナルファンタジーXV』に関し『ヴェルサスXIII』から継承・変更するものが明らかに、体験版2.00は6月10日配信

『ファイナルファンタジーXV』の最新情報を田畑端ディレクター、宣伝担当の大藤昭夫氏(マーケティング部マネージャー)を中心に、開発スタッフがみずからプレゼンテーションするWeb番組の最新版“FINAL FANTASY XV アクティブ・タイム・レポート 6.0”が、2015年6月4日に放送された。

●体験版『FFXV -EPISODE DUSCAE-』Ver.2.00は6月10日0時に配信決定

 スクウェア・エニックスから発売予定のプレイステーション4、Xbox One用ソフト『ファイナルファンタジーXV』の最新情報を田畑端ディレクター、宣伝担当の大藤昭夫氏(マーケティング部マネージャー)を中心に、開発スタッフがみずからプレゼンテーションするWeb番組の最新版“FINAL FANTASY XV アクティブ・タイム・レポート 6.0”が、2015年6月4日に放送された。番組では、体験版『ファイナルファンタジーXV -EPISODE DUSCAE-』のVer.2.00が6月10日に配信決定したことが明らかに。そのほか、『ヴェルサスXIII』から『ファイナルファンタジーXV』への変化により、何が継承され、何が変更されたのかも一部が明らかにされた。ここでは放送で発表されたトピックスをピックアップして紹介しよう。

■フリーの記入欄の意見から

 まず最初は、体験版『ファイナルファンタジーXV -EPISODE DUSCAE-』のプレイヤーから寄せられたアンケートのフリー記入欄から4つの意見がピックアップされ、それに対する回答から。

・アイテムのまとめ売買をしたい!
これに関しては、本編は当然のことながらふつうにまとめて売買できるとのこと。「できて当たり前だと思います(笑)」(田畑D)。また、体験版では、食材だけではなくネジや牙など、さまざまなアイテムがドロップしたり、フィールドから収集できたりするが、本編では、これらアイテムを、クルマの改造など、何らかの目的に使用し、売ること以外の活用方法もあるとのこと。

・フィールドBGMと環境音について
 体験版では、環境音の種類が少ないと感じたプレイヤーから寄せられた意見。あればあるほど臨場感が増す環境音だが、本編ではAIで環境音を制御し、バリエーションもよりリッチになるという。BGMについては、オープンワールド系のゲームやMMORPGなどでは、環境音しかないエリアがあったり、ある場所ではBGMが流れたり、BGMが流れていても一定時間が経つと無音になったり、さまざまな変化がある。『FFXV』でも、それらと同様にゲーム内に長くいることを想定したBGM作りになっているという。強調されたのは、環境音、BGMに関しても、ほかの要素と同様、かなりの熱量を割いて開発しているということだ。

・水中に関して
 以前のアクティブ・タイム・レポートでは、水に腰下あたりまでは入って行ける、という話があった。だが、水に浸かった状態で戦闘はできるのか。本作は武器によってモーションやエフェクトなどが異なるというこだわり仕様なだけに、水に浸かった状態でのバトルは技術的に一気にハードルが上がり、作業量的にも莫大なものになる。それでも、ノクトひとりだけなら実現は可能とのことだが、仲間が加わるとさらにハードルが上がり、ほかの仕様とトレードオフになるため、『FFXV』の目指す方向性とは離れていく懸念がある。さらに水中での戦闘になると、対応できないところも出てくるため、実現は困難かもしれない。ただ、ニーズがあるなら、ダウンロードコンテンツなどで、あとから加えることは可能かもしれないとのこと。ただ、以前のPVで公開された、リヴァイアサンとのバトルが発生する水に関連するシーンは実現の方向。

・スタミナゲージに関して
 ダッシュで息切れするのがイヤという意見。せめて、どこで息切れするかわかりたいということで、スタミナゲージを希望する意見があったという。本編での移動手段は、クルマもあり、チョコボもある。それを考えると、ダッシュ用にわざわざスタミナゲージがあったほうがいいのか、というのは疑問が残るところ。ただ、息切れがわかる何かを検討する、とのこと。

■『ヴェルサスXIII』を継承しつつ、『XV』という新しい作品へ

 『ファイナルファンタジーXV』のプロモーションに関しては、2014年の東京ゲームショウから今年3月の体験版の配信までのしらばくのあいだ、ゲームシステム的な要素を中心に情報が発信されてきた。そして、体験版『ファイナルファンタジーXV -EPISODE DUSCAE-』も配信され、ひと区切り。次回、製品版へ向けた大きな情報アップデートは、8月にドイツで開催されるgamescomを機にスタートされる予定となっている。

 その製品版へ向けた新たなプロモーション展開の前に、『ヴェルサスXIII』から『XV』へと移行したことにより、ストーリーやキャラクターなどに関しては、どんな変更があったのか、そもそも変更しなければならなかった理由は何だったのかが説明された。

 まず『ヴェルサスXIII』から『XV』にリスタートするにあたり、会社の方針として、一作で完結する作品にすることを求められたという。この方針に沿うため、『ヴェルサスXIII』の要素をどれくらい引き継げて、逆にどこを削らなければならないのかが細かく、徹底的に精査された。

 その結果、ヴェルサスXIII』として世に出ていた情報についても(なるべく継承する方向性で進めていたが)、『XV』として再構築するに当たり、どうしても変更せざるを得ない部分も出てきたという。何度も会議を重ね、結論としては「(『ヴェルサスXIII』のシナリオを手掛ける)野島さんが『ヴェルサスXIII』に向けて書かれたストーリー原案をいちばん大事にして、そのストーリー原案をなるべく実現させる、というところにフォーカスする」(田畑D)ことになった。この結論について、野島氏からは「ストーリー原案を大切にしてくれるのであれば、『XV』に全部が継承されなくても、(野島氏が)実現したかったことは実現できると思う」という返答をもらったという。

 そうした意向に合わせて、『ヴェルサスXIII』から『XV』になるにあたり、具体的には何が変わったのかの要素が以下の3つ(3つめは変更点ではない)。

その1 ヒロインがステラからルーナへ
ヴェルサスXIII』では、ノクトの対をなすヒロインとされていたステラ。だが、ステラのキャラクター性、ステラが持っている役割というのが『XV』の中で成り立たなくなってしまったという。そこで、役どころを変えイメージも変えた新しいステラを作るのか、それとも新しいヒロインを作るのか議論を重ねた結果、ステラは『XV』には登場しないことになったという。新たなヒロインとしてルーナというキャラクターが、新しい役割を担って登場することになる。

その2 序盤の展開の変更
ノクトの父レギスが治める王国ルシスの首都インソムニア。これまでの情報では、物語冒頭の流れとして、それまで敵対関係にあったルシスと軍事国家ニフルハイムのあいだで、和平を結ぶためにインソムニアで調印式が行われたが、その直後、ニフルハイム軍がインソムニアを襲撃(和平は反故に)。ノクトたちは、ニフルハイムの追っ手から逃れるため首都インソムニアを脱出し、仲間たちと逃避行の旅を続けながら反抗のチャンスを窺う……というものだった。この構成も再考され、現在は、ノクトたちがインソムニアを発ったあと、ニフルハイム軍が王都ルシスを襲撃するという、新たな流れになっているという。その襲撃の理由は本編で語られる。

その3 新宿(のような)市街地の戦闘シーンは健在
その2の変更点によって、これまでトレーラーなどで描かれていたインソムニアの市街地(新宿都庁のような場所)でのバトルシーンはどうなるのかという疑問に関しては、ちゃんとゲームプレイとして盛り込まれるという。ただ、どのタイミングであのシーンが描かれるのかは、今後の情報、本編をプレイしてからのお楽しみ。

 そのほか、黒髪の女性キャラクターや女性竜騎士といった過去のトレーラーに少しだけ登場したキャラクターに関しては変更なく、『XV』でも重要な人物として登場するという。

 これら変更点に関し、田畑Dは「『ファイナルファンタジーXV』という作品を、できうる限りベストなものに仕上げるために、熟考して覚悟・決意を持って判断したものです。『ヴェルサスXIII』を楽しみにされてきた方にとっては、今後の情報で“(『FFXV』は)『ヴェルサスXIII』と違う”という見え方になってしまうので、本編のプロモーションを本格的を始める前に、しっかりと“違う”ということを、これからの『XV』の情報を自信を持って提供していくために、お伝えしました。これからもマスターアップに向けて、一切の妥協なく、最高の『FFXV』を作っていきますので、大いに期待していただければと思います」とアピールした。

<主要スタッフ>

ディレクター:田畑端
ファイナルファンタジーXV』を開発するスタジオの運営責任者でもある。

原案・メインキャラクターデザイン:野村哲也
キャラクターデザイン:Ferrari Roberto
ストーリー原案:野島一成(ステラヴィスタ)

デベロップメントマネージャー:那須靖明
ムービーディレクター:野末武志

アートディレクター:長谷川朋広、直良有祐、上国料勇
※それぞれ違う領域を担当

ワールドマップディレクター:松浪保之
3Dグラフィックディレクター:岩田亮
リードエンジニア:荒牧岳志、岩崎浩

リードゲームクリエイター:佐藤雅則、滝澤雅史、湯地健一郎、Prasertvithyakarn Prasert(サンさん)

リードエネミーデザイナー:兼森雄一、神林孝幸
リードレベルデザイナー:寺田武史、木村邦彦
リードシナリオデザイナー:板室沙織
リードテクニカルアーティスト:七瀬清司
リードイベントアーティスト:廣田俊明
リードテクニカルアニメーター:青野孝悠
リード3DCGアニメーター:志田健一、田中雄介
リードエンパイラメント:上野功士
リード3Dキャラクターアーティスト:黒坂一隆
リードVFXアーティスト:栗田直樹

コンポーザー:下村陽子

プロデューサー:橋本真司

※敬称略

 今回の報告は、『ヴェルサスXIII』から情報を追い、楽しみにしてきたファンの人にとっては、驚きの報告となったと思われるが、変更点をしっかり消化し、スッキリした気持ちで8月のgamescomを楽しみに待ちたいところだ。ちなみに、6月16日からアメリカ・ロサンゼルスで開催されるE3では、『XV』の最新映像など情報公開はなし。代わりに、gamescomで公開される予定だという、キービジュアルのラフ画が公開された。

■かなり変わった! エピソード・ダスカ2.00について

 この後、番組では『ファイナルファンタジーXV』を用いたLuminous Studioの新しいテックデモや、『ファイナルファンタジーXV -EPISODE DUSCAE-』Ver.2.00の変更点がわかりやすくまとめられたPV、さらに先日、マイクロソフトが開催した開発者向けのイベント“Build 2015”で公開され、日本でも日本マイクロソフトが開催するエンジニア向けイベント“de:code 2015”で国内初お披露目された最新テックデモ『WITCH CHAPTER 0 [cry]』も公開。エピソード・ダスカ2.00に関しては、以前検討中とされたものも盛り込むことができたのこと。水辺にいた、あの巨大なモンスターとも戦える! Ver.2.00の配信は6月10日0時に決定! 映像に関しては、番組のアーカイブで確認してほしい。

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▲じつは明日6月5日配信のはずだった2.00

▲Luminous Studioの新しいテックデモ

▲こちらはVer.2.00の紹介動画

■次回予告

 次回のアクティブ・タイム・レポートは、8月にドイツ・ケルンにて開催される欧州最大級のゲームイベント、gamescomから放送される。