『ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国』クリエイターインタビュー完全版!

週刊ファミ通2015年5月28日号(2015年5月14日発売)の『ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国』記事中に掲載された、クリエイターインタビューの全文を公開!!

●誌面に書かれなかった耳寄り情報も!?

 週刊ファミ通2015年5月27日号(2015年5月14日発売)の『ファイアーエムブレムif 白夜王国/暗夜王国』(以下、『FE if』)記事では、3人のキーマンへのインタビューを掲載した。誌面では掲載しきれなかったところもあるので、ここで完全版をお届けしよう。本作の発売を心待ちにしているエムブレマーの皆さん必見の内容です。

▲インテリジェントシステムズ プロデューサー・樋口雅大氏(写真左)。任天堂 ディレクター・横田弦紀氏(写真中央)。インテリジェントシステムズ ディレクター・前田耕平氏(写真右)。

●シリーズ最大ボリュームの『FE if』に懸ける想いとは?

――複数のストーリーに分岐するという発表が話題を呼ぶ本作ですが、まず、本作のコンセプトをお聞かせください。

横田弦紀氏(以下、横田) もともと、『FE』は大きな国どうしの戦いの中、その戦局の中でユニットをどう動かしていくかプレイヤーが選択していくゲームでした。本作では、主人公の選択によってストーリー自体も変化したらおもしろいのではないかと、企画当初、任天堂とインテリジェントシステムズさんの中で盛り上がったアイデアがベースになっています。そして、自分で好きなようにカスタマイズできる、近年のシリーズでは恒例のマイユニットを主人公にしようと思いました。ストーリーとの親和性も考えてのことです。

樋口雅大氏(以下、樋口) ムービーシーンも、マイユニットの一人称視点のものがメインになります。『覚醒』では、マイユニットはあくまでクロムたちのサポートとして存在していたキャラクターでしたが、本作ではこのマイユニットが物語の主人公となってほかのキャラクターを見ているという映像のスタイルになっています。

前田耕平氏(以下、前田) マイユニットのカスタマイズの自由度は『覚醒』よりも増えているので、こだわりの主人公が作成できますよ。

――なぜ、ストーリーをふたつに分けたのでしょうか?

樋口 本シリーズの永遠の課題でもあるのですが、『FE』をずっとプレイしてくださっている方と、まだ遊んだことがない方、どちらも満足していただくにはどうしたらいいのかということを、企画が立ち上がった段階から考えていました。前作でもカジュアルモードなど、難易度を調整する方法でその課題に挑戦していたのですが、ほかにもいい方法があるのではないかと。そこで、プレイヤーの選択でストーリーがふたつに分岐するなら、それぞれのお客様がより楽しめるように、ゲームの難易度や遊びかたも大きく変えていいのではと思い、ふたつの“if”という形にしたのです。

――具体的にはどのような違いが?

前田 『白夜王国』は、遭遇戦などで自由に育成ができるだけではなく、戦闘の勝利条件もシンプルなものが多いです。逆に『暗夜王国』は、限られた育成のチャンスや資源を使って、“どういう風にキャラクターを育成するか?”という戦略を楽しんでいただけます。戦闘の勝利条件も、ターン制限のある章や、目標を防衛する章など、戦略要素が濃いです。また、また、従来作の闘技場のような施設はあるのですが、経験値やお金を得るのではなく、別の資源を得るためのものになっています。

――そこで戦闘をくり返せばどんどん強くなるというわけではないんですね。

前田 そうですね。そういった意味でも、『暗夜王国』では制限のある『FE』を楽しんでいただければと思います。ただ、どちらのパッケージもそれぞれのおもしろさがありますから、ご安心ください!

樋口 最終的には両方遊んでいただきたいと思っていますが、まずはお好きなパッケージを遊んでいただいて、気になったらもう片方も遊んでいただけるとうれしいですね。

――刺激を求めるなら『暗夜王国』ですか?

前田 プレイのしかたが異なるだけで、『暗夜王国』のほうが圧倒的に難しいというわけではありません。難易度ノーマルのカジュアルモードでプレイしていただければ、どちらもシリーズ初めての方でも楽しんでいただけます。

横田 章やストーリーのボリュームも、『白夜王国』、『暗夜王国』、そして3つ目のシナリオともにそれぞれ『覚醒』と同じくらいありますから、すべてをダウンロードしていただくと、かなりやり応えがあると思いますよ。

――なるほど。新モードのフェニックスを導入した経緯も教えていただきたいのですが…。

樋口 従来作の『暁の女神』までは、“『FE』はこうあるべき”ということを重視して作られていました。それも正しい形のひとつですが、そこを突き詰めると、どうしても新規のお客様に手に取っていただきにくい、という問題が生じてきます。我々としては、新しいゲームファンの方にもっともっと楽しんでいただきたい。その発想は『覚醒』でより大きくなり、本作では、間口の広さをコンセプトの柱としてしっかりと掲げ、ゲームを開発していった経緯があります。

前田 倒されたつぎのターンに復活する、というフェニックスモードは『FE』では禁断のシステムだと思いますが、「興味はあるけれど、難しそうだから自分には無理かな」と思ってしまうプレイヤーの方に、「これなら自分でも遊べるかも?」と思っていただけるものが必要だ、という考えから生まれました。

――気軽に物語を楽しめるんですね。フェニックスを選択すると真のエンディングが見られないといったようなことはありますか?

樋口 フェニックスでプレイしたからと言って、得られないものや見られないものはありません。ただ、クラシックからカジュアルやフェニックスにモードを変更してしまうと、そのデータではクラシックに戻れません。“クラシックで『FE if』をクリアーした”という達成感を味わいたいというシリーズ熟練の方は、ぜひ最後までクラシックで挑んでください。ただ、フェニックスモードにしたとしても、たとえばターン制限がある章はターン内に勝利条件を満たさないとクリアーできませんので、油断しているとゲームオーバーになってしまった! といったこともあるかもしれません。