見えない敵との心理戦
ネクソンが運営するオンラインFPS『サドンアタック』において、2014年3月5日に新モード“インビジブル”が実装される。実装に先駆けてメディア向けの体験会が実施されたので、その模様をリポートする。
“インビジブル”はFPSの定番ルール“爆破”をベースにしたゲームモード。REDチーム(攻め側)は爆破地点へのC4爆弾設置、BLUEチーム(守り側)はそれを妨害・解除するのが、それぞれの目的となる。
最大の特徴は、REDチームの姿が透明になり、BLUEチーム側から見えないという点。そのため、“爆破”とはまったく異なる戦略が求められる。
“インビジブル”には公式大会でも採用されている人気マップが使用されている。3月5日には“第3補給倉庫”、3月19日には“プロバンス”が実装予定だ。
姿が見えないREDチームが有利かと思いきや、相応のリスクはある。“走る”、“攻撃する”、“C4爆弾を設置する”などのアクションを起こすと徐々に透明度が低下し、可視化していくのだ(shiftキーを押して“歩く”ようにすれば透明のまま移動可能)。
また、武器も制限され、近接武器とショック手榴弾以外の武器を使用できない。
走らずに歩けば透明のまま接近できるが、一撃で仕留めないと返り討ちにあってしまう。息を潜めて敵を待ち、背中を見せたところで強襲するのが基本的な戦いかたになりそうだ。Oh! NINJA!
REDチームにとっては、相手に気づかれずに接近できるかどうかが勝利の分かれ目なので、当たり判定が小さくなるしゃがみ歩きが有効。また、隙の大きいリロード時にタイミングを合わせて詰めるため、射撃回数を数えておくのもいいだろう。
なお、ショック手榴弾はそれだけで敵を倒せるわけではないので、まだまだ研究の余地がありそうだ。上級者になると、飛んでくるのが見えたら近接武器に切り替えてやりすごしてしまう。
紙投げ氏とMatcha氏は、“味方が突っ込んでいるときに後ろから投げる”や“中途半端な距離で敵と対峙したときの逃走用”といった、サポート的な使いかたを提案していた。
BLUEチームが優位に立つには、ほかのモード以上に集中力が大切になる。クリアリング(敵が出てくるかもしれない場所を確認する作業)する際は目視だけでなく、試しに一発撃ってみれば確実性が上がる。
上級者になるとマップによってクリアリングする位置はだいたい決まっているものだが、“インビジブル”ではそうはいかない。より広範囲を警戒する必要がある。
また、REDチームが近くにいると「ハァハァハァハァ……」という息遣いが聞こえるため、音を頼りにするのも重要だ。敵との距離や方向で聴こえかたが異なるので、位置をつかむときの助けになる。
1時間ほど体験してみて、わいわいと遊ぶパーティーゲームとして最適なモードだと感じた。ネットカフェなどでのオフラインイベントとも相性がいいかもしれない。“C4爆弾設置なし、武器はナイフのみ”といったローカルルールを設けて仲間内で遊ぶのも楽しそうだ。ストイックに勝利を目指している人も、たまには“インビジブル”で息抜きをしてはいかが?