奴らが超リアルなグラフィックで帰ってきた!

 日本でもおなじみのアメコミ作品『Teenage Mutant Ninja Turtles(ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』(以下、TMNT)が久々のゲーム化。国内では、2013年8月28日に、ActivisionからXbox Live アーケードで配信された本作のプレイインプレッションをお届け!

カワバンガー! 奴らが超リアルなグラフィックで帰ってきた! XBLA『Teenage Mutant Ninja Turtles: Out of the Shadows』インプレッション_01
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▲日本のゲームファンには、SDっぽい表現の大きなアタマのタートルズがなじみぶかい気もするが、本作はリアル路線のややこぶりなアタマが印象的。後述するメインモード“キャンペーンミッション”の場面転換では、アメコミ風イラストが挿入される。

 『Teenage Mutant Ninja Turtles: Out of the Shadows』は、ミュータント化したカメの4兄弟(レオナルド、ドナテロ、ミケランジェロ、ラファエロ)たちが、ニューヨークを救うために戦う3Dアクションアドベンチャー。今回は兄弟たちのルーツを探るストーリー……なのだが、字幕・音声ともに全編英語のため、内容を把握するには相応の英語力が必要。じつは筆者も英語が苦手で、正直ストーリーの細部まではわからなかったが、アクション主体につき肝心のプレイには支障がなかったことをお伝えしておこう。
 操作系は、左スティックがキャラクターの移動(押し込むとステルス移動)、右スティックがカメラ操作、Xボタンが武器攻撃、Yボタンがキック、Bボタンがカウンター、Aボタンが回避(通常時はイベント操作)、RBボタンが押しながら移動でダッシュ、LBボタンがアイテム使用、LTが使用アイテムの変更、RTがほかのボタンと同時押しで特殊攻撃、方向キーが他タートルズと操作チェンジとなっている。
 いきなりゲーム本編をはじめてもいいが、余裕がある人はHQ(司令室)メニュー内の“DOJO”で、コンボやカウンターなどの基本操作を覚えることを強くオススメする。本作はザコが積極的で、いわゆる“ガチャプレイ”は通用しない。とくに重要なのがカウンターで、つねに複数以上の敵と渡り合う本作では必須といっていいテクニック。相手の攻撃インフォメーションを見たら即カウンターを身につけないと、終盤ステージでは相当な苦戦を余儀なくされる。“DOJO”では、タッグ技など派手なテクニックも学べるが、まずは最初から使える基本コンボ、回避、カウンターはしっかり覚えてほしい。

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▲後述のキャンペーンミッション冒頭でもチュートリアル的なことはやってくれるが、全部ではない。司令室メニュー“DOJO”で、最初から使えるアクションはひと通り身につけておきたいところだ。

 ゲームのメインモードは、ストーリーを追っていくキャンペーンミッション。本モードを進めていくと、ほかのモードなどのアンロック条件が少しずつクリアーされていく。シングルはもちろん、最大4人までのマルチプレイに対応しており、オンラインではいつでも参加および退出可能なシームレス協力プレイが可能だ。ちなみに4人に満たないとき、残りのタートルズはCPUが操作する。つまり、つねに4人のチームで戦うというわけだ。
 ゲームシステムはオーソドックスな3Dアクションアドベンチャー。ビル、クルマ、金網などのオブジェクトが配置されたマップ内を、敵を倒しつつ先へと進んでいく。マップでのおもな目的は“先に進める場所”を見つけること。わかりづらい場所では対象オブジェクトが黄色く発光するため、それほど難しくない。一部にはノーヒントでわかりづらそうな場所もあるが、行動範囲そのものは限定されるため、丁寧に探せば誰でも見つけられるはずだ。

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▲最大4人までのマルチプレイが可能。シングルプレイは、残りのタートルズをCPUが操作。オンラインは出入り自由のシームレスプレイに対応!
▲先に進める場所では、基本的に黄色く光るインフォメーションが表示される。まれにないものもあるので注意。

 扉のロックを解除するシーンでは、ちょっとしたパズルゲームをプレイすることになる。難しいものではなく、アクション本編に対するちょっとした箸休めといった格好。また、マップ内には手裏剣、体力や倒れたタートルズを回復させるピザ、取得すると司令室でコンセプトアートが見られるようになるアイテムが隠されている。階段の下や敵が出現した壁の穴などを見逃さないよう注意したい。手裏剣やピザなどのアイテムは、タートルズそれぞれ個別に所有するため、最大値まで持っているときは方向キーでほかのタートルズに操作を切り換えて、全員に持たせるようにするといい。

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▲ロックされた扉のスイッチを開けるシーンでは、簡単なパズルゲームが登場。同じ色のマーカーまで誘導しよう。
▲階段の下や敵が出現した穴の中などにアイテムが配置されている。操作中のタートルズの体力、もしくは倒された仲間を回復できるピザはとくに重要。取り逃すな!

 画面左上にあるゲージは、青が操作中のタートルズの体力、緑色が特殊な技をくり出すときに消費されるパワーをそれぞれ意味している。体力はアイテムのピザを食べると、パワーはエナジードリンクを飲むとそれぞれ回復。パワーゲージは敵を攻撃しているだけで溜まりやすく、使える状況ではどんどん使ったほうがいい……というか、ゲーム後半ではそれが敵を倒すメインフィーチャーになる。
 というのも、本作の敵は、終盤になるほどこちらの攻撃を容赦なく見切ってくるからだ。あまりに容易にかわされるので、「なんだよ、こいつら! マジでイライラする!」となりがちだが、RTボタン同時押しのスペシャルアタックとカウンターで的確に敵にダメージを与えていくポイントに気づくと、がぜんゲームが楽になる。敵を倒して稼いだ経験値で武器やスキルをパワーアップさせれば、敵との戦いはより有利になる。後半のチャプターは、4人をそれなりに成長させていないと、まともに戦うのも困難なくらいきびしく激しいものになる。

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▲ボスもやっかいだが、終盤チャプターのザコもけっこう手ごわい。獲得した経験値でタートルズたちを強化して対抗する力を身につけよう。

随所に荒さを感じるものの、キャラクターゲームとしては及第点

 最初にプレイした人は、キャラクターを操作したときに「あれ、なんか重いなぁ」と感じるかもしれない。フレームレート的なこともあるが、大きな要因は、戦闘システムの根っこの部分にある。“DOJO”でチュートリアル的に操作を学べばすぐわかるが、本作には攻防それぞれに派生アクションが多数用意されており、いわゆる“モッサリ感”はそこに起因しているように感じられる。多彩な技の派生それ自体はいいのだが、それを実現するための処理が最適化しきれていないように推察される。
 仲間がいるとはいえ、ほぼつねに1対多になる戦闘シーンのカメラワークも、決して洗練されているとはいえない。視界外から一方的に攻撃されたり、立ち回り中に少しずつずれていく視点を右スティックでつねに調整させられる点は、正直かなりわずらわしい。これに背景オブジェクトのあいまいな判定処理が加わると、一気にやる気がそがれてしまうこともある。
 最後に難点を並べてしまったが、全体としては決して悪くない仕上がり。とくにタートルズたちの多彩なアクションは「ここが命!」というくらい力が入っており、タッグアクションなどはじつに豪快で、カウンターアクションの派生も「東洋のアクション映画を参考にしたのかな」というくらい魅せてくれる。フルパッケージなら不満が残るかもしれない内容だが、1500円という価格を考えると本作は十二分に健闘しているといえそう。新旧タートルズファンは、この機会にチェックしてみてはいかがだろうか。

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▲オマケのアーケードモード。往年のベルトスクロールアクション風にゲームが楽しめる。ちょっとした息抜きに最適だ。

■筆者紹介:豊臣和孝
フリーライター。ここ10年ほどはWebゲーム媒体メインで執筆中。『TMNT』は、アーケードでリリースされたアクションゲームが初体験。当時いっしょにやってくれる人がおらず、4人同時プレイしたくて仕方なかったのを思い出しました。