各社が注目タイトルを続々とお披露目

 2014年2月14日(金)、15日(土)に、千葉県・幕張メッセにて開催されたアミューズメント関連の展示会“ジャパンアミューズメントエキスポ2014(JAEPO2014)”。ファミ通.comでもすでに速報でその模様をお伝えしているが、ここでは各出展メーカーで試游可能だった最新タイトルをよりくわしく紹介しつつ、初日である14日の様子をふりかえっていく。

KONAMIブース

 KONAMIブースでひときわ目立っていたのは、ブース外周に設置されていた『スティールクロニクル ガーネッシュ』と、BEMANIシリーズの新規タイトル『BeatStream(ビートストリーム)』。
 『スティールクロニクル ガーネッシュ』は現在アーケードでシリーズ展開中のアクションシューティング『スティールクロニクル ヴィクトルーパーズ』を全周囲型のスクリーンを搭載した大型筐体に対応させたタイトル。視界のすべてを覆うゲーム画面、アナログスティック2本とフットペダルで自機を操作するという大型筐体ならではの操作体系が採用されたおかげで、これまでの『スティールクロニクル』とは一線を画す臨場感のある戦闘が体感できるようになっている。

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▲作中で操縦する大型兵器“スティールアームズ”のコクピットをイメージした大型筐体。ビジネスデーにも関わらず常時100分前後の待ち時間の盛況ぶり。

 『BeatStream(ビートストリーム)』はKONAMIの音楽シミュレーションゲームということで『BEMANI』シリーズの名が冠されているが、ゲーム内容は他のタイトルとはまったく違う新しいもの。タッチパネルに対応した下画面の中央に現れるリングに向かって飛んでくる“ノーツ”をタイミングよくタッチしていくというルールにまとめられており、既存の『BEMANI』シリーズ以上に直感的かつ気軽に遊べる内容になっていた。

 一方、 ブース内部に置かれたゲームでは『SILENT SCOPE BONE-EATER(サイレントスコープ ボーンイーター)』を筆頭に、キッズゲーム、メダルゲームにも絶えず多くの行列ができ、盛況だった。

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▲上下2画面のモニターを搭載した『BeatStream(ビートストリーム)』のために用意された新筐体。ゲームプレイでおもに使用するのはタッチスクリーンの下画面で、上画面は演出時に利用される。
▲1999年に発売された『サイレントスコープ』の流れをくんだガンシューティング。スコープ付きのガンコントローラーで敵を捉えて慎重に狙いを定めていく。一般的なガンシューティングとは真逆の“狙撃”の緊張感を楽しめる作品だ。
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▲メダルゲームブースやその隣に展示されていたPASELIのブースには商談目的の来場者の姿が多く見られた。またPASELIは会場内の一部飲食コーナーにも対応しており、その汎用性をアピールする試みが行われていた。

セガブース

 一般公開日だけでなく、ビジネスデーの14日からイベントを多数実施していたセガブース。メインステージでは『ワンダーランド ウォーズ』のサプライズ発表を皮切りにタレントのキンタロー。を招いた『ヒーローバンクアーケード』のPRイベント、今回セガブースで対戦格闘ゲームを出展している開発者3名による座談会などが実施され、多くの来場者の足を止めさせていた。

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▲本家AKB48のイベントがすぐ隣で開催されている中、キレキレのダンスや“フライングゲット”のポーズを決めるキンタロー。。司会に振られたモノマネをつぎつぎと実行、『ヒーローバンク』の主人公の声マネなどで、ものまねタレントとしての多芸さも披露していた。
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▲左から『Dead or Alive 5 Ultimate ARCADE』早矢仕プロデューサー、『GUILTY GEAR Xrd-SIGN』の石渡ゼネラルディレクター、『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』の寺田ディレクター。高橋名人の司会のもと、それぞれが製作の際にこだわっているポイント、開発中の印象的なエピソード、格闘ゲームを作るにあたって影響を受けた作品など、さまざまなテーマでトークが行われた。
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 『Dead or Alive 5 Ultimate ARCADE』、『GUILTY GEAR Xrd-SIGN』、『電撃文庫 FIGHTING CLIMAX』に関してはメインステージでのイベントだけにとどまらず、試遊エリアに隣接された“ALL.Net P-ras MULTI”ブースでも各タイトルの魅力を紹介するトーク&実演イベントも開催。その様子をニコニコ生放送で配信するなど、今回のセガブースはALL.Net P-ras MULTI対応のゲームに力を入れている印象を受けた。

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▲稼動を目前に控えた『GUILTY GEAR Xrd-SIGN』はプレイアブルキャラクターが全員そろった状態での出展。複数のロケテストを実施&熱狂的なファンが多いシリーズだけあって、難度の高いコンボを決める”しあがった”プレイヤーも散見された。

 大型筐体モノやメダルゲームはブースの内部に設営。招待客など一般のユーザーよりの来場者には『maimai GreeN PLUS』や『頭文字D ARCADE STAGE 8 インフィニティ』などが、商談目的など年齢層が高めの来場者には『StarHorse 3 SeasonIII CHASE THE WIND』などのメダルゲーム作品、メダルゲームの要素を取り入れた三国志が題材のゲーム『THE WORLD of THREE KINGDOMS』が人気を集めていた。またこれは完全な余談だが、セガブースの内部は『アンパンマンのポップコーン工場2』が作るポップコーンの食欲をそそる香りが漂っていたのも印象的だった。

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▲『アイドルマスター』など他社とのコラボ曲、アニメで使用された映像がそのまま流れる『進撃の巨人』オープニングの“紅蓮の弓矢”など新曲が大量投入された『maimai GreeN PLUS』。
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▲ゲーム内通貨の“Dコイン”を使うことで、ゲームをやりこむ以外の方法でも愛車のチューニングが可能になり、遊びの幅が広がった『頭文字D ARCADE STAGE 8 インフィニティ』。

タイトーブース

 タイトーブースのメインはNESiCAxLiveに対応した新作格闘ゲーム群。今春に稼動開始予定の『ウルトラストリートファイター4』、家庭用で追加された新キャラクターが使用可能になり、ゲームバランスの再調整も施された『BLAZBLUE CHRONOPHSNTASMA』は試遊台が4セット8台ということでわずかな待ち時間でスムーズにプレイすることが可能だった。
 上記の2タイトルに加え試遊可能だった『ヤタガラス ATTACK ON CATACLYSM』は有志が製作した“同人ゲーム”から全国のゲームセンターでプレイできるNESiCAタイトルまでステップアップした異例の経緯を持つ作品。これら実際にプレイできたゲームに加え、ステージでは独特のグラフィックと滑らかなアニメーションで話題を集めた海外産の格闘ゲーム『スカルガールズ』のNESiCA版の映像が初めて公開された。

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▲ベースとなるゲームが2008年製作ということでパッと見の印象は周りの2タイトルに劣るが、特殊なシステムが敵の攻撃を受け流す“BL”ぐらいなので、非常に遊びやすい作りだった『ヤタガラス』。有名プレイヤーが“実況者”として登場するなど、同人ゲームがルーツならではのしかけも特徴のひとつ。
▲NESiCAxLive対応の格闘ゲームづくしといった感じのタイトーブースだったが、唯一の大型筐体ものでの出展となった『グルーブコースター』も新曲をいち早くプレイ可能とあって、多くの来場者にプレイされていた。

バンダイナムコゲームスブース

 『セーラーゾンビ』のメインビジュアルであるゾンビ化したAKB48の姿がひときわ目立ったバンダイナムコゲームス。しかし見所は他にも多くビデオ、大型筐体、メダル、キッズ、プリントシールなど、およそゲームセンターに設置されているほとんどのジャンルの新作がそろうという豪華ラインナップ。中でも縦型の巨大モニターと実際のスキーを滑るかのように全身を使う操作システムが目新しい『スーパーアルペンレーサー』はさまざまな層の来場者にプレイされていた。

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▲腕と足を使って体をコントロールし、コースを走破する『スーパーアルペンレーサー』。スピードが乗ってくると筐体から風が送られてくるギミックも搭載されている。
▲いまやアーケード屈指の人気タイトルとなった『起動戦士ガンダムVS』シリーズの最新作。ガンダムAGE-1を始め、本作がシリーズ初参戦になる機体も使用可能だった。

ゲームセンター“業界”ならではの出展もみどころ

 JAEPO2014は家庭用ゲームのイベントなどとは違い、アミューズメント業界全体の見本市という側面もあるため、来場者が実際にプレイして楽しむゲームだけでなく、ゲームセンターにまつわるさまざまな物品が出店されているのも特徴。ゲームユーザーにとってもなじみのあるプライズの景品をはじめ、ゲームの操作に必要なレバーやボタンといったパーツ、両替機、アイスクリームの自販機などなど……。アーケードゲームに興味があるなら、ゲームをプレイするだけでなく、そういった地味な部分に目を向けてみることで何か新しい発見があるかもしれない。また一般公開日には毎年恒例でクレーンゲームのフリープレイも行われているため、プライズが好きな人にとっても足を運ぶ価値はあるだろう。もしこの記事に目を通して興味がわいた人がいたら、来年も開催されるであろうJAEPOに参加してみてほしい(2015年は雪が降らないことを祈って……)。

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▲タイトーブースに展示され、会場の筐体にも使用されていたHORI開発によるアーケードスティック“隼”(左)とボタンの“玄”(右)。プロゲーマーSako氏が監修した家庭用アーケードスティックからの逆輸入という形で、ゲームセンターにも登場。
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▲こちらは三和電子のブース。試作段階のトリッキーなパーツの展示のほか、スティックの上のボール部分やボタン、ゲームセンターに貼られているシールなどを購入することができる。

(取材・文 ライター/マンモス丸谷)