戦国時代を舞台に白熱のリアルタイムカードバトル!

 『戦国闘檄~バーニングスピリッツ~』(以下『戦国闘檄』)は、日本の戦国時代をテーマにしたオンラインカードバトルゲーム。武将カードを集めてデッキを組み、合戦(他のプレイヤーやコンピュータとの対戦)での勝利を目指す。そう書くと、ソーシャルカードゲームによくありがちなタイプの作品と思われるかもしれないが、合戦パートはリアルタイムで出撃武将を自在に動かす形式になっている。カードゲームとRTS(リアルタイムストラテジー)が融合したゲームシステムが、『戦国闘檄』の大きな特徴だ。

『戦国闘檄~バーニングスピリッツ~』プレイインプレッション【第1回】_01
『戦国闘檄~バーニングスピリッツ~』プレイインプレッション【第1回】_02

■まずは模擬戦で合戦の基本をマスターする
 “習うより慣れよ”ということで、まずは合戦を実際に体験しながら、基本的な操作方法や戦いのコツを覚えられる“模擬戦”にチャレンジ。あらかじめ用意されたデッキを使い、ポイントとなる局面でアドバイスを受けつつ、合戦を進める。

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 合戦のステージには画面下方に味方の城、上方に敵の城が配置されており、さきに相手の城を攻め落としたほうが勝者となる。フォローシステムという補助機能をONにしておけば、味方のユニットは自動的に敵の城へ向かって進撃するが、個別/全体に目標地点を指示して、特定の敵部隊や施設(城を守る柵や櫓など)を攻撃させることも可能だ。

 とはいえ、ゲームを始めたばかりのときは操作に慣れず、部隊ごとに適切な指示を飛ばす余裕など一切ナシ! せいぜい、味方部隊の兵力が減って壊滅しそうになったら、退却の指示を出すのが精いっぱいだった。部隊の兵力がゼロになって“撤退”してしまうと、戦場に復活するまで長い時間がかかってしまい、そのあいだは少ない部隊で戦わなくてはならなくなる。それを避けるためは、部隊が壊滅するまえに城へ戻らせて、兵力を素早く回復するのだ。

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 もうひとつ、合戦で重要になるポイントは、武将が持つ“秘技”を活用すること。秘技は、時間の経過とともに溜まっていく“闘魂”ゲージを消費して発動できる。秘技の効果は武将ごとにさまざまで、武将自身や味方のステータスを上げたり、兵力を回復したり、敵武将のステータスを下げたりすることができる。RPGでいうところの“補助魔法”のような秘技が多いが、その効果は絶大。たとえば部隊の攻撃力に関係する“武勇”をアップさせただけでも、撃破するのに手こずっていた敵部隊をあっという間に壊滅させることができる。敵の城へ総攻撃をかけるときなど、ここぞというタイミングで秘技を使うと、戦いがかなり有利になった。

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 模擬戦ではたくさんのアドバイスを受けるが、すべてのコツを一度に覚えきるのはむずかしいので、とりあえず目を通しておく程度でオーケー。最低限、味方が壊滅しそうになったら“全軍撤退”(F5キー)、味方の兵力が回復したら“全軍出撃”(F4キー)と繰り返すだけでも敵の城を落とせるはずだ。模擬戦に勝利すると軍銭(武将カードなどを獲得する“くじ”を引くときに必要)や兵士ユニットモデルを獲得できるので、一度はプレイしておいて損はない。

■ストーリーミッションでカードを収集
 合戦の進め方がなんとなくわかったところで、「さっそく、オンライン対戦だぜ!」といきたいところだが、残念なことに手元のわずかなカードだけでは、とてもじゃないが強いデッキを組めない。ということで、新しいカードと軍銭を得るために、シングルプレイの“ストーリーミッション”を進めることにした。ストーリーミッションでは大名や姫を主人公にしたシナリオがいくつか用意されており、各シナリオのステージをクリアーするたびに、武将カードや軍銭を獲得できる。デッキはあらかじめ用意されたものを使うので、プレイヤーデッキを編集する必要がないのも手軽でうれしい。シナリオ選択画面で最初に選択された状態になっている“淀の章”はオンライン対戦に勝利してプレイヤー階級を上げないとプレイできないが、その他の“濃姫の章”や“武田の章”は初めからチャレンジできる。

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 ストーリーミッションの各ステージを始めるまえに、まずチェックしておきたいのが出撃する味方武将の秘技。合戦中はどの武将がどのような秘技を持っているのか確認する余裕がないので、あらかじめ使えそうな秘技を覚えておいたほうがいい。ステージ選択画面で中央やや下に表示されている“対戦デッキ”ボタンをクリックしたあと、つぎの画面で各カードをクリックすると、ステータスや秘技効果を確認できる。

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 各シナリオの序盤ステージは敵が弱いので、模擬戦と同じように“危なくなったら全軍撤退”、“回復したら全軍出撃”を繰り返すだけでも楽勝だった。しかしシナリオの中盤に差し掛かると敵がだんだん手ごわくなるため、とくに強い敵部隊へ集中攻撃を仕掛けて撃破したり、兵力が減った味方を個別に退却させるといった、より複雑な操作が必要になった(操作方法の詳細はオンラインマニュアル内“合戦の心得”→“ユニット操作”を参照)。また、楽に勝てる序盤ステージではつい忘れがちだが、秘技を積極的に使うこともかなり重要。合戦スタートから時間が経過して闘魂ゲージが溜まってくると、敵も秘技を惜しみなく使ってくるため、自軍側でも敵の秘技を封じたり、ステータスを下げたりする秘技で対抗しなくてはならなかった。“秘技には秘技で対抗”は、中盤ステージ以降で勝つための大事なポイントのひとつだ。ストーリーミッションの各ステージをクリアーすると、初回勝利時のみ成功報酬として特定ランクの武将カードを獲得。また勝敗に関係なく、もう1枚の武将カードや、くじを引くために必要な軍銭も手に入る。ストーリーミッションを初めてプレイしてから48時間以内は、通常、プレイする際に必要な“軍力”を消費することなく好きなだけ挑戦できるので、スタートダッシュで武将カードや軍銭を思いっきり稼ぐべし!

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■くじを引いて武将や装備、アイテムをゲット!
 ストーリーミッションをこなしてある程度の軍銭が貯まったら、公式HPの“プレイヤーサイト”ページにある“くじ”に挑戦して、新たなカードを手に入れよう。“イベントくじ”や“闘檄くじ”を引くには有料ポイントが必要だが、“軍銭くじ”はゲーム内で稼いだ軍銭を消費して引ける。

【軍銭くじの種類】
武将くじ(1回300貫)‥‥ 武将カードを入手できる。
装備くじ(1回1000貫)‥‥ 装備カードを入手できる。
道具くじ(1回100貫)‥‥ 道具カードを入手できる。

 軍銭くじの中でとくにおすすめしたいのは、装備くじ。1回1000貫とコストが高くつくが、ストーリーミッションでは獲得できない装備カードが手に入る。装備カードはその名のとおり武将カードに装備させるためのカードで、ステータスアップや勢力変更などさまざまな効果を持つ。

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 ストーリーミッションやくじでカードを集めていると、同じカード(とくに低ランクの武将カード)がダブついてしまう。持てるカードの枚数にはかぎりがあるので、枠を空けるためにも不要なカードは強化用の素材として消費してしまうのが得策だ。ゲームの“デッキ編集”メニュー→中央左側にある“武将”ボタンをクリック→各武将カードをクリックすると、画面右の“カード解説”欄の下に“強化”ボタンが表示される。この強化ボタンをクリックすると、所持カードの中から素材にするカードを消費して、選択している武将カードをレベルアップさせることが可能だ。武将カードは最大5レベルまで強化でき、命中率や回避率をアップさせて、より攻守両面に強い武将へと成長させられる。

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 また、今回プレイしたかぎりでは残念ながらあり余るほど入手できなかったが、装備カードや道具カードも、同種のカードを素材にして“進化”させることができる。装備カードを進化させると、装備条件が緩和されて、より多くの武将に装備させることが可能になる。また、道具カードを進化させると道具の効果が強化され、合戦で形勢を逆転させるほどの大きな成果を期待できる。

■ただの“萌えゲー”とあなどるなかれ!
 合戦では美少女武将や姫が活躍しまくり、声優さんがしゃべりまくりで、戦国の乱世をなんともにぎやかに演出する『戦国闘檄』。正直なところ当初は操作につまづくこともあったが、ゲームに慣れると自軍の部隊を文字どおり自在に動かせるようになり、プレイヤー自身が成長する楽しさを味わえた。実際にプレイしてみると、遊べば遊ぶほど硬派なRTSとして側面が見えてくるので、普段はいわゆる“キャラ推し”のゲームを敬遠する人でも、骨太のゲーム性にハマってしまう危険が大きい。「ただの“萌えゲー”でしょ?」と思った人にこそ、ぜひ体験してほしいゲームだ。