マンガ『乙嫁語り』の作者・森薫氏がデザインした、“中央アジア+日本”対話10周年記念のイメージキャラクターが発表

2014年7月7日、東京都・千代田区の外務省にて、中央アジア諸国との対話と協力の枠組みとして立ち上げられた“中央アジア+日本”対話の、10周年記念イメージキャラクター発表式が行われた。

●岸田外務大臣「中央アジア諸国をより身近な国に感じていただきたい」と熱意

 
 2014年7月7日、東京都・千代田区の外務省にて、中央アジア諸国との対話と協力の枠組みとして立ち上げられた“中央アジア+日本”対話の、10周年記念イメージキャラクター発表式が行われた。

 本イメージキャラクターは、マンガ『乙嫁語り』(企画・制作 エンターブレイン/発行 KADOKAWA)で、“マンガ大賞2014”を受賞した森薫氏がデザインしたもの。『乙嫁語り』は、中央アジアおよびカスピ海周辺地域を舞台として、きびしい自然の中を生きる人々の生活と文化に焦点を当てた作品だ。

▲(左から)駐日カザフスタン大使館臨時代理大使、駐日タジキスタン大使、岸田文雄外務大臣、駐日キルギス大使、駐日ウズベキスタン大使

 
 発表会には、日本の岸田文雄外務大臣を始め、駐日キルギス大使、駐日タジキスタン大使、駐日ウズベキスタン大使、駐日カザフスタン大使館臨時代理大使が出席。(中日トルクメニスタン大使は所用により欠席)

 岸田外務大臣は、「日本と中央アジア諸国は、2004年に立ち上げられた、この“中央アジア+日本”の対話を通じて、協力関係を深めてまいりました。今年、“中央アジア+日本”対話は創設10周年を迎え、その折に行われる第5回目の外相会合を機に、中央アジアを舞台にしたマンガ『乙嫁語り』の作者である森薫さんに依頼させていただき、日本と中央アジア諸国との対等なパートナーシップを象徴するイメージキャラクターを作成させていただきました。こちらのイメージキャラクターは、今後、“中央アジア+日本”の広報、あるいは文化行事などのイベントに登場することになると思います」と挨拶。

 また、報道陣からの「イメージキャラクターに込めた狙いとは?」との質問には、「10年間の対話、関係推進の積み重ねにより、さまざまな分野において中央アジアとの関係を深めることができていると感じています。中央アジア諸国は、豊かな自然に囲まれ、また豊かな資源を持っておられるなど、大きな可能性を秘めておられます。そして何より、日本に対して親しみを感じていただいています。日本国民の皆様にとっては、まだ“親しみやすい身近な国”というまでには至っていないのではないか、というふうに感じています。今回、森薫先生に、このような華やかで親しみやすいイメージキャラクターを作っていただきましたので、これらのキャラクターを通じて、日本の皆様にも、中央アジア諸国をより身近な国に感じていただきたいと考えています。そして、日本と中央アジアの交流、相互理解などが促進されていく、その一助になればと心から願っています」と意気込みを語った。

 “中央アジア+日本”議長国である駐日キルギス大使は、「今年は、“中央アジア+日本”対話10周年という特別な年です。中央アジア諸国は、親日家の国々です。日本の皆様に中央アジアのことをもっと知っていただきたいと考えており、こちらのイメージキャラクターによって、もっと関心を持っていただけると思います」とコメント。

▲それぞれ各国の国旗をイメージしてデザインされているイメージキャラクターの衣装。左から、日本、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン。

 
■“中央アジア+日本”対話とは(外務省ホームページより抜粋)
(1)「中央アジア+日本」対話は、平成16年8月、川口外務大臣(当時)により、中央アジア諸国との対話と協力の枠組みとして立ち上げられました。
(2)日本は、中央アジアが開かれた地域として安定・発展していくこと、域内国が共通の課題に共同で対処することが重要であるとの考えから、「中央アジア+日本」対話の枠組の中で地域協力の「触媒」としての役割を果たすよう努力しています。
(3)最近では、平成24年11月に第4回外相会合を東京で開催しました。中央アジアに共通する課題である(ア)貿易・投資、(イ)環境、省エネ・再生可能エネルギー、(ウ)ミレニアム開発目標(MDGs)達成と格差是正、(エ)アフガニスタン安定化に向けた協力、(オ)防災協力、の5分野で協力を推進することで一致しました。また、議長国がキルギスに引き継がれ、次回の高級実務者会合(SOM)及び外相会合はキルギスで行われる予定です。
(4)「中央アジア+日本」対話では、外相会合や高級実務者会合(SOM)以外にも様々な対話を行っています。例えば、平成23年7月には「中央アジア+日本」対話・日本・中央アジア経済フォーラム(於:東京)を開催しました。また、有識者による知的対話の枠組である東京対話をこれまで4回開催しています。

■『乙嫁語り』とは
<概要>
 中央ユーラシアに暮らす、遊牧民と定住民の暮らしを“お嫁さん”を軸として描いた壮大なオムニバス的なストーリー。

 『エマ』で19世紀末の英国を活写した森薫の最新作はシルクロードの生活文化。馬の背に乗り弓を構え、悠久の大地に生きるキャラクターたちの物語となります。ペン画による自然の風景、野生動物たち、民族衣装の描き込みなども、物語とは別の次元で魅力となっています。

 2008年10月より『Fellows!』(エンターブレイン)にて連載開始。2013年2月からは、後継誌となる『ハルタ』(エンターブレイン)にて同作を連載中。

<単行本>(既刊6巻、続刊中)
1巻 2009年10月15日
2巻 2010年6月15日
3巻 2011年6月15日
4巻 2012年5月14日
5巻 2013年1月15日
6巻 2014年1月14日
各巻 670円(本体620[税抜])

<あらすじ>
 19世紀・中央アジアが舞台。遊牧民ハルガル家の美貌の娘・アミルが最初の“乙嫁”。彼女(20歳)が嫁いだ相手は、定住民エイホン家の若干12歳の少年・カルルク。遊牧民と定住民、8歳の年の差を越えて結婚。しかし、アミルの兄とおじたちが、アミルの前に突然現れる。一方、エイホン家の居候イギリス人で、中央アジアに暮らす人々を研究している、ヘンリー・スミス。彼は長らく滞在した土地をはなれ、カラザそしてアンカラへと旅に出かけた。そこで第2の“乙嫁”タラスと出会う。物語はこのふたりへと。そしてさらにスミスは、現在のウズベキスタンにある巨大な塩湖“アラル海”近郊で、双子のライラ&レイリに出会う。漁村に暮らす人々の生活と文化、また、第3の“乙嫁”(双子たち)が描かれる。ここで再びアミルとカルルクふたりの物語となり、アミルの兄とおじたちとの物語になる。単行本はここまでで、現在連載中の内容は、スミスはさらに旅を続け、滞在した屋敷で第4の“乙嫁”と出会う。

▲『乙嫁語り』1巻表紙



(C)森薫/KADOKAWA エンターブレイン刊