特別な一夜をファンとともに
『ベヨネッタ2』(機種:Wii U 発売元:任天堂)の発売日となる2014年9月20日に、イオンシネマ幕張新都心(イオンモール幕張新都心内)にてファンイベント“PlatinumGames’Night 9.20”が開催された。その模様をお届けします。
最初に行われたのは、『ベヨネッタ2』の実機プレイ。黒田氏のプレイによる仮面の賢者戦が披露された。会場となったイオンシネマ幕張新都心シアター9の巨大スクリーンに映し出される映像は圧巻で、お客さんだけでなく登壇したゲスト陣も口々に感嘆の声をあげていた。開発時には「デモシーンを多くしてシーンを繋いでいくのは時代に合わない」(稲葉氏)ということで、「インタラクティブなプレイにこだわった」(橋本氏)とのこと。披露された場面でも、プレイ中に次々とシーンが切り替わり、クライマックス感を盛り上げるこだわりの演出の一部を見ることができた。
「生は危険な男」(神谷氏)
続いては、題して“ぶっちゃけトークコーナー”。いくつかのお題をテーマに、『ベヨネッタ2』開発秘話や裏話をぶっちゃけるという企画だ。「生は危険な男だよ?」という神谷氏は、“ヤバくなったらマイクを切る”ということに。
テーマ1:『ベヨネッタ2』ディレクターは誰にするんだ?事件
『ベヨネッタ2』の開発をスタートさせようという時期、『ベヨネッタ』のディレクターである神谷氏がすでに別の開発に携わっており、深くかかわるのは難しい状況だったという。そこで稲葉氏と神谷氏で相談し、橋本氏に即決。ディレクター問題は秒速で解決したが、振られた橋本氏は「1週間で企画書作ってと言われて(笑)」しばし唖然だったそうだ。また、ベヨネッタの髪型をショートカットにするのは、初期から満場一致で決まっていたことなども明かされた。
テーマ2:『ベヨネッタ』をWii Uに移植しようぜ事件
『ベヨネッタ2』にはWii U用に移植した『ベヨネッタ』が同梱されている。「ストーリーのつながりもありますし」(橋本氏)Wii U版が欲しいという話はプラチナゲームズ内でも当初からあり、紆余曲折はあったものの実現の運びとなったそうだ。問題(事件?)となったのは、「やはりWii Uならではの要素を入れたかった」ということで、そのひとつとして採用された任天堂とのコラボコスチュームの製作。最初の予定では1種類のみの収録が予定されていたが、「どう考えてもピーチとサムスとリンクはいるだろ!」と、神谷氏が増える予定のないままにデザインをスタッフに発注。そして「ほら、デザインもありますし」(神谷氏)という豪腕を発揮して、無事収録の運びとなったそうだ。ちなみに、サムスのコスチュームは最初に『スーパーメトロイド』版のものがあがってきたが、神谷氏が「ディスクシステム版でしょ!」ということで現在のものになったとのこと。また、任天堂からは「リンクのコスチュームはもっと胸元が空いていたほうがいいんじゃないか」といったノリのいいアドバイスがあり、“お堅い”イメージがあったという開発陣は驚いたそうだ。
テーマ3:タッチモード作っちゃった事件
『ベヨネッタ2』には、Wii Uゲームパッドの機能を活かして、タッチ操作のみで簡単にアクションが楽しめるタッチモードが収録されているのだが、これはファンにはお馴染みのバトルプログラマー、ドンさん(井上和憲氏)が「暇だから作ってみた」と持ってきたものが採用されたものだそうだ。ちなみに、『デビル・メイ・クライ』のオートマチックモードも、『ベヨネッタ』のイージーオートマチックモードも、このドンさんが知らないうちに作っていたものとのこと。「すごいパワーを持ってる人なんです」(稲葉氏)というドンさんは、プラチナゲームズの中でも一目置かれる存在だ。
テーマ4:シナリオ遅延○ヵ月作事件
これはもちろん「記憶にないですね……」という神谷氏の事件。「いちファンとして前作とテイストや口調の違いがあったらがっかりしてしまう」(橋本氏)ということで神谷氏にシナリオをお願いすることになったが、そのときの神谷氏は『The Wonderful 101』の制作中であり、またWii U版『ベヨネッタ』にも関わっており、非常にタイトな状況だったとのこと。この主張に対し稲葉氏は「でも催促に行くと、ツイッターの画面を開いてたり、ヤフオクを見てたりね?(笑)」と、神谷氏の行状を暴露。「本当に終わらないんじゃないかと思った(笑)」と橋本氏も当時を振り返ったが、森橋ビンゴ氏(『デビル・メイ・クライ3』のシナリオなどを担当)の助っ人などもあり、なんとか仕上がったそうだ。
テーマ5:『ベヨネッタ2』発売!
「今年一番の事件」とは橋本氏。開発には本当に紆余曲折があったようで、開発陣も感慨ひとしおといった感じ。一時は“出ないかも”という状況もあったそうで、無事リリースされたのは「ファンの皆さんの声のおかげです」(稲葉氏)。
禁断のベヨネッタ抱き枕が!
その後は、参加者からのQ&Aコーナーやプレゼントコーナーなどが行われ、参加したファンも大満足の一夜が終了した。