新たなファンを獲得するきっかけに
2015年3月12日に発売予定のプレイステーション Vita用ソフト『デジモンストーリー サイバースルゥース』。“大人向けの『デジモン』”を掲げた同作は、これまでのシリーズから大幅にイメージを変えたデザインが印象的な作品だ。そんな作品イメージをガラリと変えた一翼を担うのは、キャラクターデザインを担当したヤスダスズヒト氏。マンガ『夜桜四重奏』や『デュラララ!!』のイラストなどを担当する同氏に、今回ファミ通.comはインタビューを敢行。本作のキャラクターデザインに、どのような思いが込められているのかを伺った。インタビューには、プロデューサーの羽生和正氏(文中は羽生)にも参加していただいた。
マンガ『夜桜四重奏』の連載や、『デュラララ!!』のイラストを担当するマンガ家、イラストレーター。『デジモンワールド リ:デジタイズ』に続き、『デジモン』シリーズでキャラクターデザインを務める。
『デジモン』とヤスダ氏のイラストの融合
羽生 『デジモンワールド リ:デジタイズ』からヤスダさんにキャラクターデザインをお願いしていまして、『デジモン』のターゲットを大人向けにするという目的のもと、ヤスダさんにお声掛けさせていただきました。そこから引き続き本作でもヤスダさんにキャラクターデザインをお願いしています。ヤスダさんが『デジモン』に関わるようになってから、すでに3、4年経つんですよね。
ヤスダ そうですね。
――関わられている期間は長いんですね。
羽生 『デジモンワールド リ:デジタイズ』の作り始めから考えると4年くらい経っています。
ヤスダ ちょうど『デュラララ!!』のアニメが終わったあとくらいに初めて打ち合わせをしまして、その際に羽生さんが『デュラララ!!』のことが大好きだというお話をうかがいました(笑)。
――(笑)。そもそも『デジモン』のキャラクターデザインをお願いしますというオファーがあったときには、どんな気持ちだったのでしょう?
ヤスダ やっぱり歴史の長い作品ですので、昔からの濃いファンが多いと思うんです。私はどちらかというと王道ではないというか、ヒールの立場に立つことが多いので、私よりももっと“好かれる絵”を描かれる方のほうがいいのではないかと思ったんですけれど、お話を聞いてみると、これまでのファンも大事にしつつ、新しいファンを獲得していきたいという想いが強いということでしたので、それならばと引き受けさせていただきました。
――いまお話にあった、“好かれる絵”というのはどんなものを想定されているんですか?
ヤスダ 私の絵はあまり特徴がないのに、なぜかすごく嫌う方が多い絵でして(苦笑)。でも、多くの人に絶対的に“好かれる絵”というのがあるんですよね。たとえば昔からの『デジモン』の絵というのは、“好かれる絵”だと思うんですよ。誰が見ても嫌味を感じないというか。私なんかは外連味とかハッタリをなるべく出すようにしているので、その辺で嫌味に感じるという人は山のようにいると思います。だから、「最初に好きか嫌いかがザックリと振り分けられてしまうけど、大丈夫かな?」という思いはありました。もちろん、作品のイメージに寄せてはいるのですが、あまり全方向に好かれる絵ではなくてもいいというお話をいただいたので、多少とんがっていてもいいのかな、と。
羽生 ヤスダさんは選ぶ言葉が極端なので、誤解がないように補足させていただきますと(笑)、ヤスダさんが言われている“好かれる絵”というのは国民的な作品のような絵柄のことで、アクの強くない万人に嫌われないデザインというんでしょうか。逆に、ヤスダさんの絵はフェティシズムや外連味があるので、その“クセ”の強さで好みが分かれるということだと思います。
ヤスダ 本当に昔から出るとこ、出るとこ叩かれまして……。無関心よりありがたい話ではあるんですけど(苦笑)。
――なるほど(笑)。ただ、個人的には、今回の“大人向け”というイメージにはピッタリだと感じていますよ。
ヤスダ ありがとうございます(笑)。
――ちなみに『デジモン』自体は昔からご存知だったのでしょうか?
ヤスダ 玩具のころから知っていました。ですから、ドットのイメージがいちばん強かったです。それからアニメもチェックするようになって……。
――アニメもご覧になられていたのですね。そうすると「あの『デジモン』に関わるのか」というプレッシャーがあったのではないでしょうか?
ヤスダ 非常にありました。ただ、本当にありがたい話だと思って関わらせていただいています。話が前後しますけど、以前は「ヤスダを『デジモン』から降ろせ」ということをTwitterなどで直接言われたりもしていたんですけれど、最近は慣れてきた方々から「別にいいんじゃないの」というふうに言ってもらえることも多くて、そういうのはすごくありがたいです。
――ヤスダさんのイラストが、徐々に馴染まれてきているということなんでしょうね。『デジモン』のキャラクターをデザインをするうえで気を付けていることはありますか。
ヤスダ デジモンとなじませることが非常に難しいんです。デジモンのキャラクターのデザインは非常にバラエティーに富んでいて、ゴリゴリのかわいいフワッとしたデジモンもいる中に、ガチガチのロボットのようなメカメカしいデジモンもいたりするんですよ(笑)。でも、そこがいいところだと思っています。ほかの作品やシリーズだとメカモノのキャラクターになると、だいたい“ハグルモン”ぐらいのデザインで止めるんです。それをしっかりとした“ロボット”と言える形まで昇華してしまうのが、『デジモン』らしさなんだと思います。あと、“エンジェウーモン”とか、あのあたりの人型のデジモンも、キャラクターといっしょに並べるのが難しいんですよね。デジモンに勝ってもダメだし、負けてもダメという。かわいいデジモンのデザインに合わせると、またバランスが悪くなってしまいます。そういった理由から、昔の『デジモン』のアニメは独特の等身でやっていたと思うんですよね。
――ああ、なるほど。キャラクターの等身が独特でしたね。
ヤスダ 人型のデジモンはけっこうふつうの等身なのに、登場人物たちはふつうの人間の等身ではないっていう。そういう部分がうまいなと思いました。
――そんな中、完全に8等身のキャラクターデザインで戦うというのは、なかなかきびしかったのではないですか?
ヤスダ ゲームで表示する際にも、フィールド画面でキャラクターとデジモンをいっしょに走らせると違和感がすごく出てしまうので、とても難しかったですね。
――すでに映像が公開されていますが、反響はいかがでしたか?
ヤスダ やっぱり「もう慣れた」という人が多いです(笑)。
一同 (笑)。
ヤスダ 諦めも入っているとは思いますが、『デジモン』ファンはやさしい方が多いなと感じましたね。
羽生 いままで僕たちがいろいろとやり過ぎたので、もう慣れてしまったのかもしれないですね……(笑)。
ヤスダ 「その代わり、ちゃんと作れよ」というプレッシャーをすごく感じます。
――今回、ご自身に求められているものは、いったいなんだと思われていますか?
ヤスダ 昔からの『デジモン』ファンではない人たちにも、きちんと届くようなデザインだと思います。ゲームを宣伝していく中で、もちろんゲームシステムなどが主役にはなりますが、看板としてどんどん表に出ていくのは絵になると思うので、そのときに「人をグイグイ惹きつけられれるようなキャッチーなものをよろしくね」と言われているような気持ちでいます。いままで『デジモン』にまったく触れていなかった方にも、触ってもらえるようにするというのが、私に求められたイチバンの要素だと思いますね。
――なるほど。実際にデザインが上がってきて、羽生さんの手応えは?
羽生 非常に入りやすい入り口になっていると思います。こういう言いかたをしたら失礼かもしれないですけど、ヤスダさんの絵は立体に起こしづらいんですよ。
ヤスダ わかります(笑)。
羽生 ヤスダさんは絵を描くたびに、いちばんカッコいい外連味を入れてくるので、「あれ? この部分が、以前と若干違うんですけど?」みたいなことが起こるんですよ(笑)。じつはキービジュアルと立ち絵などで主人公が手袋を付けている位置が違っていたりとか、Tシャツのデザインが若干違っていたりしてるんです。
――そんなことがあるんですか(笑)。……本当ですね。
ヤスダ これは構図的に右手を女の子が出していたら、締まらなかったので変えました。
羽生 本来であればこういうのは我々が監修したうえで、イラストレーターさんに「修正してください」と言うべきなのかもしれないですけど。
ヤスダ 通しちゃうんですよね。これでいきましょう、と(笑)。
一同 (笑)。
羽生 ヤスダさんの外連味の部分を変に殺しちゃうと、絵としての惹きが弱くなると思うんです。だから、あえてそこは修正をしていません。そういった部分に対してユーザーさんから「ここがおかしい!」と言われることもあるのですが、カッコよさ優先でいいかなと。あとは……たとえば、このミレイというキャラクターなんかも。
ヤスダ あー。足のことですか?
羽生 キャラクターデザインとして正しくするなら、ミレイはそもそもブーツを履いているので、ふつうはこのイラストでもブーツを履いているべきなんです。でも、ヤスダさんはどうしても黒いタイツを履いた足の指を開いて、タイツが伸びている感じのイラストにしたかったと思うんですね。
ヤスダ その通りですね。
羽生 キャラクターを紹介するイラストという意味では、ブーツを脱いでいるのは間違っているんです。ただ、このフェティシズムを殺したら、たぶんヤスダさんに頼む意味がないだろうという判断で、こちらもブーツなしでオーケーを出していたりします。
ヤスダ もちろん、フェティシズムという部分もあるんですけど、下までブーツがあると数字の白と被ってしまってイラストとして締まらないとか、いろいろと考えてはいるんですよ(笑)。まぁ、いちばんはタイツをちゃんと見せたいという想いが強いですけれど。
――やっぱりそこなんですね(笑)。
ヤスダ ぶっちゃけ、よく通ったなと思いました(笑)。
一同 (笑)。
タイツで出すサイバー感
――制作の流れはどのような感じで行われているんですか?
羽生 最初は弊社から文字ベースでキャラクターの設定やネームデータをお渡しするところから始まります。だいたいゲーム制作が始まるときにお渡ししているのですが、完全にシナリオが固まりきる前に依頼しているので、ヤスダさんから「このキャラクターは最終的にはどうなるんですか?」とツッコまれると、「そこは追々……」という話しかできなくて(苦笑)。ヤスダさんは、どういうキャラクターなのかをしっかりと考えたうえでデザインしたいと言われるので、そこをのらりくらりとかわしながらデザインしていただいています。
――主人公の衣装も、初期のものに比べるとだいぶ変わっていますよね。
ヤスダ ゲームコンセプト自体が、いまほどサイバーサイバーしていなかったんです。もっと現実寄りの感じだったので、ふつうの格好のほうがいいのかなと思っていたら、もっとサイバーな感じがいいと羽生さんからリクエストがあって。あと上着を着せるかどうかでかなり揉めましたね。
羽生 僕がTシャツにしてくださいと言ったんでしたっけ?
ヤスダ いや、私が上着を着せるとモッサリするからと。
羽生 ああ、そうでしたね。ほかのキャラクターが長袖なので、季節感が出ないからパーカーとかジャージといった上着を着せてほしいという話をしました。主人公は、もともとかなり和風なデザインだったものを、サイバーっぽいデザインにできませんかとお願いしたんです。シャツの○×はヤスダさんがあげてきたんですよね。「なんで○×なんですか?」と聞いたら、「とくに意味はありません」という感じでしたけど。
ヤスダ そのわりにはロゴなどにも使っていただいてありがたいなと。ふつうはデジタルな意味合いで0と1を使うところなんですが、あえて○と×にしています。そのほうがデザインとして映えるので。
羽生 こういうところに、ヤスダさんの“整合性よりも外連味”というところが出ていると思います(笑)。
――デザインがいちばん変わったキャラクターは誰になりますか?
ヤスダ いちばん揉めたという意味では暮海ですね。
羽生 そうですね。
ヤスダ 色で揉めましたよね。
羽生 色とタイツですね。ヤスダさんに最初に描いていただいたラフでは、女性が全員タイツだったんですよ。これがそのラフなんですが……。
――あ! たしかに。
ヤスダ タイツを履かせるとサイバー感が出るんですよね。
――このピッチリした感じですよね。
羽生 最初はピンク色のタイツを履いていたんですが、さすがに全キャラクターがタイツを履いているというのは多すぎるのと、主人公の髪の色が赤で、ヒロインの髪の色も赤だったので、暮海まで赤系のタイツを履いて見た目の印象が揃ってしまうのを避けたいということもあり、修正をお願いしました。
――ほかに、ヤスダさんの思い入れのあるキャラクターや、描きやすかったキャラクターはいますか。
ヤスダ 前作から出ているキャラクターは「お前ら、また出てくるのか」という感じで楽しくもありました。ミレイはわかるんですが、なんでリナは出てくるんですか?
羽生 まぁ……、ノリって言ったらダメなんですけど(笑)。
ヤスダ たぶん、ミレイはストーリー的に絡んでくるとは思うんですが、リナは本編に絡まないですよね?
羽生 若干絡みます。
ヤスダ 絡むんですか!? 私はリナが大好きなんですよ。前作から非常にいいキャラクターだと思っていて。ウザったいキャラクターなんですけど、そのウザさがクセになるんですよね。だから、立ち絵もなるべくウザかわいくしようと思って描きました(笑)。
一同 (笑)。
ヤスダ やっぱり旧キャラクターは描きやすかったです。
羽生 リナも最初にデザインが上がってきたとき、ビキニが丸出しだったので、社内で「これ大丈夫なんですか?」という話が出まして。これまでのシリーズはCEROの審査がずっと“A”だったので、“B”とかになっちゃうんじゃないかと不安で。結局、会社的に“B”でもいいとのことなので、若干修正してもらっただけでしたね。
ヤスダ リナは、前作の『デジモンワールド リ:デジタイズ デコード』の追加キャラクターだったので、なるべくフックのあるキャラクターにしなくてはと思っていたんですね。その結果、とがったデザインになりまして。私としては修正が入る前提で出している部分もあったので、「通っちゃうんだ!」と驚いたりもします(笑)。
一同 (笑)。
ヤスダ だから、たまに自分から「もう少し修正しますね」と言ったりすることもありました(笑)。
リアルな街並とヤスダスズヒト氏のイラストのマッチング
――パッケージのイラストも描かれていますが、どんなことをイメージして描かれたのでしょう?
ヤスダ じつは、このイラストはパッケージ用のイラストではなかったんですよ。最初にキービジュアルをとりあえず出すというときに、キャッチーでにぎやかな感じを意識して描いていくと、どうしても方向性としてパッケージのデザインっぽく落ち着くんですよね。パッケージもにぎやかでみんないてみたいな感じになるので。そのあともう1度パッケージっぽいものを描くと、あまりこの絵の意味がなくなると思ったので、途中からパッケージ用としても使えるものということを考えて描いていました。
羽生 上がってきたデザインを見たときも「これはパッケージでも大丈夫」だなという印象だったんですよね。
ヤスダ プレイステーション Vitaのパッケージは縦長なのでありがたいんですよね。
――というと?
ヤスダ たとえば、正方形のパッケージの作品だと、ポスターとパッケージの両方で同じイラストを使いたいと言われたときに、最初から上下を切ることを考えて描かないといけないので難しいんです。なんとかがんばって描いていって、最終的にロゴを入れるところがなくて悩んだり(笑)。
一同 (笑)。
――たしかに、今回のイラストではよく見るとロゴを入れやすい場所が用意されていますね。
ヤスダ ラフの時点から、ロゴはここにお願いしますと伝えていました。昔はそこまで細かく考えていなかったのですが、いろいろなところでゲームのパッケージなどを描くようになったときに、「このままだとロゴを入れるのがたいへんです」とか言われたので、なるべく構図の時点で意識したほうがいいなと思うようになりました。
――今回はヤスダさんの絵がフル3Dになるということで、実際ご覧になっていかがでしたか。
ヤスダ キャラクターも注目なんですが、背景について「よくこんなにもリアルに作ったな」と感じました。私のキャラクターは密度があまりなくてパーツが少ないですし、わかりやすいアイコン的なものもないので、背景が安っぽいとすごく安い画面になっちゃうんですよね。でもこれだけ背景がしっかりしてるので、助けていただいたという印象です。本当にありがたいです。
羽生 そもそも僕自身、『デュラララ!!』が好きで、あのイメージがヤスダさんの絵と非常にマッチしていると思ったんです。リアルな東京とヤスダさんのキャラクターというのは、きっと合うと思って、今回はかなり力を入れて背景を作っていただきました。
――そうだったんですね。ちなみに池袋は出てくるんですか?
羽生 池袋は出てきません(笑)。
一同 (笑)。
羽生 候補には入っていたんですけどね。あと、モデルの話ですが、ヤスダさんからよく言われるのが「『デジモン』と私のイラストがあまりマッチしないんじゃないか」ということなんです。今回、キャラクターをフル3Dにした理由はそこにあります。『デジモンワールド リ:デジタイズ』のときはヤスダさんの描かれた立ち絵を使わせていただいたのですが、デジモンと並べるとやっぱり違和感があるんですね。
――あー、なるほど。
羽生 デジモンはもともとアメコミ調の太い線で描かれた濃いイラストなので、ヤスダさんの細い線とのギャップが強いんです。そこで、画面の統一感を出すために、すべてのキャラクターをフル3Dにしてしまおうと。
ヤスダ ただ、新規で描かれたオメガモンのイラストなどは、本当にカッコいいですよね。アメコミテイストでもない感じで。じつはデジモンって、カッコよく描くのが難しいんです。かわいいデジモンは描きやすいんですけどね。人間型のデジモンはパーツの存在感が強いので、そちらを意識すると強調されすぎてしまうんです。とくにオメガモンは、右手と左手で色が違ったり、形が違うので、非常にいいバランスで描かれていると思います。
羽生 基本的に株式会社ウィズ様が『デジモン』のデザインをされていて、今回のイラスト制作もウィズ様を経由してお願いしています。今回の『デジモンストーリー』に合うようなイラストを描ける中野牌人さんという方にキービジュアルのデジモンをお願いさせていただきました。
ヤスダ メカメカしいのは本当にバランスが重要なんです。この足のバランスとか最高なんですよ。すばらしい。
――確かにこのオメガモンは、現代風の印象に変わっていますね。
羽生 そうですね。基本はアメコミテイストな塗りの濃くて、影とかがベタ塗りになっているようなものが公式っぽい絵という認識があると思います。ただ、今回のイラストもすべて『デジモン』を監修されている、ウィズの渡辺けんじさんにチェックしていただいています。
新シリーズとして楽しんでほしい『デジモンストーリー サイバースルゥース』
――ヤスダさんもかなりいろいろなところでゲーム業界に携わるようになられたと思いますが、もともとゲームはお好きなんですか?
ヤスダ ゲームはずっとやっています。子どものころからずっとRPGをやっていて、最近はFPSなどもプレイしますね。外にあまり出れないので、ストレス解消がゲームくらいしかなくて。
――では、けっこうやり込んでプレイされたりすることもある?
ヤスダ やり込もうと思った作品は、ガッツリやり込みますね。3Dダンジョン系の作品なんかもプレイします。『ウィザードリィ』や『ダンジョンマスター』、あと最近では、『ダンジョントラベラーズ』が好きですね。『ダンジョントラベラーズ』はもっと評価されるべき作品だと思っています。本当にすばらしいバランスなんですよね。3Dダンジョン系はだいたい出たらプレイしてみるんですけど、やっぱりバランスが難しいゲームなので、しっかりしている作品は少ない印象です。『世界樹の迷宮』などは、すごくよくできていると思います。
――ヤスダさんのゲームライフも伺えたところで、最後に読者の皆さんにひと言メッセージをお願いします。
ヤスダ 私は少し関わらせていただいただけですけど、すごくしっかり作り込んでいるゲームです。腰を据えてというか、雑に遊ばずに楽しもうと思って楽しんでもらえるといいなと思います。エンターテインメントというのは楽しもうという気持ちが本当に大事なので。どうせつまらないんでしょうと、最初から思っていてはきっとどんな優れたものも楽しめないと思うんです。だから気持ちをフラットにしていただいて、『デジモンストーリー』の新シリーズとして、楽しんでもらえれば幸いです。感想は、ぜひバンダイナムコゲームスさんに送ってください。よかったところも悪かったところも全部。やっぱり、リアクションって大事ですもんね。
デジモンストーリー サイバースルゥース
メーカー | バンダイナムコゲームス |
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対応機種 | PSVPlayStation Vita |
発売日 | 2015年3月12日発売予定 |
価格 | 6640円[税抜](7172円[税込]) |
ジャンル | RPG |
備考 | プロデューサー:羽生和正、ディレクター:大窪哲也(メディア・ビジョン)、キャラクターデザイン:ヤスダスズヒト、新クリーチャーデザイン:大暮維人、音楽:高田雅史、CGムービー:神風動画、開発:メディア・ビジョン |