『三国志を抱く』とは
ネクソンが展開する、新作オンラインシミュレーションMMORPG『三国志を抱く』。プレイヤーは『三国志演義』の世界を舞台に、自分の分身となるオリジナル君主を操り、劉備や曹操、孫堅を始めとした英傑たちを従えながら中国統一を目指すことになる。今回は、2013年5月9日まで実施されたクローズドβテストのプレイリポートをお届けしよう。
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快適なオート操作でスマホでもラクラク!
本作の最大の特徴が、ひとつのアカウントがあればPC、スマートフォン、タブレットと3つの異なるプラットフォームでのプレイが可能な“クロスプラットフォーム”システムだ。家ではPC、外ではスマートフォンやタブレットでプレイできるので、いつでも手軽に楽しめるのがウリ、ということだったのだが、実際に動かしてみたらどうなのかを試してみた。
スマートフォンやタブレットは、タッチパネルが標準装備なので、思い通りの操作がしやすいというメリットがある。とくにキャラクターの移動や視点変更などは、タッチパネルのほうが圧倒的にやりやすい。スマートフォンに関しては、画面サイズが小さいので文字が見づらかったり、対象を指定しにくいのではという心配もあったが、画面内の情報量がある程度削られているので文字も見やすかった。また、細かい指定については確かに不自由なところも感じたが、戦闘や移動時のオート操作が充実しているのでそこまでストレスを感じることもなかった。
むしろ、便利だからとオート操作ばかり使っていたら、マニュアルでの操作時に毎回オロオロする始末になってしまったので、オープンβテスト以降に本作を始める方には、まずはマニュアル操作に慣れることをオススメする。
『三国志演義』序盤のハイライトを遊び尽くせ
前回の記事でも触れたが、クローズドβテストでは、『三国志演義』の長き物語の序盤である、“黄巾賊の乱”から董卓の専横の時期を描いた第1幕をプレイできる。ここは、序盤でありながら『三国志演義』のハイライトのひとつとも言える時期。後年の“赤壁の戦い”や“五丈原の戦い”などと比べると派手な戦いこそあまりないが、物語的には相当おもしろい。本作でも、下積み時代の劉備や曹操たちが、成功しかけては潰され、文句を言いながら再起を期す様が描かれる。
一方で、張角・張宝・張梁の3兄弟や董卓・呂布などの悪役がいい味を出しまくっている。とくに張角たちのスローガン、“蒼天已死 黄天當立(蒼天すでに死す、黄天まさに立つべし)”は、語感といい文字面のわかりやすさといい、ある種の中二的なセンスに溢れており、当時大フィーバーを巻き起こしたというのも納得である。また、個人的には劉備や曹操たち主役級のキャラクターよりも凝った造形なのではないかと思えるほど、味のある外見が特徴だ。とくに最期のシーンは必見!
さらには劉焉・孫堅など、後に重要な役割を持つ武将がこっそり出演していたりする。とくに孫堅は、三国のひとつである“呉”の初代皇帝・孫権の父という重要なポジションの人物だ。『三国志演義』の主人公は劉備なのであまり目立たなかったが、当時は朱儁配下で大活躍していたのである。
今回、プレイしていて感じたのは、ムービーも含めて物語がよく作られているなということ。イベントではボイスもきちんと入っていて、物語はオンラインでの協力・対戦のオマケでは決してない、存分に楽しめる要素となっている。また、長く遊んでもらえるように、とにかく膨大なボリュームのクエストが用意されており、そのすべてを消化するのはひと苦労どころではない労力が必要となるようだ。やり込み派を自認するプレイヤーには、かなりの覚悟がいることだろう。
最後に、『三国志演義』をあまりよく知らない方のために補足しておくと、そもそも『三国志演義』というのは紀元180年~280年ごろの中国・後漢~三国時代を舞台とする読み物や舞台をまとめた歴史小説。まとめられたのは三国時代から1000年以上のち、元(1271年~1368年)末期~明(1368年~1644年)初期と言われている。中国の“四大奇書(驚くほどおもしろい本、という意味)”のひとつに数えられており、ほかには『水滸伝』、『西遊記』、それから映画や舞台で有名な『金瓶梅』がある。もともと『三国志』というのは、西晋(265年~316年)期に書かれた歴史書なのだが、日本で『三国志』と言えば、この『三国志演義』を指すのが一般的。
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