『メタルマックス4 月光のディーヴァ』の発売前夜祭が開催、声優や開発陣が魅力をアツく語る

2013年11月7日、ニンテンドー3DS用ソフト『メタルマックス4 月光のディーヴァ』が角川ゲームスから発売。発売前日にあたる2013年11月6日には、文化放送メディアプラスホールにて、“『メタルマックス4 月光のディーヴァ』発売前夜祭”が行われた。

●声優&クリエイタートークにライブステージにと、てんこ盛りの内容に

 2013年11月7日、ニンテンドー3DS用ソフト『メタルマックス4 月光のディーヴァ』が角川ゲームスから発売。発売前日にあたる2013年11月6日には、文化放送メディアプラスホールにて、“『メタルマックス4 月光のディーヴァ』発売前夜祭”が行われた。毎週水曜日25時から、文化放送超A&G+にて放送中の“メタルマックスラジオ”のリスナーを招いて行われた今回のイベントは、主要キャストによるトークショウやクリエイタートーク、ライブステージなど、盛りだくさんの内容となった。ここではそのリポートをお届けしよう。

▲司会を担当したBAN BAN BANの山本(右)は、本作において声優に。演じたキャラ、サソリスタンはけっこう強いらしい。

 ちなみに、イベントの司会を担当したのはお笑い芸人BAN BAN BANの鮫島博己と山本正剛。ふたりとも『メタルマックス』シリーズの大ファンで、今回の司会役と相成った模様。とくに山本は熱心な『メタルマックス』シリーズ好きのようで、その好きぶりが開発陣に通じたのか、『メタルマックス4 月光のディーヴァ』ではサソリスタンというキャラの声を担当したのだという。イベントで初めてこの情報が披露されたときは、「これほど、小さい“本邦初公開”はない」と相方の鮫島に揶揄されていたが、1991年にファミリーコンピュータ版が発売されて以降、熱心なゲームファンを持つ『メタルマックス』の人気ぶりをうかがわせる。とにかく濃いファンが多いのが『メタルマックス』シリーズなのだ。

 イベントは、出演声優のトークショウからスタート。登壇したのは、主人公・ヒナタ役の下野紘さん、ズキーヤ役の白石真梨さん、サーシャ役の佐藤奏美さんの3人。それぞれ演じた役柄について聞かれた3人は、「ひなたはふつうの少年で、がんばって戦っていく姿勢に共感します」(下野さん)、「ズキーヤは、賞金稼ぎに育てられつつもまっすぐに生きる、とてもいい子なんです!」(白石さん)、「サーシャはひなたを守るために作られたサイボーグですが、人間のようなずるさのないところがいいです」(佐藤さん)と、それぞれのキャラクターの魅力を口にした。

 役柄が決まったときの率直な感想を聞かれた3人は、揃って「うれしかった」とコメント。とくに『メタルマックス』シリーズが大好きという下野さんは、「自分が遊び込んでいたゲームを演じられて、こんなにうれしいことはありません。お話をいただいたときは“まじですか!?”と言っていました」と本当にうれしそうな様子だった。

 3人とも最新作の『4』はちょっとだけプレイしているようであるが、下野さんが着目したのが本作における仲間たちの復活方法。従来のシリーズ作では、Dr.ミンチの元で倒れた仲間たちを生き返らせてもらうという手段をとっていたのだが、本作では宿で寝たらどんなに酷い状態でも回復するのだという。「Dr.ミンチはお払い箱!? 寝たら回復するという画期的なシステムです」と、ファンならではの視点で興奮気味に語っていた。

 総勢70人の声優さんを起用しているという『メタルマックス4 月光のディーヴァ』。それだけ役が多いという証拠だが(どうやら150キャラくらいいるらしい)、下野さんは主人公・ヒナタのほかに、犬のポチを担当(ポチは『メタルマックス』シリーズ皆勤賞らしいです)。さらに、ほかにも演じている役があるのだという。いったいどんな役かは明らかにしてくれなかったが、下野さんファンは、『メタルマックス4 月光のディーヴァ』をプレイする楽しみがさらに増えました!

 最後に、ひと言求められた3人は「たくさんの人に愛されている『メタルマックス』シリーズの新作が発売されます。楽しみにしている方も多いと思いますが、私も早く遊びたいです。私(サーシャ)のバイクに乗って、プレイしていただけたら……」(佐藤さん)、「たくさんの魅力的なキャラが出てくるので、自分だけのパーティーを組んで楽しんでください」(白石さん)、「荒廃した世界を舞台にした、戦車がモチーフのRPGということで、どれだけ(ゲームユーザーに)刺さるかわかりませんが、やり込み要素もある、とてもいいゲームです。たくさんの人に遊んでほしいです」(下野さん)と、『メタルマックス』愛溢れるコメントを口にしてくれた。

▲下野紘さん(左)、白石真梨さん(中央)、佐藤奏美さん(右)によるトークが展開。ちなみに、白石さんと佐藤さんは“メタルマックスラジオ”のパーソナリティーを務めており、11月のゲストはラロ役の小西克幸さん。

 声優陣のあとは、クリエイターが登壇し、ゲームの裏話を披露してくれた。登壇したのは、ゲームデザイン・宮岡寛氏、サウンド・門倉聡氏、ディレクター・田内智樹氏、プランニングディレクター・友野祐介氏、プロデューサー・久保武史(エンターブレイン)のコアメンバー5人。『メタルマックス4 月光のディーヴァ』の特筆すべきポイントとして、“オリジナルスタッフが再集結”したという点が挙げられるが、クリエイタートークステージでは、個性的なメンバーによる濃い話が披露された。

 まずトークのテーマとなったのは、本作で“力を入れたところ”。まず宮岡氏がまっさきに挙げたのが“シナリオ”。本作ではシリーズで初めてアニメが採用されているが、アニメは声優さんの収録があるので、早い段階で書き上げないとならなくなる。そのため、締め切りがけっこう早まり通常は1年半くらいかかるところを1年で書き上げたという。「いままでで最速かも」と宮岡氏。とはいえ、このスピード感は、これまでシリーズ作で宮岡氏のぎりぎりぶりに悩まされてきたスタッフにとっては僥倖だったようで、「いつもとはありえないスピードでシナリオができたので、きっちりとうまく上がっていきましたね」(久保)とのことだ。

 ちなみに、シナリオ量に関しては、過去最大だった『メタルマックス2:リローデッド』よりは少なくしようという話をしていたそうだが、結果としてシリーズ最大になったらしい。

 サウンド担当の門倉氏は、ニンテンドー3DSというハードに苦労した模様。というのも、ニンテンドー3DSでは低音が出づらく、低音がポイントとなる『メタルマックス』シリーズの楽曲が、なかなか“らしさ”が出なかったというのだ。とはいえ、サウンドチームとギリギリまで調整をして、最終的にはバッチリ仕上げたというので、『メタルマックス』ファンもひと安心といったところだろう。

 音楽以外はほとんど担当しているという田内氏が苦しめられたのは、物量。たとえば、戦闘シーンも田内氏の担当だったらしいが、モンスターだけで400体。アニメ(動き)にすると1500にも及ぶという。で、本作はフル3Dなので、1500のカメラワークを付けないといけなくなった。当初はオートで考えていたが、実際に試してみるとこれがとんでもないことに。というのも、『メタルマックス』の戦闘モードのうち“モードE”は、味方と敵が同時に行動するが、そのときは俯瞰で見られないとおかしなことになる。そのときに寄って見せたいところでも、プログラムで制御できるハズがない。「コンピュータでやれるわけがない、というわけで1500のひとつひとつ手付けでやりました。それだけでまるひと月かかりましたね」(田内氏)というから苦労がしのばれる。その努力の甲斐があってか、「『メタルマックス』ならではの視点を実現できた」と田内氏。本作をプレイするときは、田内氏渾身のカメラワークにも注目してみてください。ちなみに、『メタルマックス4 月光のディーヴァ』では、5種類の戦闘モードに加え、戦闘スピードも5段階あるという。つまり、5×5=25パターンから選べるというわけだ。無限かと思わせるほどの戦車のカスタマイズが魅力の『メタルマックス』だが、戦闘時の選択肢もさらに幅が広がったようだ。

 プランニングディレクターの友野氏は、やれることが増えた分、期間内に終わるのか、心配だったという。最終的な上がりが見えてこないと不安だったとのことだが、いざ仕上がってくるものを見ると、スタッフの的確な意見を反映した仕上がりを見て、多いに感動したという。

 久保は、「希望と絶望、家族の絆というコンセプトで試行錯誤しました。“これ本当にまとまるのかな?”と思いました」という苦労話を披露してくれた。

▲宮岡寛氏。

▲門倉聡氏。

▲田内智樹氏。

▲友野祐介氏。

▲久保武史。

 さて、当日は残念ながらキャラクターデザインを担当した山本貴嗣氏は所用のため欠席。その代わりに……というべきか、山本氏による初期の設定画が本邦初公開。ズキーヤが当初はまるで違うキャラクターだった点などが興味深かった。設定資料には、“仮面の麗人”などの気になるキャラも書かれていたが、「容量の兼ね合いで残念ながら」ボツになってしまったようだ。

▲最初の段階の設定資料を本邦初公開。ヒナタ(上段左端と左から2番目)やサーシャ(上段左から3番目)などは最初の段階からほとんど変化がないのがわかる。2段目左端と同じく2段目右端のキャラは容量の兼ね合いでボツに。

▲ヒナタの設定資料。

▲イメージが変更したことがうかがえるのがズキーヤ。最終的には、右写真の左上のデザインが採用されることに。

▲サーシャの設定資料。山本氏はキャラをデザインする段階で、動きをつけてくるので度々インスパイアを受けるとのこと(左)。サーシャに乗るという斬新な設定も、山本氏のイラストから生まれたもの?

▲大きく変更されたのがウキョウ。当初は武士ライダーとのネーミングで、髭を生やしていた。

 本作には150にもおよぶキャラが登場するというのは前述した通りだが、それだけのキャラがいるとアフレコも相当たいへんだった模様。とはいえ、そこはこだわり者揃いの本作のスタッフのこと。「当初は1週間くらい付き合えば、現場の流れが決まって大丈夫かと思っていましたが、けっきょく2ヵ月びっちり現場に入ってしまいました(笑)」と宮岡氏。こだわりのため、リテイクもけっこう出したらしい。アフレコに際して、開発陣が改めて驚愕したのは、声優さんのテクニックのすごさ。たとえば、本作に釘宮理恵さんが出演するのはすでに明らかにされているが(⇒記事はこちら)、釘宮さんは「ちょっと萌えっぽくしてください」というリクエストを出すと、きっちりと対応。「10数段階はできるのでは」と田内氏。年齢なども3歳刻みで調整できるというから驚きだ。「声優さんの見事な演技は『メタルマックス4 月光のディーヴァ』に生命を与えてくださいました」と久保も断言する。ちなみに、本作には宮岡さんも声優として出演しているらしい。果たしてどんな役柄を演じているのか……ファンの方は当ててみてくださいね。

 そしてトークのテーマは楽曲のこだわりへ。本作でも印象的な楽曲が多いが、まず紹介されたのが『明日のうた』。白石真梨さんが挿入歌として歌うこの楽曲は、とにかく宮岡氏からの要望がすごかったのだという。「わらべ歌のような、歌い継がれる曲を作ってほしい」と言われて、頭を抱えたのだとか。その苦労の甲斐があって「名曲ができました」と宮岡氏。宮岡氏はシナリオを書くときに、まずこの曲が流れるシーンを最初に決めたというほどのお気に入りぶりだ。ちなみに、メインテーマと戦闘シーンの楽曲はこれまでと同じ。「アレンジは変えましたが、基本の形は変えられないです」(門倉氏)のだとか。

 なお、久保によると『メタルマックス4 月光のディーヴァ』発売後のどこかのタイミングで、公式サイトでアンケートを実施する予定だという。これは、ユーザーからの意見を聞きたいという趣旨によるもので、お叱りの言葉があっても真摯に耳を傾けるという。「新しい『メタルマックス』をやっていきたいので、これからも応援をよろしくお願いします」と久保。これは、開発陣からのシリーズを継続するという宣言と受けといっていいだろう。会場からは期せずして大きな歓声が湧き上がった。

 イベントの最後はライブステージ。まずは、澁谷梓希(from i☆Ris)さんが『メタルマックス4 月光のディーヴァ』のオープニングテーマ『EDGE OF HEAVEN』を披露。「人前で歌うのは3回目。『メタルマックス』ファンの前で歌うのは初めてなので、緊張します」と話していた澁谷さんだが、いざ歌いだすと、しっとりとした楽曲を熱唱。会場をしっとりとさせた。おつぎに披露されたi☆Ris(アイリス)の『幻想曲WONDERLAND(ファンタジアワンダーランド)』は、対照的に遊園地に入り込んだかのような元気な1曲で、会場もヒートアップ。澁谷さんが、衣装を早着替えさせて壇上に現れたのが見どころのひとつ。さらに驚くべきことは、i☆Risの6人(山北早紀さん、芹澤優さん、茜屋日海夏さん、若井友希さん、久保田未夢さん、澁谷梓希さん)が『メタルマックス4 月光のディーヴァ』に声優として出演していること。それぞれメモリーセンターの女の子を演じている。『メタルマックス』シリーズでは、登場する女性キャラなら誰とでも結婚できるが、「i☆Risのみんなと結婚できちゃいますよ!」と司会の山本正剛はうれしそうな顔をしていた。

 なお、『EDGE OF HEAVEN』を含む、i☆RisのトリプルA面4thシングル『WONDERLAND』はエイベックス・エンタテインメントより2013年11月20日発売予定だ。

▲澁谷梓希さん。

▲山北早紀さん。

▲芹澤優さん。

▲茜屋日海夏さん。

▲若井友希さん。

▲久保田未夢さん。

▲澁谷梓希さん。

▲i☆Risのメンバーが『メタルマックス4 月光のディーヴァ』に声優として出演。役どころはメモリーセンターの女の子。

 最後は、白石真梨さんが『明日のうた』を披露。しかも、作曲を担当した門倉聡氏みずからの生伴奏というなんとも贅沢なシチュエーション。人前で『明日のうた』を歌うのは初めてという白石さん。「おろおろしています」と緊張の面持ちだったが、しっかりと『明日のうた』を歌いきり、イベントをしっかりと締めた。

▲白石真梨さん(左)と門倉聡さん(右)。

 てんこ盛りの内容だった『メタルマックス4 月光のディーヴァ』の発売前夜祭はこれにて終了。「発売前夜を祝いたい」というファンにとっては、またとないイベントだったのでは。なお、当日の模様の一部は文化放送超A&G+で録画放送されるとのこと。詳細に関しては、『メタルマックス4 月光のディーヴァ』の公式サイト(⇒コチラ)でご確認を。

▲会場のロビーには、山本貴嗣氏の原画や関連グッズが展示されていた。

▲来場者限定で配られたブドウジュース。描きおろしラベルです!

▲会場にはお笑い芸人、リトレインの速水優さんも遊びにきていた。しかもコスプレ姿で! 速水さんは熱心な『メタルマックス』ファンで、その熱心さが開発陣の目にとまり、本作では声優として起用されることに。役柄はトレーダーだそうです。



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