【PS4クリエイターインタビュー】インディーズクリエイターから見たPS4の魅力とは? 渡辺雅央氏、なんも氏、Baiyon氏に聞く

プレイステーション4で、新世代のゲーム開発を進めているトップクリエイターに聞く、連載インタビュー企画。今回は、PS4でのタイトル開発を進めているインディーズクリエイター3人をゲストに招き、PS4というハードの魅力や、今後の展望を語ってもらった。

●PS4は、日本におけるインディーズゲームの起爆剤となるか

 プレイステーション4(以下、PS4)で、新世代のゲーム開発を進めているトップクリエイターに聞く、連載インタビュー企画“PS4クリエイターインタビュー”。今回は、PS4でのタイトル開発を進めているインディーズクリエイター3人をゲストに招き、PS4というハードの魅力や、今後の展望を語ってもらった。


 ひと昔前と比べると、かなり数が増えたインディーズ(独立系)のゲーム。ゲームをダウンロード配信する環境が普及してきたこと、大手パブリッシャーに属さずゲームを作りたいと考えるクリエイターが増えてきたことなどが、その理由として挙げられるだろう。

 ソニー・コンピュータエンタテインメントも、インディーズゲームに対して、力を入れて取り組んでいる。「インディーズデベロッパーのPS4でのゲーム開発・販売を厚くサポートする」と公言しており、今後、日本でもPS4のインディーズゲームが複数発売される予定だ。

 しかし、インディーズゲームとひと言でいっても、そのあり様はさまざま。開発の方法も異なる。今回の3人の発言から、インディーズゲームの多様性や可能性を感じてもらえれば幸いだ。

■クリエイタープロフィール

渡辺雅央氏
ゲーム制作集団“2Dファンタジスタ”代表。2013年3月末、サイバーコネクトツーを退社して独立し、2Dファンタジスタを立ち上げた。これまでに、iOS用ゲーム『タップ・シーフ・ストーリー』、『瓦割り!』をリリース。
http://www.2dfantasista.net/(リンクは→こちら

なんも氏
制作サークル“FullPowerSideAttack.com”代表。なんも氏が手掛けた2Dアクションゲーム『TorqueL(トルクル)』は、第17回文化庁メディア芸術祭のエンターテインメント部門で新人賞に選ばれた。
http://fullpowersideattack.com/(リンクは→こちら

Baiyon(バイヨン)氏
京都在住のマルチメディア・アーティスト。サウンドプロデューサー/DJ/アートディレクター/グラフィック・デザイナーと、さまざまな顔を持つ。PS3用『PixelJunk Eden(ピクセルジャンク エデン)』のアート・サウンドを手掛けたことをきっかけに、ゲームにも深く関わるように。
http://baiyon.com/(リンクは→こちら

●現在の活動と、ゲーム開発への姿勢

――海外ではかなり注目されているインディーズゲームですが、近年は日本でも広まりつつあります。今回は、インディーズに興味を持ち始めた日本のユーザーが、その魅力をより知ることができるよう、皆さんにいろいろなお話をうかがいたいと思います。初めに、皆さんがいまどんな活動をされているのかをお話しいただけますでしょうか? では、渡辺さんからお願いします。
渡辺 2Dファンタジスタの渡辺雅央と申します。いまはスマートフォン向けや、新世代ハード向けのゲームを作っています。それから、ゲーム業界に人が増えていくように、ゲームのお仕事についての講義をやったりしています。

――渡辺さんは、昨年の4月に独立されたばかりですよね。
渡辺 そうですね。独立してからこれまで、なかなか忙しい8ヶ月でしたけど、すごく楽しい8ヶ月だったなと思います。やっと事務所も構えましたので、これからバリバリやろうと思っています。

――ますますお忙しくなりそうですね。では、なんもさん、お願いします。
なんも FullPowerSideAttack.comという制作チームの、なんもと申します。ゲームに限らず、おもしろいものをいろいろ作れればいいな、と思い、活動しています。いまは『TorqueL』というタイトルをPS4向けに開発していたり、ほかのものを作っていたり。

――FullPowerSideAttack.comは、いつ立ち上げたのですか?
なんも 活動は2012年の9月あたりから始めました。

――チームには、何人のメンバーがいるのですか?
なんも 完全に僕ひとりですね。基本的に個人活動です。クオリティーをアップするために、たとえば音楽だけなど、一部の素材をプロの方に作っていただくことはあります。

――なるほど、わかりました。では、Baiyonさんお願いします。
Baiyon 改めまして、Baiyonです。京都から来ました。僕はもともと音楽とグラフィックの活動をしていたのですが、『PixelJunk Eden』でサウンドとグラフィックを担当して、そこからいろいろなゲームに関わらせてもらって、現在に至ります。ゲームだけというよりは、“ゲームもアウトプットのひとつ”という捉えかたでやっていけたらな、という気持ちで活動しています。

――Baiyonさんは、かなりマルチに活動していますよね。
Baiyon そうですね。アイデアが浮かんだら、「これはゲームがいい」とか、「これは服がいい」とか、「これは音楽で出したい」とか考えます。音楽も、自分の音楽レーベルで出したいものと、ゲームに入れたいものとは、またちょっと違いますし。できる限り、自分の中でメディアを増やして、やれるところをやりたいと思っていますね。

――『PixelJunk Eden』がきっかけで、GDC(ゲーム開発者向けの国際的カンファレンス)など、海外で講演される機会が増えたと伺いました。
Baiyon 海外はすごく反応がよくて、インディーズのクリエイターの皆さんと接する機会も多いです。仲間みたいな感覚で、仲よくさせてもらってますね。

●新たなインディーズゲームの受け皿、PS4

――PS4のゲームはPCベースで開発できるので、開発環境を整えやすく、インディーズクリエイターの皆さんにとっても作りやすいハードと言えます。皆さんは、PS4について、とくにどんなところに魅力を感じますか?
渡辺 私にとって、家庭用の据え置きマシンというのは、ずっと小さいころから触ってきたゲームの原点みたいなものです。“どっしりと遊べるハードが家にある”という形は、ずっと続いてくれたらうれしいなと思っているんです。PS4は、本当に見た目がかっこよくて、コントローラもすごく感触がいい。「このハードで自分の作ったゲームが動いたら、それは絶対にうれしいな」と思いました。それに、あれだけの性能があるので、いろいろなことを、けっこう簡単に試せるなと。そう感じて、いま作っているところですね。

――開発環境はいかがですか?
渡辺 PS4の性能に相当するPCを用意して、開発を進めています。PS4用に調整・移行するのは、おそらくそんなに時間はかからない。移行しやすいという声は聞いているので、まったく不安はないですね。

――これからPS4向けのゲームを展開していくうえで、どんなところに期待しているかを教えてください。
渡辺 僕はですね、どう言っていいのかちょっと難しいですけど……いま作ろうとしているのは、コアのゲーマー向けのゲームじゃなくて、見ているだけで楽しいような、ほんのちょっとお洒落な感じがするような、“こんなゲームもあっていいんじゃないか”というようなゲームなんです。そういったゲームが受け入れられやすい環境が、PS4にはあるのかな、と思っています。これからは、ちょっと変わったゲームを出していきたいと思っているので、そういったゲームをダウンロードできる場所として、PS4にはすごく期待をしています。

――新しいジャンルが生まれやすい環境に期待されているんですね。では、なんもさんはいかがでしょう?
なんも 先ほど、『TorqueL』をPS4向けに作っていると言いましたが、『TorqueL』のゲーム性は、コンソールのボタンの配置に依存するものなんですね。配信中のプロトタイプ(PC版)についても、「ゲームパッドをつないでプレイしてもらえたほうがうれしいです」と言ってはいるんですが、やはりゲームパッドをお持ちではない人はいる。でも、家庭用ゲーム機向けとして出せば、遊ぶ方は確実にコントローラを持っているんですよね。そこでなぜPS4かと言うと、PCからゲームを移植しようと思ったときに、いままでのハードですと、意外に制約が大きい。

――たとえば、メモリの量が足りなかったり。
なんも はい。でもPS4は、これまでのハードと比べると、非常に余裕があるスペックのようなので。もちろん調整は必要でしょうけど、いままでより気軽に移植できるんじゃないかな、と思いますね。それから、シェア機能かな。『TorqueL』は、“かわいいキャラやかっこいいキャラが出てきて楽しい”というものではなく、“プレイして、その体験がおもしろい”というものを目指しています。PS4なら、その体験をシェアしてもらう行為が、PS4だけで完結する。PCで動画を編集したり配信したりする必要がなく、PS4だけで完結するところに期待をかけていますね。

――PS4なら、プレイヤーがプロモーターになるというか、好きになったものを発信できる環境がありますからね。
なんも 『TorqueL』プロトタイプ版についても、すでに海外のプレイヤーが動画を上げていたりするんです。ですので、シェア機能と『TorqueL』は相性がいいと思います。

――Baiyonさんはいかがですか?
Baiyon さっき渡辺さんもおっしゃっていましたけど、僕も基本的には据え置きのコンソールが好きなんです。僕の作品は、ビジュアルとサウンドがすごく大きな部分を占めるので、携帯機よりも据え置き機のほうが、それらをきっちり体験してもらえる確率が高いですね。スペックも上がっていますし。そのスペックを、なんと言うか……間違った使いかたというか、あえて違う方向に使ってみたい。僕の場合、「これを試してみたい」と思うことが、通常の視点から見て「何を言ってるんですか」って言われるようなことが、けっこう多くて。

――大きな組織の中ではスムーズにできないことを試しやすいのが、インディーズの特権とも言える点ですよね。
Baiyon そうですね。やりたいことをやる、表現するというのも大事ですし、失敗やバグからアイデアを見つけられることもすごく多い。PS4は、“バグを、バグじゃないものにしてきっちり実装する”というムチャなことができるぐらいのスペックがあるんじゃないかと思います。

――無茶なアイデアをそのまま盛り込んでも、耐えてくれる環境も魅力ということですね。
Baiyon はい。それに個人的な話をすれば、僕はPSフォーマットといっしょに成長してきた世代ですから、やっぱりすごく期待してますね、PS4に。

●インディーズだからこそできることを追求したい

――インディーズクリエイターの皆さんは、ご自身のサイトやtwitter、Facebookなどで、開発の様子を公開されてる方が多いですよね。そういったアピールの仕方について、どうお考えですか?
渡辺 私もフェイスブックで、「いま、仕様はこうなってます」とか、「プロットはこう作ってます」とか、写真や動画で報告しています。ゲーム業界を目指している人や、独立を考えている人は、そういう過程が見たいだろうと思うからです。それに、ちゃんと報告しなければと思うので、サボらなくなりますね(笑)。

――(笑)。
渡辺 小さなチームで活動していますから、多方面に許可を取る必要もないので、何かを公開しようと思ったら、その日のうちにアップできる。それは自分たちの強みだと思います。それによって、皆さんに、自分たちの作っているゲームをより愛してもらえたらうれしいです。

――そのスムーズさも、独立を決めたひとつのきっかけなのでしょうか?
渡辺 そうですね。でも、私は前職での仕事も本当に楽しくて、一生続けてもいいと思っていたんです。ですが、多くの人にアピールしていくタイトルを作っていると、どうしても作れないタイトルもある、ということにある日気付いて。海外のインディーズデベロッパーが作るものだったりとか。それを見ていたら、「自分が同じ立場だったら、彼らと並ぶことができるのか」と、試してみたい思いが強まってきて、独立を決めました。

――なんもさんも、自由に作りたい、という気持ちからFullPowerSideAttack.comを始めたのですか?
なんも FullPowerSideAttack.comという名前を作る前から、個人で作って活動はしていたんです。FullPowerSideAttack.com立ち上げのきっかけは“センス・オブ・ワンダーナイト”(ゲームのプロトタイプを始めとした各種アイデアの発表会)。2011年、2012年と2年連続で出られることになって、2回目に出るときに、チーム名を作って活動するべきかなと思い、FullPowerSideAttack.comを立ち上げました。ひとりですから、宣伝活動とか、SNSに画像をアップしたりするのも、僕の判断でやっています。

――今後、チームメンバーを募集する予定はあるのでしょうか。
なんも 集めることはあるかもしれませんが、“僕が基礎を作る”という点は変えないでいようとは思ってます。基礎となるシステムは僕が作る。そのシステムにのっかるキャラクターはちゃんとしたイラストレーターさん、デザイナーさんにやってもらうという形がいいのかな、と。いままでのゲーム制作って、人をたくさん使うのは、量やバリエーションを作るためということが多かったのですが、そうじゃない形で、複数人で作業する形がやりたいな、とぼんやりと思っています。

――近年は、渡辺さんやなんもさんのように、小規模で活動される方が日本で増えていますが、海外のクリエイターとつながりの深いBaiyonさんから見て、海外のインディーズの状況と、日本のインディーズの状況に、どういう違いがあると思いますか?
Baiyon 違いですか……なんでしょう、みんな、よく遊びますね。海外の方は。『PixelJunk Eden』を作ったとき、僕はゲームが作りたいだけだったので、トリプルAとインディーの違いすら知らなかったんですが、海外で講演してくれって言われて。行ってびっくりしました、いろんな人がすごく質問してきてくれて。それから、海外に行ったら僕はDJをやるので、いっしょに踊って、いっしょに遊んで。その後プロトタイプを触らせてもらって意見交換したり。

――ゲームも、それ以外の遊びも楽しもう、というスタンスなんですね。
Baiyon クリエイターの講演とか、僕はほとんど参加したことないんですけど、実際に触れ合って話したほうが、講演を聴くよりも人となりがわかる。公の場で1時間、話を聞くより、ビール1杯をいっしょに飲めば、そっちのほうが仲よくなるっていうのはあると思いますし。海外のインディーズの人たちは、そうやってコミュニティを形成して、ちょっとずつ大きくしてきたんだと思うんですよね。そういうのはクラブカルチャーに似てますね。

――インディーズならではの、親近感のある交流ですね。企業に所属して作っていると、ゲームの話を組織の中でしてしまうので、ほかの方となかなか深い接点を持てないのかな、と。
Baiyon でも僕は、逆に日本の形に憧れがあって。日本の企業の方とお付き合いをして、そこからのルートでお仕事をいただくという形にも、ある意味憧れを持っているんです。僕の場合、「興味ある?」、「やるやる」、「じゃあやろう!」みたいな話で仕事が決まることが多いので。これから、いまの日本の流れと海外の流れが、PS4でちょっとずつ、いい感じに溶け合ってくれればいいな、とすごく思ってます。

――日本のインディーズクリエイターが集まる場が増えてきたタイミングと、PS4が出てくるタイミングが重なって、これから新しい形でインディーズゲームが広まっていくのではないか、と期待が高まります。そんな中で、これから皆さんはどんな活動をしていきたいですか?
渡辺 僕はですね、「いや、これ、ゲームじゃないだろ」なんて言われるものを作ってみたいなと。たとえば、デジタルな紙芝居みたいなものだったり。メカニクスのあるゲームを求めてる人たちと、まだゲームを触ったこともない人たちだったら、圧倒的に後者のほうが多いと思うんです。その人たちにリーチするような何かを作りたいと思っています。いま作っているゲームも、その方向に寄せていっている。“遊びの深さ”とよく言いますけど、それを浅めにして。観賞用ソフトというか、そこにある何かを楽しむような、そんな体験を提供できたらおもしろいのかな、と思っています。

――それは、インディーズだからこそ、挑戦しやすいものですね。なんもさんはいかがでしょう。
なんも 『TorqueL』にしろ『BREAKS』にしろ、ゲームというよりは、おもちゃみたいな感じで考えることが多いんですよね。現実世界では表現できないおもちゃ、のような。そういう方向性でやってみたいなと思ってることはありますね。たとえば……アイデアだけですけど、“ものを食べる動作”ってあるじゃないですか。咀嚼するときって、意識してないですけど、舌は凄く複雑に動いてる。そんな無意識的にやっていることを、意識的に人間にやらせたらどうなるんだろう、そういうのを作れたら面白いな、なんて考えたりしています。物理演算使って物食うゲームとか。いままでの流れの中にあるゲームも、もちろん存在してほしいんだけど、そうではない、目的のないおもちゃみたいなものを作ってみたい。デバイスから発想していくのも好きですね。新しい操作感覚を作りたい、って。

――Baiyonさんは、どんなものを作ってみたいですか?
Baiyon やってみたいことは、ゲームだけのことではないんですけど、エラーを残すこと。たとえば、DJをやってるときに、完璧にプレイすると当然喜んでもらえるんですけど、針が飛んじゃったとき、お客さんが盛り上がる時があるんですね。「ライブだ、生きてる」って感じるんですよ。プレイする側からしたら最悪なことなんですけど、ユーザーからすると時としてオーケーなんですよね、それって。必ずしも“完璧は完璧ではない”という。そのライブなことを、デジタルな世界に、理屈の世界に、いかに持ち込めるかが自分の中のテーマです。

――なるほど。
Baiyon それから、狙うことではないですけど、よい作品って、完成して終わりじゃなくて、勝手につながっていくものなんですよね。そのゲームをやった人が、「何か作りたい」と思えるっていうところが、終わった後のスタートなんですよ。ユーザーが作り手になるっていうサイクルがなければダメなのかな、と。PS4にはSHAREボタンがあって、ポチッと押すと、手のひらでコミュニケーションテストができる。自分が思ったことが伝わるかどうかが試せる。それがどんどんミクロに浸透していったら、ユーザーがクリエイターになって、ちょっとずつサイクルが進んだらいいな、って夢です。

●インディーズの活動に興味がある人へひと言

――これまでたくさんのお話をうかがってきましたが、このインタビューを読んで、インディーズで活動してみたい、と思う方もいると思います。その方々に向けて、メッセージをいただけますでしょうか。
渡辺 どうやったらいいかわからないことがいっぱいあると思うんですけど、それは素直に先輩に甘えていいですし、友だちに甘えていいと僕は思います。私自身も、わからないことだったんですけど、独立を発表したとたんに、いろんな人が支えてくれて、応援してくれたんです。どうしても、強がってしまったり、「自分でやらなくちゃ」と思ったりすることも多いと思いますが、あんまり気負いすぎずに、いろんな人の力を借りてください。そこはぜひ、そういった風にやってもいいんだよっていうのを知っておいてほしいなと。ぜひ、甘えてほしいなと思います。

なんも あんまり偉そうなことは言えないんですけれど、個人で活動していくと決める前に僕が考えていたのは、「自分は何を求めて作ろうとしているのかを、かっちり決めないといけない」ということです。こういう体験をさせたいんだとか、こういう感覚を持たせたいんだとか。ゲームを作ってる途中で、「普通のゲームだったら、これが必要でしょ」と思うことがいっぱい出てくるんですけど、「俺の求めてるものはここなんだから、それも必要かもしれないけど、まず置いておく」と決められるように。軸が最初にないと、迷うと思います。それから、自分の実力を測ること。自分は何ができて、何が足りないのか、どこまでは作れるのかを考えると、おぼろげにスケジュールが見えてきますから。

Baiyon どうしたらいいんですかね。僕自身もわからなくて「作りたい作りたい作りたい」ってずっと言ってたら、ある日いきなりディレクターになった、みたいな感じなのですが。やっぱり、いろんなことをやることですね。そうすることで自分がやりたいこととか、このアイデアはこのメディアで試したほうがいいことだとか、けっこうクリアに見えてくるんですよね。それから、「ゲーム業界にヒーローがいない時代」みたいなことを言う人がいますけど、でも、あなた好きな人いるでしょ? と思います。それが登山家でも、冒険家でも、何だっていいんですよ。その人に近付くためにゲームを作る、でいいと思うんですよね。たとえば僕だったら、すごく尊敬しているミュージシャンに近付くために、あえて音楽だけじゃなくてゲームっていうメディアを選んで、遠回りだけど近づくことにしました。自分の中で辻褄が合ってさえすれば、幸せですよ。そういう風に柔軟にやってもらえたらなと思います。

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