提供は来週早くにも
VRヘッドマウントディスプレイ“Oculus VR”の開発者向けカンファレンス“Oculus Connect”で、ゲームエンジンUnityとの戦略的提携が発表。Oculus Rift向けのアドオンを近日中に提供するという(Unity公式ブログでの関係者の発言によると「数週間ではなく数日レベルの話」)。
従来Oculus Rift向けの開発を行うには外部ライブラリを呼ぶために有料版のUnity Proが必要だったが、今回の公式アドオン提供により、無料版のUnityでも開発が行えるようになる。またアドオンでは、VR向けの3Dオーディオのサポートや、より深いエディターへの統合、デバッグワークフローのサポート、専用APIの対応、Oculus VRが提供するプラットフォームへのパブリッシング機能などを提供するとのこと。
さらなる高品質なVR体験の提供を目指す新プロトタイプ
またOculus Connectでは、新プロトタイプのCrescent Bayが発表された。Development Kitのようにこれがそのまま開発者や一般に出回るわけではなく、Oculus VRでは将来的に一般販売するコンシューマーバージョンに向けた試作品のひとつとして位置づけている。
Crescent Bayでは、ヘッドトラッキングが360度対応となり、頭の位置を検出するポジショナルトラッキングの検出範囲も拡大。重量やエルゴノミクス(使いやすさ・取り回しやすさ)の点でも劇的に改善しているという。
そして注目はデモ機を見ればわかる通り、サウンド機能がオプションとして組み込んであること。頭部のトラッキングとHRTF(頭部伝達関数)を組み合わせた自然で高品質な3Dサラウンド機能の組み込みはソフトとハードの両面で研究が進められており、Oculus VRではこの分野での蓄積を持つRealSpace3Dと技術のライセンス契約を行ったことを発表している。