優しさと狂気が同居する危ないヤツが登場!
2013年9月25日、ゲームポータルサイト『ハンゲーム』で展開中のオンラインアクション『ドラゴンネスト』に大型アップデートが実施され、新キャラクター“アサシン(CV:緑川光)”が実装される。
アサシンの情報が初めて公開されたのは、6月に開催された“ファン感謝祭2013”。担当声優として緑川光さんの名前が挙がったとき、会場中が大きくどよめいた。カーリーから約1年1ヵ月ぶりに実装される、待望の男性キャラクターだ。アサシンのキャラクター性について、運営プロデューサーの河野相基氏と運営チームのYAMAMOTO氏に話を伺った。
このタイミングで“アサシン”を投入する意図を河野プロデューサーに伺ったところ、「『ドラゴンネスト』はいままで数多くのお客様に愛されてきましたが、サービス開始から3年以上経っていることもあり、新しくゲームを始めるお客様と既存のお客様の格差が生じてしまっているのも事実です」と、ひとつの問題点を挙げた。
続けて、「今年5月に3周年を迎え、7月のレベルキャップ開放など、さまざまなアップデートを行ってまいりましたが、既存のお客様もこれから『ドラゴンネスト』を始めようとしているお客様も、みなさまがフラットな状況でゲームを遊んでいただきたいという思いから、今回の新キャラクター“アサシン”を実装することになりました」と述べた。
また、初心者と熟練者の格差をなくすために、さまざまな改修やキャンペーンを準備。「ただ新キャラクターを入れるだけではなく、より快適な環境でキャラクターを育成できるように、レベルアップ報酬の見直しやボーナス経験値獲得によるレベルアップの緩和、アサシン育成キャンペーンなど、ゲーム内の改修とイベントなどを準備しております」と、初心者を受け入れる態勢は万全だ。
河野プロデューサーが「この機会に是非多くのお客様にアサシンをプレイしていただきたい、『ドラゴンネスト』の魅力を感じていただきたいと思っております」とアピールしていたとおり、既存ユーザーのみならず、新規ユーザーにも魅力的なキャラクターに仕上がっているようだ。
■アサシン(基本職)とチェイサー(1次職)の特性
メイン武器に湾曲刀“シミター”、サブ武器に“クルック”(暗器を仕込んだ小手のような装備)を装備。物理攻撃に属性を乗せた攻撃を得意とするキャラクターで、こういったタイプは『ドラゴンネスト』としては初めて。属性が乗れば、当然そのぶん火力が上がる。使いかたしだいで相当強くなる可能性を秘めているキャラクターである。
アサシン最大の特徴は“スキルチャージングシステム”だ。チャージに対応したスキルはクールタイムが経過するごとに1段階ずつチャージされていき(最大3回ぶん)、チャージが溜まっている回数だけ連発できる。発動回数は自分でコントロールできるため、1回だけで止めて別のスキルにつなぐという使いかたも可能。
アサシンはチャージに対応したスキルをふたつ持っていて、1転次職でひとつ、2転次職でさらにひとつ増加。計4つを使えるようになる。スキルのクールタイムは18~24秒ほどで、使用順しだいでダメージは大きく変わるだろう。
チェイサーはアサシンの能力をそのまま1段階強化したような職業。突進や移動系のスキルのほか、身を隠したり残像を残して消えたりするトリッキーなスキルも習得する。なお、9月25日時点で実装される転職ルートはチェイサーのみ。別のルートも後日実装予定だ。
<<アサシンのスキル>>
<<チェイサーのスキル>>
■リッパー(2次職)の特性
リッパーはアサシンの近接攻撃能力を高めた職業で、火属性をメインに戦う。攻撃スピードが速いため、スキルを連携させてテクニカルに立ち回れるのが特徴。地上版のアクロバットをイメージするとわかりやすい。
攻撃能力が高いのは間違いないが、手数の多いキャラクターなので、コンスタントに大ダメージを与えるには確実に当てる技術が必要になる。PvPの場合、調子に乗ってスキルを乱発していたら、いつの間にか避けられて反撃を受けるなんてこともありそうだ。
レベル40スキルの“ブレイドランナーEX”を使うと通常攻撃が火属性に変化。威力や攻撃範囲が向上し、特殊攻撃が高速移動技に変化する。高速移動で接近して乱打を叩き込み、いったん引いて、ほかのスキルで牽制しながらチャージが溜まるのを待つ、というのが基本的な戦いかたになるだろう。
<<リッパーのスキル>>
■レイヴン(2次職)の特性
リッパーとは逆に中~遠距離戦で力を発揮し、闇属性を使った攻撃で敵を殲滅するレイヴン。メイン武器のシミターはほとんど使わず、クルックの中に仕込んだ鎖鎌や手裏剣で攻撃することが多い。隠身スキルで姿を隠せるなど、もともとのコンセプトである“忍者”を意識した職業と言える。
遠距離の範囲攻撃が多く、多少は狙いが外れても着弾点の周囲を巻き込んでくれる。1対多数に強いので、敵の多いダンジョンではリッパーよりも使いやすいかもしれない。
リッパーはスキル連携の総合的な威力が高いタイプだが、スキルひとつあたりの威力や使いやすさはレイヴンも負けてはいない。なかでも、無数のカラスを呼び出す闇属性スキル“デッドフォール”は、全弾ヒットさせれば敵に致命的なダメージを与えられる。
<<レイヴンのスキル>>
アサシンを取り巻くキャラクターたち
2012年のカーリー実装時は「アカデミックと違ってカーリーは背景ストーリーやシナリオが弱い」という意見があった。今回はその反省を踏まえ、オリジナルストーリーを充実させるように務めた。アカデミックのように“外伝”ではなく、『ドラゴンネスト』のメインストーリーに大きく関わっているという。
ここで、アサシンとイリュージョンの関係を整理しておこう。じつはふたりは同一人物で、アサシンの十数年後の姿がイリュージョンなのだ。
ドラゴンレイド時代(ゲーム内でストーリーが進行している現代の約50年前)、イリュージョンは征服王フェザーの第4使徒として活動する凄腕の暗殺者だった。だが、ある出来事がきっかけでフェザーの元を離れ、ルナリアと逃亡生活を送ることに。追っ手の追撃に会い、瀕死の重傷を負ったとき、ルナリアの時間移動能力が発動したため、十数年前にタイムワープ。かつての自分と融合(?)し、そこからさらに現代に時間移動してしまったのだ。
10代の好青年であるアサシンには戦闘能力はないが、戦闘時はイリュージョンがアサシンの体を動かすので、ほかのキャラクターと遜色ない強さを発揮できる。序盤にスキルが少ないのは体がまだ馴染んでいないから、とも考えられる。
筆者がいちばん気になるのは、好青年だったアサシンが十数年後に危ないヤツ(イリュージョン)になってしまったという事実。何か嫌なことでもあったのだろうか。
ちなみに、YAMAMOTO氏は緑川光さんの音声収録に立ち会えなかったことを後悔しているそうだ。
グローバル改善キャンペーン
アサシン実装と同時に、『ドラゴンネスト』をサービスしている各国で“グローバル改善キャンペーン”がスタート。ユーザビリティの向上を目的とした多数の調整が加えられる。
【コンテンツをもっと楽しもうキャンペーン】
◆疲労度を使ってネストプレイ
レベルキャップに達したプレイヤーは、疲労度を使ってクリア制限回数のあるネストを追加で回れるようになる。
【快適なレベルアップキャンペーン】
◆好感度プレゼントアイテム統合
ノーマルとマジックの好感度プレゼントアイテム40種が、各4種に統合。村やNPCに関係なく、そのNPCが所属している連合への好意を込めた会員バッジがドロップするようになる。レアとエピック等級のプレゼントアイテムは既存のまま。
◆初期区間ポーション/食べ物改善
1.キャラクター作成時にHP/MPポーションが5個ずつ支給される。
2.商店で販売しているポーションの効果がアップ。
3.身体によくない料理を削除。ダンジョンプレイ時、HP減少や感電など、プレイヤーに害となる効果を持つ食べ物がドロップしなくなる。
◆初期区間称号能力値上方修正
初期部分のミッション称号能力値が、一部上方修正される。
◆クエスト報酬装備の装着レベルを下方修正
クエスト完了後に報酬として支給される装備は装着可能レベルが高く、すぐに身に着けることができなかった。今後は装着可能レベルが下方修正される。
◆アイテム重複可能個数が上方修正
宝玉、宝石、宝石袋、女神の涙類のアイテムの重複可能数が100個に上方修正される。
【初心者に優しいドラゴンネストキャンペーン】
◆1次職案内強化
1次転職をする前までは、[スキルウィンドウ(K)]で職業情報を確認できるようになる。
◆強化紹介
レベル16で受注できる強化機能ガイドクエストが追加される。キャデラックの遠隔クエストか【鍛冶屋】コリンからクエストを受けると、“暴風のバラライカ”、“雷のシタール”、“稲妻のテオルボ”のほかに、もうひとつの知られていなかった神器と出会うことができる。
◆ミニマップのサイズデフォルト値を変更
ミニマップのデフォルトサイズが変更され、これまでより見やすくなる。
【町の中であまり歩かないキャンペーン】
◆町の中で分解ができるように変更
分解器が町の中に設置され、さらに分解時に獲得できるアイテム情報がわかるようになる。
◆連合商店の遠隔利用
これまではセントヘイブンの見栄張り商人ポープに話しかけて連合商店を利用していたが、今後は好感度アルバム[Y]の[連合商店]ボタンを押すことでも利用が可能に。ただし、セントヘイブンでのみ。
【便利な生活キャンペーン】
◆フレンド追加時、相手の同意を受けるように
これまでは相手が同意をしなくてもフレンドに追加できていたため、知らないうちに自分のログイン情報が他人に露出してしまう問題があった。今後は相手の同意を得ないとフレンド登録ができなくなる。
◆遮断理由メモ機能
ブラックリストに追加する際、その理由を選択できるように。ちなみに、これはユーザーの意見から生まれた機能である。
◆キャラクター削除失敗防止の機能追加
キャラクターを削除する際、プレイヤーの同意を求めるメッセージが表示される。
【そのほかの変更点】
◆分解改善
+7~+15にまで強化された装備も分解できるようになる(エピック、ユニーク、レジェンドのみ)。また、スキルレベルアップアクセサリー(技巧アイテム)が分解可能になるほか、分解時に獲得できるアイテム構成が変更される。
◆タリスマン分解/生産
上級タリスマンをアイテム生産で入手できるようになる。
<材料アイテム>
[タリスマンの破片]:タリスマンを分解して獲得できる。
[タリスマンの核]:女神の吐息商店から購入。