2012年のオンラインゲーム市場規模は前年比101%の約1421億円に
一般社団法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)が毎年発表している、オンラインゲーム市場調査レポートが発表になった。このレポートは2004年の調査開始以来、今年で9回目となるが、今回よりスマートフォンゲームの市場規模調査も実施している。
近年オンラインゲームはデバイスが多様化していることから、下記写真のようにオンラインゲームを各ジャンル(オンラインゲーム、スマートフォンゲーム、ソーシャルゲーム)に分類。JOGAでは、PCオンラインゲーム、コンソールオンラインゲームについて調査している。
まずはオンラインゲーム市場規模について。2012年は1420.9億円となり、前年比101%となった。オンラインゲーム制作会社、タイトル数、カジュアルゲーム数、Webゲーム数、国産ゲーム数など、すべてが増加している。また、オンラインゲームのビジネスモデルはアイテム課金モデルが主流となっており、その月平均売上は5656円と過去最高を記録した(ちなみに2011年は5243円で、定額課金ゲームは2010年以降3年連続で1135円と横ばい)。
アイテム課金ユーザーは、23~29歳がコアユーザーだが、PCオンラインゲームとPCソーシャルゲームでは、アイテム課金による利用者の年齢分布に差異が見られ、PCソーシャルゲーム利用者のほうがやや高めの年齢層となっている。さらに、男女比率については、PCソーシャルゲームのほうが女性の割合が高い(38.4%)が、PCオンラインゲーム同様、2012年は男性利用者の比率が上昇している。
今回は、初めてスマートフォンゲーム市場規模も調査しており、1285億8200万円となった。2012年春から9月で市場規模は2倍になり、さらにその9月から年末のあいだでも2倍になるというペースで成長。スマートフォンの普及率も年々増加しており、今後も増加が予想される。スマートフォンゲーム市場は、2011年前半は売り切り型のダウンロード販売ゲームの売上がアイテム課金&無料ゲームの売り上げを上回っていたが、2011年後半には逆転。以後、アイテム課金&無料ゲームがゲーム市場の大半を占めるようになった。
●2012年のソーシャルゲームは4351億円とさらに拡大
続いて、ゲームエイジ総研による、2012年のソーシャルゲーム市場調査レポートが発表された。近年、市場の急激な規模拡大は顕著で、ネットワークサービス(MobageやGREE、mixi、Facebookなど)の増加などの好影響により、前年比169%増の4351億円となった。使用デバイスについては、スマートフォンが急伸しているものの、圧倒的なシェアを誇るフィーチャーフォンもまだまだ健在だ。
下の表のとおり、2013年に入って『LINE POP』と『パズル&ドラゴンズ』のアクティブユーザーが驚異的な伸びを見せているが、他の有力既存タイトルのユーザーは、さらにコアな存在で熱心で濃い存在になっている。今後はそれらコンテンツの充実とともに、新たな課金ユーザーをどのように獲得していくかが課題となるだろう。