作りたいから作る──それ以外に何の理由が!? 東京インディーフェス注目ゲームリポート(スモール・ゲーム編) 【TIF 2015】

2015年5月8日~10日、東京・秋葉原UDXにて開催された東京インディーフェス 2015。その出展作品のなかから、注目作をリポート。

●「作りたいものを作る」というインディーの大前提

 2015年5月8日~10日、東京・秋葉原UDXにて開催された東京インディーフェス(TIF) 2015。“インディー”というキーワードで一堂に会した、さまざまなテレビゲームを一挙に遊べる機会ということで、来場者はおおいに満足したのではないでしょうか。
 かくいう筆者も、まだ見ぬテレビゲームとの、“一期一会”性が強い出会いをできる場として、目一杯楽しむことができました。その中で個人的に気になったブースの出展タイトルを紹介します。ゲームの規模や完成度はともかく、操作していて「あ、楽しい……」と素直に思える瞬間があったもの、制作者のお話を聞いて、開発の経緯に興味を惹かれたものを中心にチョイスしました。

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▲イベント開催期間は、江戸三大祭りのひとつ“神田祭”のクライマックスと重なっていたこともあり、秋葉原の街全体が活気に満ちていた。


■『PICO PARK』(TECO)

 “ローカル環境でのマルチプレイ”にこだわって制作された、最大10人同時プレイ対応のアクションゲーム。昨年の東京ゲームショウのステージで開催された“センスオブワンダーナイト2014”で、Best Presentation Award賞を受賞したタイトルですが、ゲーム系イベントでプレイアブル出展するのは、今回が初めてとのこと。「これまでは、知り合いのクラブイベントで、プロジェクターに映して遊んでもらっていました」(作者のTECO氏)
 参加者全員で解法を考えるパズル要素や、特定の行動を自分の持ち場でタイミングよく実行するバケツリレー的アクション、ひとりのプレイヤーキャラを入力の多数決で操作する、一風変わった協力プレイ……といった具合に、ステージごとにさまざまな趣向が凝らされているゲーム性は、まさにイベント向け。1プレイに参加できる人数が多いこともあって、ブースはつねに人だかりができ、歓声が上がっていました。
※TECO公式サイト


■『DASHY CRASHY』(コーラス・ワールドワイド)

 海外、おもにイギリスのインディーディベロッパー作品のローカライズ、パブリッシングを精力的に行っている、コーラス・ワールドワイド。ブースでは、最新作の『ROOM』や、異色のデートゲーム『キティ パワーズ・マッチメーカー』がプッシュされている中、ひっそり(?)と出展されていたのが、『Dashy Crashy(ダッシ―クラッシー)』。左右スワイプで車線変更、上下スワイプで加速/減速……という操作のシンプルな3Dレースゲームですが、流れていく背景のスピード感が気持ちよく、クラッシュしてもすぐスタートしたくなる魅力に溢れていました。聞けば、本作を開発したのは、『ソニック&オールスターレーシング トランスフォームド』(セガ)や、『アウトラン2』シリーズ(同)のコンシューマ移植を手がけたSUMO DIGITALにかつて所属していた、ゲームクリエイター。道理で、カーレースゲームのツボが押さえられた作りになっているわけです(上記のタイトルに直接関わっていたかは、定かではありませんが……)。現在は、2015年夏のリリースに向け、言語のローカライズと、クルマのグラフィックのデザインを修正中とのこと。
※コーラス・ワールドワイド公式サイト


■『SPACE WORLD』(アルス)

 ピクニックに行くような格好をした女の子を操作して、さまざまな銃器で敵を倒していく、全方向スクロールアクション。基本的なゲームシステムはもちろんのこと、パステルタッチのグラフィック、敵を倒すとフルーツが出現……といったギミックからは、往年のアーケード/PCゲームのリスペクトが感じられます。作者は、さぞかし頑固なベテランプログラマーなんだろうなと思っていたのですが(失礼)、いざ聞いてみると、「去年、友人から”インディーゲームっていうのが流行っている”と聞いて、じゃあ自分の好きな要素を詰め込んだゲームを作ってみようと思い、初めてつくりました」とのこと。プログラムをはじめ、グラフィックやサウンドをすべてひとりで手がけているそうです。
 じっくりプレイしてみると、フィールドを覆いつくさんばかりに出現する敵のワラワラ感や、ぐんぐんレベルアップしていくゲームテンポは当世風で、今後の調整次第では、かなりおもしろくなりそうな気がしました。リリース時期や公開手段は未定で、サイトで開発バージョンをダウンロード公開しつつ、調整を続けていくとのこと。
※『SPACE WORLD』公式サイト

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