“総額10000円以上”の全DLCを収録した大ボリューム
2Kより発売中のプレイステーション4、Xbox One用ソフト『ボーダーランズ ダブルデラックス コレクション』。本作は『ボーダーランズ2』と『ボーダーランズ プリシークエル』、さらに両方のDLCが含まれた『ボーダーランズ』シリーズ初となる新世代機移植版。本作を遊んでみたので、プレイインプレッションをお届けします。
なお今回の記事は、プレイステーション4版を使用、『ボーダーランズ プリシークエル』に焦点を当てて、本稿を進めていきます。
本作は、『ボーダーランズ2』と『ボーダーランズ プリシークエル』、さらに両方のDLCが含まれ、コンシューマ版では初となるHD画質、60fpsでのゲームプレイが可能となっています。
既に、旧世代機でプレイしている人には大きな魅力はないのでは？ との疑問が筆者にはありましたが、実際にプレイしてみるとHD画質、60fpsでのプレイはよりゲームに引き込んでくれる大きな要因となっています。シリーズファンなら本作を素通りぜず、ぜひプレイしていただきたいですね。また、クロスセーブ機能あるので、セーブデータを新世代機に移行していままでの続きからプレイでき、現行機の『ボーダーランズ2』と『ボーダーランズ プリシークエル』で鍛え上げたキャラクターを、『ダブルデラックス コレクション』に引き継ぐことも可能です。
ちなみにシリーズで初めて最大4名での分割画面プレイがひとつのモニターで楽しめるようになっているのも特徴です。
以下では、システム面とストーリーのふたつに分けて、プレイヤーを夢中にさせてくれる本作の魅力を解説したいと思います。
●シューティングゲームだけどRPG好きにオススメしたい
まず『ボーダーランズ』の特徴と言えば、FPSというジャンルにハックアンドスラッシュの要素が加えられていること。また、実際にプレイしてみると、FPSゲームをプレイする上で需要とされる“エイム”や“立ち回り”などの操作技術よりも、操作キャラクターのレベルやスキル、装備の性能が重要になってきます。
「このステージ、やけにキツイな……」という状況になっても、武器やスキルを見直して再チャレンジをしてみると、問題なくバトルを楽しめる、RPGライクな成長要素があるのが魅力のひとつです。これにより、戦闘の中で自分の成長を感じたときの快感が味わえます。
本作の舞台は月となり、低重力空間での移動となります。大きくゆったりとしたジャンプ、ホバー、ジャンプ中または高所からの落下中に急降下して地面を叩きつけて周囲にダメージを与えるスラムなど、ぴょんぴょん飛び回るスポーツアクションのような爽快感が楽しめるのがポイントです。
筆者のお気に入りのアクションは“スラム”。このスラム攻撃にエレメンタル属性を付けることで、着地時に炎や電撃の攻撃を付属させることができ、敵を吹き飛ばしたときの爽快感はバツグンです！
また、月面=宇宙なので真空、徐々にO2（酸素）ゲージが減少します。02ゲージがなくなれば窒息状態、そして体力ゲージが減ってしまいます。つねに酸素の残量を気にかけつつ戦う緊張感が味わえます。
プレイヤーを支えるそのほかの要素のひとつとして重要になるスキル。敵と戦ってレベルアップするとポイントを入手でき、これを割り振って新しいスキルを取得、成長させていく仕組みです。このスキルもありとあらゆる固有の特殊能力のものと、そのキャラの得意分野をさらに強化するスキルが習得可能です。
筆者は今回、クラップトラップを使用。このキャラクターは見ているだけでも楽しいユニークなスキルを沢山もっています。
VaultHunter.EXE を発動してさまざまなMiniontrapを出すことができる。
もちろん、シューティングゲームである以上、射撃をすることと相成るわけですが、使用できる銃の種類が多種多様でとなっています。
各ステータスに特徴があることはもちろん、リロードした際にマガジンを放り投げ、それが敵に当たるとダメージが入るもの、弾にダメージ範囲が設定されていて、その範囲内にいる敵に対してダメージを入れることができるものなど、特筆すべき性能を持った武器もあるのです。また先述したとおり、ハックアンドスラッシュの要素もあるので、強力な装備を探すことも本作の楽しみのひとつと言えます。
武器はプライマリーウェポン、セカンダリウェポンと2種類の武器を携行することが可能なので、あらゆる戦況を考慮して武器を携えておくといいかも。
もし行き詰まってしまっても、ネットワークを使った協力プレイで複数人で立ち向かえば、困難な局面もクリア―できるでしょう。
『ボーダーランズ』と『ボーダーランズ2』のあいだの物語が語られる本作。『2』の敵役であるハンサム・ジャックが、どのような過去を歩んできたかというのが描かれていますが、個人的には“クラップトラップ”がどうしてハンサムジャックを憎んでいるのかが描かれていて、“クラップトラップ”ファンとして非常に興味深い内容でした。
また、『ボーダーランズ プリシークエル』には、まだ可動しているかわいらしい“CL4P-TP”シリーズが多く登場し、仕事をしていたいり、“クラップトラップ”のように下品なことをボヤいていたり、外観が大きく異なる多数のバリエーションが登場したりと、“クラップトラップ”ファン必見の内容です！
さらに、登場するキャラクターの誰もかれもが個性的で、それぞれのパーソナリティを知ることができるサブ的な任務も。あと、割とすぐに「（だれそれを）殺して」って頼まれたり、『ボーダーランズ』らしい展開も健在でした。こういう海外っぽいノリ、嫌いじゃないんだよねえ（笑）。
『ボーダーランズ 2』と『ボーダーランズ プリシークエル』の本編+全DLCが含まれた本作。ボリュームも伊達ではないですが、HD画質、60fpsでのプレイできる本作は、ファンにとって最高のパッケージだと言えます。
