各2曲ずつの歌を披露したファンへのサービス満点のイベントに
2013年6月1日(土)、神奈川県のアニメイト横浜店で彩音のNEWシングル『フェノグラム』といとうかなこのNEWシングル『楽園のホログラム』の発売記念イベントが開催された。どちらもプレイステーション3&Xbox 360用ソフト『シュタインズ・ゲート 線形拘束のフェノグラム』の楽曲となっているため、合同でのイベントとなった今回。ふたりともその歌声でファンを魅了し、トークで笑顔を生み出してファンとのひと時を過ごした。
最初は彩音が『フェノグラム』を披露。「横浜いくぜー!」という彩音の声に会場も呼応し、盛り上がりを見せる。『シュタインズ・ゲート 線形拘束のフェノグラム』のオープニング曲である同曲をパワフルに歌い上げると、会場に集まったファンもコールを入れて、楽曲を盛り上げていく。続いて、いとうかなこが登場。披露するのはもちろん、しっとりとしたバラード曲『楽園のホログラム』だ。『シュタインズ・ゲート 線形拘束のフェノグラム』のエンディング曲として起用されている同曲の世界を、あたたかな歌声で表現した。
これまでに大阪と秋葉原でイベントをこなしてきたふたりだが、各CD発売後のイベントは今回が初めて。会場ではふたりの歌に合わせていっしょに歌を口ずさんでいたファンもいたようで「いっしょに歌っていただいた!」といとうも喜びの笑顔を見せる。CDが発売されたことへの感想を問われると、彩音はつい先日『シュタインズ・ゲート 線形拘束のフェノグラム』をクリアーしたということで「改めて自分のCDを聞き返してみると星が流れる音が入っていることに気づいたり、新たな発見がありました」とコメント。いとうも「ついに『楽園のホログラム』のジャケットの意味がわかりましたよね。なんでまゆしぃのその絵なのか。なんで寝てるのかなって思ってたよねー」と同調。「ゲームをプレイすると歌詞の意味やジャケットの意味がわかるので奥が深いなって感じました」と作品との連動性に舌を巻く。また、シリーズを通して歌を歌ったゲームは“科学アドベンチャーシリーズ”が初めてだということで、「ゲームをやってみて、大筋の世界を知ったことでアドベンチャーゲームの醍醐味みたいなものがわかりましたね。だから千代丸はアドベンチャーゲームが作りたいんだなって(笑)」と、実際にシリーズをプレイし、歌を歌い続けて来たからこそ得られたものがあるとファンに伝えた。
また、『劇場版シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』のオープニングとエンディングを担当するふたり。すでに4回も鑑賞しているそうで、4回目の鑑賞はいっしょに行ったとのこと。いとうは「何回観てもいい」と語り、彩音も「帰るころには睫毛が濡れていて(笑)。つぎは横浜の映画館で観てみたいですね」とアピール。そんな『劇場版シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』のエンディング曲『いつもこの場所で』を歌う彩音は、「初めて科学アドベンチャーシリーズに参加させていただいたので、作品の一部になれればと思っていました。収録をしたときはまだ半分ぐらいしか世界観を理解できていなかったんですが、いまでは“あの歌詞はあのことを言っているのかな”とか感じられて、また作品から離れてみても、日常生活の中でぐっとくる歌詞があったりもする曲ですね」と楽曲のイメージを語った。
カップリング曲に関しては、彩音の『かけがえのない想い ずっと一緒に』が『メモリーズオフ6 Complete』の新オープニング曲として起用されており、さらに自身で作詞をしたということで、「ずっと『メモオフ』の曲をたくさん歌わせていただいたので、何とかファンの皆さんにメッセージを伝えられたらいいなって思って書きました。歌詞の細部までチェックしていただければと思います」と語る。また、いとうのカップリング曲『掟つしらつゆ』はPSP用ソフト『しらつゆの怪』のエンディング曲。「乙女ゲームの楽曲です。静かに始まったかと思いきやって感じの曲です!」と曲の印象を元気いっぱいにアピールした。
今回はPVも制作したということで、「私の方は横浜の某スタジオで撮影させていただきました。『シュタインズ・ゲート』という作品に近く、寄り添えたらいいなということで、秋葉原の街と合成していただいたりしています」と語る彩音。さらにウィッグを使用して短く見せた髪については、「切っちゃおうと思っていたんですけれど、家族に相談したら微妙な雰囲気だったんです。そこでファンのみんなに“どっちの彩音がいい?”と聞いたら、皆さんやさしくて“長い方の彩音ちゃんもいいけど、短い方もいい”と言ってくれて(笑)。結果、ウィッグにしました」(彩音)と撮影の裏話を語る。いとうは「ロケ地、伊豆大島です。この曲で言う“楽園”というのは、ありふれた日常ということなので、南国ではないから行く必要はなかったんですけど(笑)。都会にはない風景だったり、いつもとは違う雰囲気を出したいねということでロケをしました。寒い日だったので、すっとした顔をしていますけど、じつは寒かった!」と撮影時のエピソードを披露した。
そしてここで、ふたりが『劇場版シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』の楽曲も披露することに。彩音は『劇場版シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』のエンディング曲『いつもこの場所で』を歌う。作品の世界を描き出すように、想いを込めて歌を紡いでいく。彩音の作り上げる世界が会場に浸透していくと、ファンもしっとりと聴き入った。続いて、いとうかなこが『あなたの選んだこの時を』を披露。『劇場版シュタインズ・ゲート 負荷領域のデジャヴ』のオープニング曲である同曲は、シリーズで初めて牧瀬紅莉栖視点で書かれた楽曲だ。いとうが登場すると会場は総立ち。ノリのいい楽曲に会場のファンも体を揺らしながら楽しんだ。
サイン入りポスターがプレゼントされるジャンケン大会で盛り上がったところで、最後にひと言ずつファンへメッセージを贈る。ふたりとも2013年11月23日に開催されるLive5pb.に出演するということを口々に語ったほか、彩音はプレイステーション3&Xbox 360用ソフト『ディスオーダー6』のオープニング曲を歌うことが決定したことを報告。同曲を収録したCDが2013年8月にリリースされるほか、2013年10月にバースデーライブが開催されることも発表した。詳しい情報はTwitterをチェックしてほしいとのことだ。いとうは、いろいろなイベントに参加するということで、2013年6月10日には“-南野信吾追悼-ShingoMinamino“Pure”Night VOL.1 ~すべては彼のために~”に出演することを報告。こちらは収益金が遺族支援金になるイベントということで、「ぜひ来ていただきたいです!」と力強くコメント。そのほか“Live 5pb. 2013”と“アニメロサマーライブ2013”への出演も決定。「呼ばれたら全部行く気持ちでがんばっています!」と語ったいとうも、オフィシャルサイトと公式Twitterをぜひチェックしてほしいとコメント。それぞれがゆるーく楽しくくり広げたトークと、まったく違った表情を見せたライブという、お得な構成で実施されたイベントは、ファンとの絆をより深めたところで幕を閉じた。イベント終了後には、会場にかけつけてくれたファンにサイン入りのポストカードが配られるなど、最初から最後までファンへのサービス満点のイベントとなった。