これが新世代のホラー。たった1本の曲がった廊下がこんなにも怖い。
KONAMIがプレイステーション4向けに無料で配信中の“プレイアブル・ティザー”『P.T.』の公式サイトを公開した。
『P.T.』でプレイヤーは、とあるゴキブリが這う屋敷で目覚め、扉を開けて廊下を進んでいく。操作は簡素で、移動と視点変更とズームしかない。廊下を曲がり、玄関らしき場所を抜け、階段を下って扉を開けると、見えるのはまた同じ廊下だ。基本は非常にシンプル。
しかし、くり返しくり返し、同じ扉を開けては進むたびに、事態は変化していく。そしてこれが果てしなく怖い。先程はついていたライトが消え、閉まっていた扉がほんのちょっと開き、逆に開いていた扉がバタンと閉じられる。あなたがこれ以上扉を通るのを拒むように。うめき声が聞こえ、人ならぬ何かの姿が見えるようになった頃には、ほんの10数メートルかそこらの空間がこの上なく恐ろしいものになりうることを理解していることだろう。あなたは異形の影がちらつき始めた中、隠された謎を解いてループの終着点まで辿り着くことができるだろうか?
PS Storeで本当に無料で配信されているので、プレイ環境がある人はすぐに試してみてほしい(できれば夜、暗くした部屋でヘッドフォンとともに)。これは恐らく、今年のGamescomで発表された中で最高のプレイ体験のひとつであるのは間違いないのだから。
そして本誌でもすでにお伝えしているように、この『P.T.』はただのゲームではなく、小島秀夫監督率いる小島プロダクションと、「パシフィック・リム」や「ヘルボーイ」などの映画で知られるギレルモ・デル・トロ監督、そしてゾンビドラマ「ウォーキング・デッド」でドラマ版キャラクターのダリル・ディクソンを演じたノーマン・リーダスによる豪華コラボレーションで進行している企画『Silent Hills』のティザーである。
公式サイトにも書かれているように、『Silent hills』の世界観や操作性などは『P.T.』とは異なるそうなのだが、短い廊下の1ループだけでこれだけ怖がらせる能力を証明したクリエイター陣が、その能力をフルゲームへと拡大したらどんなことになるだろうか? 小島監督が語るように、リアルに「漏らす」次世代にふさわしいホラーゲームが待っているのは想像に難くない。(文・編集:ミル☆吉村)