眼下には地球。酸素は減り続ける絶望的状況

アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコで先日行われたVR(仮想現実)専門イベント、“UPLOAD Virtual Reality World Tour Kickoff”。会場では、昨年末に行われたゲーム賞“The Game Award”に合わせて発表されたばかりの『ADR1FT』をプレイできた。
本作は、何らかの原因で宇宙ステーションが大破するという絶体絶命の状況からの生還を目指す、一人称視点のサバイバルアドベンチャーゲーム。プラットフォームはPC/プレイステーション4/Xbox Oneで、VRヘッドマウントディスプレイ“Oculus Rift”にも対応する。
デモはPC版で、Oculus Rift DK2(第2世代開発者キット)を使い、トレイラーに出てくるシーンを体験できた。Unreal Engine 4の美麗なグラフィックを活かしつつ最適化を行い、DK2の75ヘルツ動作に対応しているとのことで、動作は滑らか。プレイヤーは船外スーツを着た状態でスタートし、酸素補給用のボトルを探しながら宇宙へ飛び出す。
関係者いわく「(溜息混じりに)最適化はとても大変だった」そうなのだが、その甲斐あって、キラキラとステーションの残骸が輝く中での眼下に地球が見える宇宙遊泳体験は美しくも怖い! いわゆる「タマヒュン」なシチュエーションに没入し、似たような状況を描いた映画「ゼロ・グラビティ」の息が詰まるような感覚を味わえる。


ゲームはダウンロードタイトルとして20ドルから30ドル台の価格帯で今夏配信予定で、ボリュームは3時間~5時間程度。「この内容で10何時間っていうのは疲れるだけだからね」とぶっちゃけていたが、まさにその通りで、絞り込んでいるのは正解だと思う。
なおPS4で動作するVRヘッドマウントディスプレイ“Project Morpheus”への対応は市販版の仕様や発売時期などが決まったら検討したいとのこと。ヘッドマウントディスプレイなしでもプレイ可能なタイトルとはいえ、できれば日本語化と合わせて対応して欲しいところだが……。