古きよき時代のRPGが復活!
突然だが、筆者は1987年に発売されたPCゲーム『ダンジョンマスター』が大好きだ。だが開発会社はすでに倒産し、続編は絶望的。そんな状況でひと筋の希望となったのが、2012年に発売された『Legend of Grimrock』だ。同作の公式サイトで「『ダンジョンマスター』や『ウルティマ アンダーワールド』にインスパイアされた」と謳っているように、古きよきゲームデザインを採用しており、古典的なダンジョンRPGに飢えていた筆者が、発売と同時に飛びついたのは言うまでもない。
本作はクラシックな3DダンジョンRPGで、『ウィザードリィ』や『世界樹の迷宮』シリーズと同様に、マス目に沿って移動するタイプ。それらのターン制ゲームと大きく違うのは、“リアルタイムでゲームが進行する”ということだ。敵はアクションゲームのように移動し、こちらを攻撃してくるため、RPGでありながら一瞬たりとも気を抜けない。空腹の概念もあり、お腹が減りすぎると体力やエネルギーが自然回復できなくなる。ときにはモンスターの肉を食べて生き延びるという、サバイバル要素も熱いのだ。
もうひとつの熱い要素が、謎解きだ。ダンジョンにはさまざまな仕掛けが設置されており、たとえば床のスイッチを踏んでいるあいだだけ扉が開く仕掛けがある。そのまま移動すると扉は閉じてしまうため、何か重しになるものをスイッチに乗せると突破できる、といった具合だ。ダンジョンの奥へ進むにつれて謎解きの難度は上昇し、あえて落とし穴に落ちることで先に進めたり、動くワープゾーンをタイミングよく避けて移動したり、そもそもスイッチ自体が見つからないなど、頭を悩ませることになる。回答が直接示されることはほとんどないため、実際にスイッチを操作したり、壁を注意深く探すなど、試行錯誤をくり返すこととなるのだが、そのぶん、突破できたときの達成感は筆舌に尽くしがたい。
じつは、ここまで紹介した特徴は、先に述べた『ダンジョンマスター』とほぼ同一。本作は現代に蘇った『ダンジョンマスター』と言える作品だ。ゲーム内容は英語だが、ダンジョンRPGが好きなら、ぜひともチャレンジしてほしい完成度。ストレスなく味わえる“懐かしい楽しさ”を体験してほしい。
◆待望の続編がついに登場!
10月に、待ち焦がれた本作の続編がリリースされた。今度の舞台はとある孤島で、洞窟のみならず屋外や水中も探索可能。モンスターのバリエーションが大幅に増え、さらにスキルシステムも改良され、ボリュームも数倍になるなど、あらゆる部分が強化された(そのぶんお値段はちょっと上がって29.99ドルに)。お得な前作とのセットもあるぞ。
★ここがナイス!★
すべてリアルタイム!
敵は自由に移動するため、バトルはアクションゲームに近い。敵の攻撃をかわしつつ、隙を突いてアタックするヒット&アウェイ戦法が非常に有効となる。休息は、敵が侵入してこない安全な小部屋で行うのがセオリーだ。
<囚人だって腹が減る! 敵を食べて生き延びろ>
<シンボルを組み合わせて魔法を使え!>
★ここがナイス!★
パズル要素が熱い!
難度の高いトラップも本作の魅力。頭を使わないと解けない謎が多く、パズルの楽しさを味わえる。また特定のタイミングでアイテムを投げたり、敵を利用するなど、アクションを活用しないと突破できない謎もあるぞ。
<すべての謎を解明できるか!?>
<隅から隅まで調べて、ヒントを見つけ出せ!>
Check!
さらに楽しめるやり込み要素も!
多彩なやり込み要素も用意されている。ストーリーとは関係ない謎解きの“シークレット”を発見すると、強力なアイテムを入手できる。Steamの“実績”にも対応しており、“最初のフロアーを4分以内に脱出する”、“オートマッピングオフでクリアーする”など、やり応えのある内容が揃っている。
Legend of Grimrock Release Trailer
Legend of Grimrock
メーカー | Almost Human |
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対応機種 | PCWindows |
発売日 | 配信中 |
価格 | 14.99ドル |
ジャンル | RPG |
備考 | Steamでの販売価格は1480円[税込](※11/10時点) |