好調な『ポケットモンスター X・Y』を筆頭に、年末に向けてさらなる拡販を目指す

 2013年10月30日、任天堂が2014年3月期 第2四半期の決算短信を明らかにした。それによると、売上高は1965億8200万円(前年同期比2.2%減)、営業利益は232億7800円の損失、経常利益は12億4800万円、四半期純利益は6億円となった。

 2013年4月~9月の状況は、ニンテンドー3DS(3DS LL/3DS/2DS)では、国内においては4月に発売された『トモダチコレクション 新生活』が163万本の販売となったほか、サードパーティーのタイトルからもヒット作が生まれており、国内市場は引き続き好調を維持。さらに海外市場においては、6月に欧米で発売された『とびだせ どうぶつの森』が201万本(全世界で249万本)を販売、前期に発売した『ルイージマンション2』や、当期に発売した『マリオ&ルイージRPG4 ドリームアドベンチャー』、『ドンキーコングリターンズ3D』といったタイトルも堅調に推移したとしている。これらのタイトルの効果により、販売数量は、ハードウェアが389万台、ソフトウェアが2738万本になったとのことだ。

 また、Wii Uでは、自社有力タイトルである『ピクミン3』を7月に日欧、8月に米国で、『ゼルダの伝説 風のタクトHD』を9月に日米で、それぞれ発売したが、ハードウェアの販売台数は46万台、ソフトウェアの販売本数は630万本にとどまったとのこと。

 このほか、ニンテンドーDS(DSi LL/DSi/DSLite/DS)の販売数量は、ハードウェアが10万台、ソフトウェアが525万本、Wiiの販売数量はハードウェアが47万台、ソフトウェアが1490万本だったようだ。

 決算短信では、「これらの状況により、売上高は1965億円(うち、海外売上高1,291億円、海外売上高比率65.7%)となりました。欧米における本体値下げの影響等によりWii Uハードウェアの採算が依然として厳しい状況にあるため、売上総利益は620億円となりました。営業損益では、販売拡大のための広告宣伝やWii U向けタイトル等の研究開発を推進したこと等もあり、販売費及び一般管理費が売上総利益を上回り、232億円の損失となりました。なお、為替相場が前期末に比べ円安になったため為替差益が183億円発生した結果、経常利益は12億円、四半期純利益は6億円となりました」としている。

 一方で、当期の業績予想については、2013年4月24日に公表されたものから変更はないとのこと。今後の展望としては、ニンテンドー3DSでは、10月に全世界で発売された『ポケットモンスター X・Y』が好調な出足となりプラットフォームのさらなる普及に貢献しているほか、海外市場では、3D表示機能をなくし販売価格をおさえたニンテンドー2DSを発売して、年末商戦でより一層の販売・顧客層の拡大を目指すとしている。さらに、Wii Uでは、プラットフォーム普及の勢いを取り戻すために、自社有力タイトルを来年にかけて集中的・積極的に展開。年末商戦に向けて、『Wii Party U』や『スーパーマリオ 3Dワールド』など自社有力タイトルを発売し、Wii U本体にソフトをセットにしてお求めやすい価格で販売するほか、『Wii Fit U』を無料で体験できるキャンペーンを実施するなど、新たな販売促進活動にも取り組んでいく。あわせて、ニンテンドー3DS、Wii Uとも、昨年から開始したパッケージソフトのダウンロード版の販売を促進し、ハードウェアのコスト削減により収益性の向上に努めるとのことだ。