チェイス・マケインの新米時代を体験!

 “レゴブロック”で作られた街“レゴシティ”を舞台にしたオープンワールド型のアクションゲーム『レゴシティ アンダーカバー チェイス ビギンズ』。本作は、2013年7月に発売されたWii U用ソフト『レゴシティ アンダーカバー』の世界観をそのままに、携帯機ならではの遊びが追加された作品だ。前作では“レジェンド”と呼ばれていた主人公チェイス・マケインが、新米警察官だったころの物語が描かれる。

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レゴブロックを壊して、壊して、組み立てて

 本作最大の特徴は、人も建物も草木もすべて、レゴブロックで構成されているということ。つまり、レゴブロックでできているものは壊すことができるということだ。この“壊せる”というゲームシステムと感覚はほかのゲームでは決して味わえないもの。言葉にすると「そんなことか」と思う人もいるかもしれないが、“聞く”と“やる”とでは大違い。実際にプレイすると、近くにあるレゴブロックはとりあえず殴ってみたくなるし、クルマに乗ったらわざと街灯や草木にぶつかりながら走りたくなる。そして、クルマが壊れたら、ブロックに分解して別のクルマに乗り換える……といった具合に、レゴブロックでできた街を散策しているだけでも存分に楽しめるのだ。

 レゴブロックを壊すことも楽しいが、レゴブロックを組み立てて謎を解くことも本作の楽しさのひとつ。たとえば、ラジコンと台車を組み合わせてリモコンで操作する台車を作る場面も登場するほか、上に行きたいけどハシゴがない、機械を直すためにパーツが必要という場面では、近くにあるレゴブロックを組み立てることで、道が開かれていく。これらの“レゴブロックを壊して組み立てる”という、レゴゲームならではのおもしろさが本作には詰まっているのだ。

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 レゴ シティはいくつかのエリアに分かれているが、それぞれがオープンワールドになっている。広大な街には、さまざまなものが隠されていて、これを探すのも楽しみのひとつだ。絵はがきとして撮影できる場所や、衣装や乗り物をアンロックするためのコイン、クルマを使ったスタントポイントやミニミッションなどが用意されていて、やり込み要素も豊富。さらには、壊したオブジェクトから手に入れた“スーパーブロック”を使って、鉄橋や灯台、風車など、レゴ シティのランドマークとなる建築物を作ることもできる。まずは本作の醍醐味であり、最大の魅力であるレゴブロックの世界をぜひとも堪能してほしい。

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ストーリーもバトルもテンポよく

 前作ではレジェンドと呼ばれていた主人公のチェイスだが、本作ではまだまだ新米。副署長から役立たずと思われながらも犯人逮捕に精を出すことになる。物語は前作の2年前の話が描かれるため、前作を遊んだことがなくても問題なく楽しめる。

 ストーリーは、ミッションをクリアーして進めていく形式。つぎに向かう場所がマップに表示されるほか、スタッド(お金)が向かうべき方向を示す道しるべのように設置されていたりと、絶対に迷うことはないと言い切れるほどの親切設計になっている。各ミッションは短く区切られていて、いつでもやめられる反面、没入感の高さからやめどきを失うこともしばしば。幕間には小粋なジョークや、思わずクスッと笑ってしまう演出が豊富で、物語の展開と合わせて飽きることなく遊び続けてしまうはず。

 ときには、ギミックを用いた謎解きが必要になる場面もあるが、これらは主人公が変装することで利用可能になる。変装可能な職業は一般人に加えて、警察官、ドロボウ、現場作業員、農場作業員、宇宙飛行士、鉱山作業員、消防士の7つ。足あとをスキャンして追跡したり、バールを使って扉をこじ開けたり、ブタに乗って移動したりと、職業ごとに使用可能な特殊能力が異なるのだ。変装をこまめに切り換えながら、パズルのように頭を使って道を切り開くのも魅力のひとつだろう。

 余談だが、職業に関わらず行えるアクションも、職業ごとに微妙に異なる点が用意されていることにも注目。たとえば、ロープを使って滑り降りる場合、警察官なら手錠、ドロボウならバール、農場作業員ならニワトリを使って滑り降りるといった具合。細部にまでこだわって作られているので、こういった部分を探しながらプレイするというのも、ひとつの楽しみかたかもしれない。

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 警察官として悪人たちを捕まえるためには、バトルも不可欠の要素。基本的には、相手をつかんで投げ飛ばすだけの簡単操作で楽しめるようになっている。ボタンを押すだけと聞くと、単調そうだと感じる人もいるかもしれないが、さにあらず。掴みかたを変えて投げかたを変えたり、Xボタンでカウンターを取りながら複数の敵をテンポよく投げたりと、小気味よくバトルが行われるのだ。

 対して、強敵とのボス戦では、周囲にあるギミックをうまく利用しないとダメージを与えられないケースが多くなる。加えて、当たると一瞬でバラバラになる爆弾を投げてきたりと、攻撃方法も多彩に。なかなかに歯ごたえのあるバトルが楽しめるのだが、もしやられてしまっても、その場ですぐに復活するため、アクションが苦手な人でも安心してほしい。

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自身のプレイデータは警察署で

 警察署に帰ると、メインコンピューターにやり込み度が表示されるほか、クルマや変装の購入もできる。これらの要素のおかげで、収集欲をかき立てられてコンプリートを目指したくなるのだ。また、各種変装を自分好みのパーツにカスタマイズすることも可能で、街を散策する以外の楽しみもたくさん用意されている。ストーリー楽しむもヨシ、街を散策するもヨシ、とことんやり込むもヨシの本作。これまでオープンワールド型のゲームやってみたいけれど難しそうだと感じていた人はもちろん、オープンワールド系のゲームが好きな人も、ぜひともプレイしてみてほしい。


レゴシティ アンダーカバー チェイス ビギンズ
メーカー 任天堂
対応機種 3DSニンテンドー3DS
発売日 2015年3月5日
価格 パッケージ版/ダウンロード版:4700円[税抜]
ジャンル アクション