『ZODIAC(ゾディアック)』制作発表会リポート 開発陣の根底にあるのはJ・RPGへのリスペクト【TGS 2014】

千葉・幕張メッセで開催中の東京ゲームショウ 2014に出展している、フランスのメーカー“Kobojo”が開発を進めているマルチプラットフォーム向けRPG『ZODIAC(ゾディアック)』。同作に参加している野島一成氏や崎元仁氏らも出席した制作発表会の模様をお届けしよう。

●制作発表会の模様をリポート

 千葉・幕張メッセで開催中の東京ゲームショウ 2014に出展している、フランスのメーカー“Kobojo”が開発を進めているマルチプラットフォーム向けRPG『ZODIAC(ゾディアック)』。同作に参加している野島一成氏や崎元仁氏らも出席した制作発表会の模様をお届けしよう。

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 まずは発表会でも流されたトレーラーから!

●根底にあるのは、日本のRPGへのリスペクト

 『ZODIAC(ゾディアック)』の開発を手掛けているのは、フランスに本社があり、おもな開発チームはスコットランドで活動しているという“Kobojo”という、いわゆる海外デベロッパーだ。しかし、トレーラーを見ればわかる通り、シナリオに野島一成氏、音楽に崎元仁氏が参加しており、また、日本のRPGの魅力を十分に意識したマルチプラットフォーム向けのRPGなのだ。
 発表会では、まずKobojoのCED・Mario Rizzo氏から、簡単にKobojoという会社の紹介があった。2008年に設立された同社は、これまでに10本のゲームを発売し、世界中に6000万人のプレイヤーがいるという。そんなKobojoは、“最高級のクオリティを持ったタッチデバイス用のRPGを制作すること”が目標であり、この『ZODIAC(ゾディアック)』も、もちろんそれを目標にしているのだ。

▲どこか懐かしい、見慣れた雰囲気の画面。

▲Kobojo・CEOのMario Rizzo氏(左)と、本作のゲームディレクター・Julien Bourgerios氏。

 つづいて、本作でゲームディレクターを務めているJulien Bourgeoisによるプレゼン。何と言っても面白いのが、本作のゲームとしてのコンセプト。分かりやすく、『ファイナルファンタジー』+『ヴァルキリー・プロファイル』+『ドラゴンズ・クラウン』を目指すというのだ。確かに、画面やゲームシステムなど、「ああ、なるほど」とうなづけることも多く、まったく違和感なくプレイすることができそうだ。
 また、本作の重要なポイントとして、手描きの2Dグラフィックであることと、ストーリーラインを前面に押し出していくことを上げた。そして、Julien氏がベストだという“ターンバトル制RPG”として、マルチプラットフォームで展開するAAAクラスのゲームとなるべく、開発を進めている。
「AAAクラスかどうかは、(発売されてから)皆さんが判断してください」というJulien 氏の言葉も自信の現れか。

▲はっきりと、『FF』などのタイトルがコンセプトとして組み込まれている。

▲手描き2Dによるグラフィックやストーリーラインにこだわっているという。

▲登場キャラクターのイラスト。

▲この画面は、イメージビジュアルではなく、実際のゲーム画面。

▲吹き出しでセリフを表示したり、バトル画面の構成など、国産RPGをリスペクトしているのがよくわかる。

 デモによるプレゼンに続き、日本からのスペシャルゲストとして、3人のゲームクリエイターが登場。本作には、日本を代表するゲームクリエイターとして、シナリオを担当する野島一成氏、音楽の崎元仁氏、そしてサウンドエフェクトの金子昌晃氏の3人が日本を代表して参加している。

「このゲームのシナリオですが、“ゾディアック”ということで、なんとなく12の星座ということが想像できると思います。神様が12体いる、そうした世界を舞台にしたお話になります」(野島氏)
「音楽に関しては、この世界観はファンタジーであり、SFのような感じでもあります。個人的にSFが好きなのですが、仕事ではSFのサウンドの仕事は来ないので(笑)、今回はとてもうれしく思っています」(崎元氏)
「日本のゲームとは違うビジュアルのゲームを、日本人なりに表現できればいいと思っています」(金子氏)

▲Rizzo氏の隣に、野島一成氏、崎元仁氏、金子昌晃氏。

 デモのコーナーでは、Julien氏が実際に操作しながらのプレゼンが行われた。今回は、このTGSのために野島氏が特別にシナリオを書いてくれたのだそうだ。すべて手描きによる2Dグラフィックで、吹き出しを使って物語をプレイヤーに伝える方式、またとくにキャラクターなどの動きは「とてもきれいに仕上がっていると思っている」(Julien)と語った。
 ゲームでは、最初はグリフォンに乗って、フィールドを飛び回りながら探索していくことになる。全方向に移動することができ、後に地面を歩くこともできるようになる。フィールドの各所にアイテムが点在していてそれを集めながら移動し、黒い点のような生き物にぶつかるとバトルがスタートする。いわゆるシンボルエンカウント方式で、当然当たらなければ戦闘も避けられる。
 バトルでは、12星座をベースにし、その星座はクラスシステムになっていて、バトルの最中に変更できる。星座を変えることでキャラクターの見た目も変化する。シンプルな作りにしたかったので、ひとつのボタンにひとつのアクションを対応させているという、非常にわかりやすいシステムだ。tGS 2014では、プレイステーション VitaとiOSでプレイアブル出展されているが、対応プラットフォームは未定だという。

▲野島氏がTGS 2014用に用意したというシナリオが楽しめるぞ。

▲フィールドの移動は、最初はグリフォンに乗って飛び回るようだ。敵に当たるとバトル発生。

●どこか懐かしい手触り感、ぜひ会場でプレイを!

 最後に質疑応答が行われた。
 バトルについての質問では、星座とどういった関係なのかと聞かれ、12星座が3グループに分かれて、大きく分けると、攻撃・防御・回復の3つとのことだ。またマルチプラットフォームということにも質問があり、Rizzo氏によると、技術的には複数のプラットフォームをまたいでのプレイは可能だが、ハード間の規約・制約により、技術的には制限はないが、今後はさまざまな交渉が必要になるだろうと話した。また、発売時期に関してもRizzo氏は、「費用がかさむので、あまり時間を長くかけたくはないが(笑)、2015年に発売することにしているが、現在は開発の様子も見たいので、具体的な日程はまだ公表できない」とのことだ。今回、プレイステーション VitaとiOSで出展しているが、それはKobojoがモバイル向けに開発をしてきたので、今回はiOSとVitaでプレイアブル出展しただけだという。また、開発にはUnityを使っているので、マルチプラットフォームに向けて開発できるものの、現時点ではどのプラットフォームに向けて発売するかはるか決まっていない。
 最後に、キャラクターやシナリオについて聞かれた野島氏は、「星座とそれに対応したいろいろなパワーが主人公に影響を与えるお話です。ただし僕が作るので、この人とこの人は仲がいいとか、敵対関係にあるとか、そうした人間関係がごちゃごちゃに入り混じったお話にしています」と語った。発表会後に、野島氏とJulien 氏にお話を聞けたので、そちらもぜひ参考にしてほしい(→記事はコチラ)。
 日本人にもプレイしやすく、非常に期待できそうな内容の『ZODIAC(ゾディアック)』。TGSに行く予定のある人は、ぜひプレイしてみてほしい。