あのイカれたバトルが3たびやってくるゼ!
2014年9月18日~21日、千葉・幕張メッセで開催中の東京ゲームショウ 2014(2014年9月18日、19日はビジネスデイ。20日、21日は一般公開日)。18日に会場近くの某ホテルで、2K『ボーダーランズ プリシークエル』のプレス向け体験会が開催された。
『ボーダーランズ プリシークエル』は10月30日にプレイステーション3、Xbox 360で発売予定のFPS(一人称視点シューティング)。シリーズはこれまで2作発売されており、今作は『1』と『2』のあいだのストーリーを補完するタイトルとなる。
今回、初のお披露目となる日本語版をじっくりプレイする機会がいただけたので、筆者とジャム爺が協力プレイを楽しんできた。なお日本語版の画面撮影は残念ながらNGだったため、文章と英語版の画面写真(しかも、文章と画面写真はあまり関係ありません)でご容赦願いたい。
本作の舞台は、過去作の“パンドラ”から見えた“月”。重力が小さいため、フワッとゆっくりジャンプできることが大きな特徴。そのため、過去シリーズとはプレイ感もちょっと異なる。
というわけでさっそくプレイ。ファミ通.comではgamescom 2014で編集部のFがウィルヘルムでプレイしていたので(⇒記事はこちら)、筆者はかぶらないようにクラップトラップを選択。過去作にも登場した、あの小さいゴミ箱みたいなイカしたやつだ。
本作を触ってまず感じたのは、プレイのしやすさ。やっぱりメニューが日本語になっているのは超わかりやすい! まあ製品版なら至極当たりまえのことなのだが、やっぱりローカライズされているのは入り込みやすくていいなあ、と思いました。とくに本作はスキルの説明が割と長々と書いてあるため、ローカライズのありがたみが身にしみる。ちなみに、前作に引き続きボイスもしっかり日本語化されていたのはうれしいところ。ボイスアクターもそのままだそうだ。
まあメニュー画面にそんな長時間感動しても……というわけで外に出て戦ってみたのだが、やっぱり協力プレイは超楽しい! とくに今作から新たに追加された“敵を凍らせる属性”がナイス。この武器で敵を凍らせて、もう片方のプレイヤーがそのスキに攻撃してバラバラに、という共闘が楽しめる。……のだが、なぜか我々は、凍った敵にクラップトラップが近接攻撃で殴る、というプレイスタイルに大ハマり。とくに攻撃力が高いわけではない(むしろ低い)のだが、ペチペチと敵を叩くクラップトラップがかわいらしくて、つい狙ってしまうのだ。
銃撃戦もパワーアップ。地上での戦いは過去作と同様のテイストで楽しめるが、ステージ中には至る所にジャンプ台が設置されており、これで大ジャンプしつつの空中戦がスタイリッシュで楽しい! ただし敵はやたら堅い(というかクラップトラップが弱いのかも)ため、気がついたら倒されてしまった、なんて状況もしばしば。
久しぶりの『ボーダーランズ』だったが、そんなこんなで勘を取り戻してきたので、ちょっとスキルでも割り振ってみるか、とスキル画面を見てみると……、クラップトラップには“ハイタッチ”なるスキルがあることをを発見。右スティック長押しで手を掲げ、仲間に叩いてもらうとハイタッチが発動し、発射速度やダメージが向上し、ライフも回復するといったステキな恩恵が受けられるのだ。が、最初はどうやってハイタッチすればいいのかわからず、効果時間が切れたあとに近接攻撃で殴られて対戦モードに突入、なんてアクシデントも。結局クラップトラップが手を上げているときに、ほかの人が近接攻撃で叩けば、ハイタッチ成功となることを突き止めた。
ちなみにこのハイタッチ、成功させると味方全員に効果が表れるが、誰もやってくれなかった場合は自分だけに効果が表れる“ぼっち”仕様となっている。……ってゲーム中に書いてありました。このイカしたローカライズセンスも変わってないねぇ。
また各キャラクターには、ゲージがたまると発動できるスキルがあるのだが、クラップトラップの“ボルトハンター.exe”は何が起こるかわからない、パルプンテのような内容。試しに使ってみると、味方全員にヘイストが発動し、心なしか射撃速度が速まった気がした。これはなかなかいけるじゃない、というわけでもう一度発動させたら、今度は二挺拳銃が使用可能に! スゲェ! と思ったらなんかオート射撃でずっと撃ちっぱなし。当然弾薬は減りまくり、味方にも効果が及ぶため、ジャム爺も二挺拳銃で明後日の方向にマキシマム射撃。「なんか弾薬が300発ぐらい減ってるんだけど!」とふたりで大笑いしたのであった。
そうそう、マップにも触れておきたい。今作は特徴的なジャンプをより楽しめるように、マップの作りが立体的になっている。たとえば足場を利用して2階へジャンプしたり、ジャンプ台で遠くまで飛んだりと、ちょっと頭を悩ませないと先へ進めないような場面が多々あるのだ。だが面倒ではなく、どうやっていけばいいのかアレコレ考える、パズル的な楽しさも生まれてくる。協力プレイで「こっちじゃね?」なんて話しながら試してみるのは、非常におもしろい。というか、こんな協力プレイのやりとりが楽しすぎて、正直ストーリーがまったく頭に入ってこなかったことはお詫びしておきたい。なんかエンジン的なモノを爆発させたような気はするんだが……、詳細は製品版で各自プレイしてみて確かめて!
さて、本作にはもうひとつ、“酸素”という重要な要素がある。建物内など酸素が満ちている場所は問題ないのだが、外に出ると徐々にO2ゲージが減っていき、最終的には窒息的な状態になってしまうのだ。酸素がなくなる前に、補給ポイントやアイテムで酸素ゲージを回復しておきたい。……という話も、すべては生身のキャラクターだけ。機械のクラップトラップは、なんと真空中に出てもゲージが減らないのだ。やったぜ。
……と、無邪気にワイワイ遊んでいたら、あっというまにプレイ時間終了。低重力でのアクションの楽しさ、そして協力プレイの楽しさを改めて再確認できた体験会であった。……なんだか文章を見返してみたら、『ボーダーランズ プリシークエル』というより“クラップトラップ体験会”になってしまった気もするが、まあそれだけあの小さいヤツが魅力的だったってことですよ!
ちなみに本作は東京ゲームショウ 2014のマイクロソフトブースにて試遊台が出展中。もし会場に足を運ぶならば、ぜひクラップトラップを選んで、“ぼっちハイタッチ”をこっそり体験していただきたい。