大きめのホールがファンで満杯!
ボストンで行われたゲーマー向けイベント“PAX EAST 2013”で、オープンワールドゾンビサバイバルゲーム『DayZ』の開発を主導するディーン・ホール氏がパネルディスカッションを行った。
Bohemia InteractiveのPC用FPS『Arma2』のMOD(プレイヤー拡張)として始まり、多くのファンを獲得したことで、現在公式に単体製品としての完成を目指した開発が続けられている『DayZ』。会場にはギリースーツなどの本作にまつわるコスプレ姿をした熱心なファンも多く見受けられた。
イベントでは、実際に現在の開発バージョンのデモを披露しながら説明が行われた。まず説明が行われたのはコントロールの部分。『Arma3』のチームの協力も得て、より遊びやすい操作形態を目指しているという。
かなり試行錯誤をしているようで、銃のエイミング(狙い)については、狙い続けるためにキーをホールドした状態を維持させるか、あるいはキーで切り替える方式にするかといったレベルでも、どちらがいいか試している模様。
ヘルスシステムも変更を予定しており、サバイバル要素を強化しようとしている様子。全体のヘルス、血、意識レベルといった軸で形成され、頭に打撃を受ければ出血して健康を害し、血が減っていき、これに応じて意識レベルが下がって意識を失うといった関係が築かれる。ショックについても同じことで、野球のバットで頭をなぐられた場合はショックで意識を失うといった感じ。現状では、空腹だったりのどが渇いていると血は再生されず、空腹、のどの渇き、血が十分に満たされているとヘルスが徐々に回復するといったような設計になっているという。
これらの状態はできるだけユーザーインターフェースとして表示しないよう試みているそうで、αテストでのフィードバックでプレイヤーの反応を見たいとのことだった。
また、探索ゲームとして使いやすいインベントリ(道具袋)システムの構築も検討課題となっており、開発版の仮インターフェースでは簡素なグラフィックながら、拾える対象のアイテムをドラッグ&ドロップでそのままキャラクターのアバターに着せるアクションを実現していた。そのほか、クラフティング(アイテム作成)要素も注力しているそう。
当初昨年12月ごろにα版の公開を予定していた『DayZ』スタンドアローン版だが、ハッキングや不正利用を防ぐために現在アーキテクチャの再構築を行なっていることで公開が遅れているとの説明があった。
今後のスケジュールとしては、6月に開発チーム内でのチェックを行い、うまく行けばそれに応じてα版リリースを実施、当初はビークル(乗り物)要素はない予定で、8月~9月ぐらいにはα版にビークルシステムを追加し、フィードバックを得たいとのことだった。