“国民的カノジョ”がソーシャルコンテンツに!

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 2009年にニンテンドーDS用ソフトとして発売され、“国民的カノジョ”旋風を巻き起こしたKONAMIの恋愛コミュニケーションゲーム『ラブプラス』。2010年にはニンテンドーDS用ソフト『ラブプラス+』、2012年にはニンテンドー3DS用ソフト『Newラブプラス』が発売され、いずれも恋愛ゲームとしては異例のヒットを記録した。

 そして、週刊ファミ通2013年3月21日号(2013年3月7日発売)にて、『ラブプラス』の新たな展開として、フィーチャーフォン&スマートフォン向けソーシャルコンテンツ『ラブプラスコレクション』が発表された。ここでは、週刊ファミ通2013年3月21日号に掲載された、『ラブプラス』シリーズのシニアプロデューサー内田明理氏と、キャラクターデザインを務めるミノ☆タロー氏へのインタビューの完全版をお届けしよう。

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コナミデジタルエンタテインメント ラブプラスプロダクション
シニアプロデューサー
内田明理氏


コナミデジタルエンタテインメント ラブプラスプロダクション
キャラクターデザイン
ミノ☆タロー氏

カジュアルに楽しめる、もうひとつの『ラブプラス』

――『ラブプラス』シリーズの新作が、家庭用ゲームではなくソーシャルコンテンツで出ることに、多くのファンが驚いたと思われるのですが、どういった経緯があったのでしょうか?
内田明理氏(以下、内田) もともと『ラブプラス』という作品は、“国民的カノジョ”と標榜してきたように、誰でも親しめるようなカジュアルなストーリー、キャラクターを意識して作ってきました。しかし、シリーズを重ねるごとに、どうしてもコアな部分が出てきてしまい、新規のお客様にとっては敷居が高いのでは、という反省があったんです。そこで、新たにゲームの間口を広げる展開を考えていたところ、KONAMIが得意とする“ソーシャルコンテンツ”という分野が浮上してきました。そこに『ラブプラス』を合体させることで、新しい遊びが生まれますし、また新たなファン層を獲得できるのではないかと考え、『ラブプラスコレクション』のプロジェクトを始動させました。

――『NEWラブプラス』には、ユーザー間の交流要素が盛り込まれていましたが、以前からソーシャル展開を考えられていたのですか?
内田 正直なところ、まったく考えていませんでした(笑)。より多くのお客様に遊んでもらうために、そのときどきでの最適な方法を模索する中で、ソーシャルが出てきたというわけです。ですので、今後、家庭用はやらないというわけでは決してありません。これは声を大にして言っておきます。もちろん、家庭用での次回作の構想もあります。“初心に返る”ことをテーマとして作りたいと考えていますので、それがいつになるかはわかりませんが、そのあいだは『ラブプラスコレクション』で楽しんでいただければな、と思います。

――そうして生まれた『ラブプラスコレクション』は、どんなゲームなのでしょうか?
内田 ジャンルは『ドラゴンコレクション』など、『コレクション』シリーズのシステムをある程度共有した形のカードゲームになっています。その中で、ラブプラスプロダクションでは、イラストや監修作業を担当しています。家庭用との最大の違いは、手軽にカノジョたちの魅力に触れられることですね。言いかたは悪いかもしれませんが、カノジョたちの多彩な一面を、学校生活やデートで“つまみ食い”のように見られるんです。スキンシップも……あるかもしれません。ゲーム内の友だちと協力しながら、カノジョとの日常を過ごす中で、さまざまな思い出を作り、それらをカードの形でコレクションしていくことがメインになります。

――なるほど。ほかのユーザーとの協力要素は、具体的にはどういった内容になっているのでしょうか?
内田 お互いにエールを送り合ったり、カードを交換したりできます。基本的には平和なお付き合いになります。家庭用でのお客様の交流に近いイメージですね。

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▲舞台となるのは、『ラブプラス』シリーズでおなじみの“とわの市”。新たな表情を見せる“とわの市”で、カノジョとの思い出やカノジョ自身が描かれたカードをコレクションしよう。

――舞台設定としては、家庭用版とどのようなつながりがあるのでしょうか?
内田 舞台は家庭用とまったく同じ世界ですが、物語的には違うエピソードも挿入されたりするなど、独立しています。スピンオフというか、パラレルワールド的な感じですね。
ミノ☆タロー氏(以下、ミノ) ゲーム中のイラストも、従来作品のものに加えて、新たに描き下ろされたものがかなり入っています。

――本作のためのイラストと、家庭用のイラストには、違いはあるのでしょうか?
ミノ 1枚の絵を見てシチュエーションが伝わるように、ポーズや背景などを考える、という点は同じです。とくに、1枚絵だと表情が澄ました感じになってしまいがちなので、そこは注意しています。『NEWラブプラス』では、横持ち状態のことも考えてデザインしていたのですが、描写できる範囲が限られているので、難しい部分が多かったんです。縦長ですとウエストアップまで描けるので、表現の幅もぐっと広がっています。

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▲完全新規の魅惑的なイラストが多数登場!

――先日配信が開始された『風雲!なでしこコレクション』でもミノ☆タローさんはイラストを担当されていますが、『ラブプラス』シリーズとかなり異なる感じのタッチで描かれていて、「ミノさんは絵柄が変わってしまったのか!?」と心配するファンの方もいたようなのですが……。
ミノ 『なでコレ』では、あえて『ラブプラス』とはまったく違った感じの絵にしようということであのようなイラストにしていますが、だからといって絵柄を変えたわけではありませんので安心してください。描き分けはかなりたいへんなのですが(笑)。

――“恋愛”をテーマにした、ライバル作品と呼べるものが、すでに多数配信されていますが、どのような差別化を考えられていますか?
内田 ほかのコンテンツとの比較は、あまり考えていません。『ラブプラス』本編を作ったときも、市場の中での棲み分けなどはまったく意識していませんでした。そもそもターゲットとなるお客様の層も微妙に違いますし……。
ミノ 我が道をゆくというか、“おもしろいものを作っていればお客様に伝わる”というスタンスでこれまでやってきましたので、意識することは今後もないと思います。

国民的大ニュース! 4人目のカノジョが登場

――本作には、4人目のカノジョが登場するとうかがったのですが……。
内田 新キャラクターについては、僕がチームに「出そう」と提案しました。彼女については、いまのところミノ☆タローの描いたイラストがあるだけで、まだ名前も決めていません。彼女を見たお客様の反応を見て決めていこうと考えています。ですから今回は、「新しいキャラクターが登場しましたよ」というお披露目的な感じですね。

――新たにカノジョを登場させようと決断したのには、どういった理由があったのですか?
内田 カノジョの立ち位置というのは、お客様によって変わっていくものだと思っているのですが、ひとり増えることで、皆さんがどんな反応をするのかが見たかったんです。彼女を含めた新キャラクターの方向性についてはまだ決めかねていて、もしかしたらこれまでの3人に代わる3人が出てくるかもしれないし、違う立ち位置のキャラクターがどんどん出てくるのかもしれない。どういう風に受け入れて、扱ってくれるのか、怖くもあり、楽しみでもあります。
ミノ じつは、新しいカノジョについては、これまで内田とずっと相談していたことだったので、登場が決定したときも改めて驚くことはありませんでした。ただ、新キャラクターと呼ぶ以上、現在いる3人と同じように、ビジュアルや性格をしっかり考えて作りました。

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▲マナカ、リンコ、ネネに続く4人目のカノジョ候補のビジュアルが公開! まだ名前も詳細も不明だが、十羽野高校のものではない制服を着ているのが気になるところ。彼女とは、どんな経緯で出会うことになるのだろうか……。

――新たなカノジョのコンセプトをお聞かせください。
ミノ “小悪魔的いたずらっ子”です。会話をしていくうちに出てくる意外な一面にインパクトがあるので、絵と印象が変わっていくんじゃないかと思いますよ。もともとの3人ほどは難産ではありませんでしたが、顔の造形には苦労しました。とくに、自分の中のかわいい顔パーツや髪型などは出し尽くしてしまった感があるので、どうやって個性を出していくかで悩みました。本作から入ってきてくれた方々が、どんな反応を見せてくれるかが楽しみです。

――イラストを見て気になったのが、彼女の服装でした。十羽野高校のものではない制服を着ているようなのですが……。
ミノ もちろん、描き間違いではありません(笑)。彼女がどういったシチュエーションでゲームに登場するのかも含めて、皆さんには楽しみにしていただきたいですね。

――ちなみに、マナカ、リンコ、ネネのカノジョの家族や友だちといったサブキャラクターは本作に登場するのでしょうか?
ミノ いまのところ彼女たちだけですが、お客様からリクエストが多く集まれば、そういったサブキャラクターが登場することもあるかもしれません。
内田 お客様が求めているものを、すぐにゲームに反映させられるのはソーシャルコンテンツの魅力のひとつですね。リクエスト次第では、今後もいろいろな対応をしていく可能性はあります。

――ファンにとっては夢のような話ですね! お話を聞いていて、どんどん期待で胸が膨らんできているのですが、気になる配信時期はいつごろになりますか?
内田 2013年3月中を目標に、できるだけ早い時期を予定しています。事前登録もスタートしまして、かなりいい特典を用意していますので、ぜひ登録していただければと思います。僕らもできるだけ多くの人に遊んでいただいて、『ラブプラス』というコンテンツをもっと広げていきたいと願っています。
※GREE事前登録ページは→ こちら

―― 最後に、本作の見どころと、読者へのメッセージをお願いします。
ミノ やはり新カノジョに対して、皆さんがどんな反応をしてくれるか、不安は大きいですが楽しみでもあります。また、かなりの数の新イラストが登場するので、新カノジョだけではなく、そこにも注目してもらえたらと思います。
内田 シリーズのお客様にはスピンオフ的な感覚で気軽に楽しんでいただいて、初めて遊ぶ方には、国民的カノジョたちのことをもっと知っていただきたいですね。そこで気に入っていただいて、家庭用のカノジョにも会ってくれれば、こんなにうれしいことはありません。