『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の裏話も
2015年2月19日、葛西・ゲームズマーヤにて、2015年4月2日発売予定のWii U、ニンテンドー3DS用ソフト『ロデア・ザ・スカイソルジャー』および、Wii U版の初回限定特典となるWii用ソフト『天空の機士ロデア』の先行試遊イベントが開催された。その模様をお届けしよう。
『ロデア・ザ・スカイソルジャー』は『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』や『NiGHTS』を手がけた中裕司ディレクターによる、空を飛ぶ爽快感が楽しめるスカイアドベンチャーゲーム。2011年に『天空の機士ロデア』というタイトルでプロジェクトが発表された本作が、装いも新たに発売されることになったのだ。
体験会に集結したのは、以前にもプレミア試遊イベントに登場した以下の3名だ。
・角川ゲームス ディレクター 長谷川仁氏
・プロペ代表 取締役社長 中裕司氏
・女優 結(ゆい)さん。
中氏はゲームズマーヤの秋谷久子店長について、「秋谷さんは東京ゲームショウだけでなく、E3などの海外のゲームの祭典にもいらっしゃるから驚きです。ゲームが本当に大好きな方です」と称賛した。
長谷川氏は「恥ずかしながら、今回はじめてゲームズマーヤに来させていただきました。日本でいちばんゲームを愛しているゲームショップだとお聞きしております。ゲームショップというのはゲームで遊びたい人が直接足を運ぶ場所であり、“ゲームをプレイしたい”という気持ちが伝わってくる場所であるということがわかりました」と集まったファンたちの姿を見てコメント。また、中氏と長谷川氏は、体験会に来たときに秋谷店長から「もっとがんばんなさいよ!」と励まされていたそうだ。
トークショーでは、Wii版『天空の機士ロデア』のゲーム内容が紹介。中氏によると、Wii版ならではの魅力はリモコンの操作により直観的なプレイができることと、“自分がうまくなっていく”感覚にあるとのことだ。これはWii U版『ロデア・ザ・スカイソルジャー』にはアイテムの収集要素があり、RPGのようにパワーアップしていく楽しさがあるのに対し、Wii版は自分自身が腕前を上げていくというアクション要素が強まっているというのが理由のようだ。このゲーム性について長谷川氏は「Wii U版はゆったりと遊ぶことができ、Wii版はアーケードゲームのようなスピーディーさがあります。Wii版がもっとも中さんのDNAが入っているのではないでしょうか」と語った。
驚くべきなのは、このWii版『天空の機士ロデア』が、Wii U版『ロデア・ザ・スカイソルジャー』の初回限定特典という“おまけ”であること。長谷川氏はこれが「おまけなんてとんでもないですよ!」と主張した。
また、中氏は『ロデア・ザ・スカイソルジャー』でもっとも好きなボスキャラクターについて、最初に遭遇する“デオゴルダル”を挙げた。その理由は、ゲームで初めに作ったボスであることから愛着が湧いたということと、いままでの経験上“初めに作ったものからどんどんゲームが発展していったこと”にあったと語る。たとえば、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』は初めにボスキャラクター“エッグマン”を作ったからこそ、ほかのボスキャラクターを作成できたのだそうだ。
さらに中氏によると、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』は、プログラマーが“1年に3本はゲームを作らないとダメなプログラマーだった”という時代において、1年半という長い時間をかけて開発されており、そのうち“グリーンヒルゾーン”を作るのに1年を費やしたのだとか。中氏はその1年という長い時間をかけたからこそ、ほかのステージで“遊び”を入れられるようになり、おもしろいものが作ることができたのだと語った。
ここからはニンテンドー3DS版および、Wii U版『ロデア・ザ・スカイソルジャー』を使用したゲーム大会がスタート。会場に訪れた挑戦者は、5分の制限時間内でステージ10のボス“砂漠大竜ベルヘムス”の討伐にチャレンジすることになった。そこで、もっともクリアータイムの早かったふたりが決勝に進出することになる。
砂漠大竜ベルヘムス”は弱点となる背中の光点をいくつも攻めなければいけないのだが、うまくその場所にたどり着くのも難しいようで、タイムアップになる挑戦者も多くいた。ゲーム大会では、長谷川氏が挑戦者のプレイに対して、的確にアドバイス。たとえば、某少年マンガに登場するようなレーダーはボスの居場所を捉えるのに重要、巨大な敵であるので一度離れてみたほうがいいこともある、ときどき「ピピッ」と音が鳴るのは“敵にロックをされている”という警告音なので注意が必要、などといったアドバイスが聞かれた。
さらに、体験会には本作のキャラクターデザイナーも参加。会場に来ていたWii版のディレクターである山中雄作氏が、アクションゲームが苦手だという彼女にレクチャーをする一幕もあった。
決勝では、予選を3~4分という好タイムでクリアーした挑戦者ふたりが一騎打ちをすることに。両者とも素早く弱点を攻めていったが、空中を駆け巡るボスの動きに翻弄されてしまうことも多かったようだ。結果は僅差で、2分後半という本大会最速のタイムを記録した磯田さんが勝利。タイム発表のときには大きく両手を挙げて喜びを表現していた。中氏はその姿を見て「いきなり10面に挑戦するから、ひょっとして誰もクリアーできないんじゃないかと思ったけど、これほどの接戦が見れてよかった」と語った。
体験会の終わりに、結さんは「楽しくてあっという間でした。自分でプレイしてみると、挫折をしそうな難しさがあっても、それ以上の達成感が味わえるゲームであることがわかりました。ゲームズマーヤさんという暖かいお店に来ることができて、本当によかったです」と語り、優勝した磯田さんは、「最高(の気分)です! 『ロデア・ザ・スカイソルジャー』のお買い上げはぜひゲームズマーヤで!」と大好きなゲームズマーヤを宣伝(?)した。
写真撮影をする前、中氏は「皆さんの目がキラキラ輝いて見えた」と口にすることも。長い期間を経て発売されるゲームであるだけに、中氏は集まったファンたちを見て喜びを隠せないようだ。ファンたちの『ロデア・ザ・スカイソルジャー』への期待の高さ、『NiGHTS』を手がけた中氏ならではの“空を飛ぶ”ゲームの楽しさが伝わる体験会であった
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