シリーズ最新作は『見参!』以来の歴史スピンオフ作品第2弾

 千葉県・幕張メッセで開催されている東京ゲームショウ2013のセガブースで、2014年2月22日発売予定のPS3、PS4用ソフト『龍が如く 維新!』(以下、『維新!』)のトークイベントが催された。出演者は、総合監督の名越稔洋氏と、脚本も手がけるプロデューサーの横山昌義氏。歴代シリーズ作品の中核を担ってきた両氏が、『維新!』にかける熱意と新たな挑戦について語った。

あのグラドルが遊女役で登場! セガ『龍が如く 維新!』【TGS2013】_01
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▲『龍が如く』シリーズの生みの親、名越稔洋氏。
▲プロデュサーの横山昌義は『維新!』においても脚本を担当。

 おもに現代の日本を舞台としてきた『龍が如く』だが、シリーズ8作目となる『維新!』では、幕末の京都を舞台に坂本龍馬を始めとする男たちの熱い生き様が描かれる。本シリーズの歴史スピンオフ作品としては、2008年に発売されたPS3用ソフト『龍が如く 見参!』(以下、『見参!』)以来の5年ぶりとなる。『維新!』が生まれた経緯について名越監督は、「昔作った『龍が如く 見参!』という作品の評判が非常に良かったですし、われわれにも(歴史スピンオフ作品を『見参!』で)終わらせてしまうのももったいないという気持ちがありました」と語った。また、脚本を担当した横山プロデューサーは「"キャラクターが躍動する世界を、どう描ききることができるか?"が勝負だと思いました。そのうえで、坂本龍馬という人間を桐生一馬がやると、ものすごく光り輝くんじゃないかと思いました」と、ストーリー作りのポイントを明かした。

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▲メインの舞台は幕末の京都。伏見や四条、鴨川、祇園などが実際の地形に合わせて表現されている。

遊女役はグラビアアイドルの今野杏奈さんに決定!

 脚本に深く関わる配役について、横山プロデューサーによると"いまもっともファンに人気のあるキャラクター"である真島吾郎(声・宇垣秀成)を沖田総司役にすることが初めから決まっていたとの。「最初に"真島を沖田にしたい"と言い出したのは、名越さんなんですよ。それありきで考えてくれ、と(笑)」とのエピソードを明かした。また、名越監督はアナザーライフで飼える"犬"にもこだわったそう。「リアルに10回くらい言われましたね。合うたびに(名越監督から)"犬はどうした? 犬!"って。そのたびに"検討しています"と(笑)」と、会場の笑いを誘った。

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▲主人公・坂本龍馬(声・黒田崇矢)。恩師を殺害した犯人を探すため、"斎藤一(はじめ)"と名を変えて、京都に潜伏する。
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▲新規キャストとして、武市半平太役に俳優の高橋克典、近藤勇役に船越英一郎が出演。声だけでなく、本人の顔を元に作成した3DCGキャラクターとして登場する。
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▲今作で遊女役を務める今野杏南さん。作中に登場する祇園の遊郭で会える。

 また、本イベントの中盤から、遊女に扮したグラビアアイドルの今野杏南さんがゲストとして登場。今野さんが、『維新!』の作中で遊女として出演することが発表された。今野さんの起用について横山プロデューサーは、「これまでの作品ではオーディションで決めてきましたが、今回は遊女役に合うグラマラスで、見た目も良くて、演技も良さそうな方を探していました。でも、すべてを兼ね備えている人って、なかなか見つからないものでして……。で、ある日、家で今野さんが出ているCMを観て、"あ、いいな"と思って。翌日、(スタッフに)その話をしたら意見が合って、オファーしたらそのまま決まりました」と明かした。

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▲今野さんの顔やボディをキャプチャーして、CGで再現。水着姿でのボディーの撮影に立ち会えなかった名越監督は「行きたかった」と残念がっていた。
▲遊女の声も今野さん本人が熱演。横山プロデューサーの「すごくお上手でした」との言葉に、「(演技の)レッスンには通っているんですけど、まだまだだと思っていたので、すごくうれしいです」と喜びの表情を見せた。

日常が"死"に近かった幕末をバトルで再現

 『龍が如く』シリーズならではの"ケンカバトル"は、『維新!』でも健在。太刀や短銃、格闘、乱舞(斬撃と銃撃を同時に行なう)と、4つのバトルスタイルを使い分けて派手なバトルが楽しめる。会場にバトルシーンのムービーが流れると、横山プロデューサーが幕末について「昔ながらの剣もあれば、海外から入ってきた銃もあり、殴り合いもある。日本がいちばん危なかった時代だと思うんです。そのわりに法整備も整っていて、調べるほど面白いです」と説明。「現代を舞台にしたシリーズ作品にはない、幕末ならではの"面白さ"を爽快なバトルで追求した」と語った。

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▲一撃必殺の太刀をくり出す"一刀の型"。
▲リボルバー式の短銃を使って敵を翻弄する"短銃の型"。
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▲おのれの拳のみで敵を叩きのめす"格闘の型"。
▲斬撃と銃撃を同時に行い大暴れする"乱舞の型"。

 登場する武具は銃、刀、槍、大太刀、大筒、防具などバリエーションが豊富。武具同士を合成して、カスタマイズできるようになった。横山プロデューサーは「今回はカスタマイズにとことんこだわりまして、銃や刀を自分で好きなようにカスタマイズできます。自分自身をレベルアップさせてもいいですし、お金や素材をいっぱい集めて、武具をカスタマイズして最強を目指すこともできます」と、成長の組み合わせが無限大に広がったことを強調した。そのほか、やりこみ要素としてシリーズ初の"バトルダンジョン"と"アナザーライフ"が登場。町では手に入らないようなレアアイテムなどを手に入れて、キャラクターや武器の強化に役立てられる。

『維新!』のやりこみ要素

以下の遊びは、PS Vitaとのクロスプレイが可能。PS Vita本体があれば、外出先でもキャラクターや武器の育成要素が楽しめる。 「こまかい情報はこれから続報として出していきますが、どちらも武器や自分を強くするための要素として機能していきます」(横山プロデューサー)。

バトルダンジョン…… 仲間となった新選組隊士を"カード"としてダンジョンに連れて行くことで、隊士が持つ様々な能力を使用できる新感覚バトルが楽しめる。

アナザーライフ…… "別宅"と呼ばれる住居で、少女・遥と共ともに"野菜作り"や"料理"、"行商"、"釣り"、"ペット育成"など、のんびりとしたスローライフが楽しめる。

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▲「わたしが登場している遊郭にも、ぜひ遊びに来てください」。

(取材・文・ライター/ムライサトシ)