一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、本日2015年5月27日の定時社員総会に合わせて開催した記者会見で役員の新体制を発表した。新任の監事には、KADOKAWA・DWANGO取締役の浜村弘一氏も名を連ねている。

●“新生CESA”の目標とは

 一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(以下、CESA)は、本日2015年5月27日の定時社員総会に合わせて開催した記者会見にて役員の新体制を発表した。新しい役員は以下の通り。

・新会長:岡村秀樹氏(セガゲームス 代表取締役会長)※昇任
・専務理事:富山竜男氏(CESA 事務局長)※新任
・理事:大下 聡氏(バンダイナムコエンターテインメント 代表取締役社長)※新任
・理事:田中良和氏(グリー 代表取締役会長兼社長)
・理事:辻本春弘氏(カプコン 代表取締役社長執行役員)
・理事:早川英樹氏(コナミデジタルエンタテインメント 代表取締役社長)
・理事:松田洋祐氏(スクウェア・エニックス 代表取締役CEO)
・理事:守安功氏(ディー・エヌ・エー 代表取締役社長)
・監事:浜村弘一氏(KADOKAWA・DWANGO 取締役)※新任
・監事:榊原雅巳氏(税理士榊原雅巳事務所)※新任

・前会長:鵜之澤 伸氏(バンダイナムコゲームス 代表取締役副社長)

■ゲーム業界の変化は今後も“網羅的”で“加速的”

▲岡村秀樹新会長

 新会長に就任した岡村秀樹氏は「ゲーム業界の発展と、消費者が良質なコンテンツを堪能できる環境作りのために努力をして参ります」と挨拶した。岡村新会長によると、CESAは慢性的に赤字体質になりかかっていたそうだが、鵜之澤前会長が任期中の3年間は各年度ともに黒字を計るとともに、財務体質も強化できていたとのこと。岡村新会長は、この鵜之澤前会長が築き上げた財務基盤を維持しつつ、業界の発展のために尽くしたいと語った。

 また、岡村新会長は2015年4月よりJASGAがCESAに吸収・合併され“新生CESA”となったことについて、ネットワークをはじめとするゲームの進化や広がりなどを踏まえ、事組織的な統合を果たすことともに、横断的に業界の発展を捉えるように発展的かつ効果的な活動を目指すと宣言した。

 岡村新会長によると、ゲーム業界の変化は、今後も網羅的、加速的に行われるという。CESAでは、事業領域が国境を超えたさらなる広がりを見せ、新たなスマートデバイスやコンンテンツがサプライされるなどの多様な展開がある中で、消費者の嗜好の変化に対応しつつ、良質なコンテンツ提供のための環境作りを行っていくとのことだ。

■スマートフォンやソーシャルゲームは日本全体の“産業力”に

▲鵜之澤伸前会長

 会長を退任した鵜之澤伸氏は、「3年間の任期が満了しました。岡村さんにバトンタッチができたことに、正直ほっとしています」と挨拶した。鵜之澤前会長はゲーム業界、とくにスマートフォンゲームやソーシャルゲームが任期中の3年間で急速に発展しており、今後3年間もどうなるかわからないほどの変化を遂げると語った。同時に、スマートフォンデバイスはいままでのゲームプラットフォームとは違い、何億台何十億台という単位で世界で普及しているため、新しい大きなビジネスチャンスであるという。

 鵜之澤前会長はスマートフォンゲームやソーシャルゲームが“日本初”というイメージが強いこともあり、日本という国全体の産業力になること、近隣の国々の中で日本がリーダーシップを取ることができるコンテンツとして、さらなる期待を寄せているという。また、鵜之澤前会長はJASGAが吸収・合併へされたことにより、CESAに若い会社が多く参入してきたことも楽しみにしているようだ。

 なお、鵜之澤前会長は現在、アニメコンテンツの海外向け動画配信などを行う“アニメコンソーシアムジャパン”の代表取締役社長に就任している。鵜之澤前会長はゲーム業界が大きく変化した流れを踏まえ、アニメのほか、ゲームの動画やスマートフォンで提供しているゲームなども、アニメコンソーシアムジャパンの同じプラットフォームの中で活用していくことも望んでいるそうだ。

 鵜之澤前会長は、最後に「日本のコンテンツが強くなるためのキーを作っていきただきたいです。チャンスは、海外にまだまだたくさんあります」と、CESAの会員とゲーム業界全体に向けてメッセージを贈った。

■大切なのは、“情報発信”ができること

 岡村新会長はこれからCESAで行う事業について、ゲーム業界全体の状況が変わっていき、マーケットへの参入の垣根が低くなっていく中で、“情報発信の主役”になるための形作りが非常に大切であると語った。そのため、良質なコンテンツが作られることを大前提として、CESAは政府団体などとも密接な関係を築き、効果的な支援活動により、情報発信のためのサポートをしていくとのことだ。

 岡村新会長は現在の日本のゲーム業界の海外展開について、10数年前に日本のゲームコンテンツが世界を席巻していたころとは様相がかなり異なっていると語った。ただし、いままでゲームの制作において培われた技術やクリエイティビティ、各企業のビジネスモデルは大きなポテンシャルを秘めているため、ゲームだけでなく、ゲーム以外の日本のエンターテインメントが極めて有望なコンテンツになること、新たなビジネスチャンスが生まれることを期待しているそうだ。

 また、岡村新会長は東京ゲームショウで中小企業がなかなか出展できていない、優れた企業の名前がなかなか知られていないという現状についても語っていた。CESAでは、この問題の解消のため、さらに広報活動を行い、CESAをもっと活用できるようにするシステムを構築していくとのことだ。