「なんだよAndroidマシンかよ」って? それだけじゃない!

 米時間の2013年1月6日、NVIDIAがCESを前にプレスカンファレンスを開催。モバイル向け最新プロセッサのTegra4とともに、“Project SHIELD”を発表した。2013年第2四半期にまずはアメリカとカナダで発売予定。

 Project SHIELDは基本的にはAndroid OS Jelly Beanを搭載したAndroidマシンだ。携帯ゲーム機型のボディの心臓部には、72コアのカスタムGeforce GPUとARM系のクアッドコアCortex-A15を搭載したNVIDIA Tegra 4が収められているほか、バッテリーセーブ型のコアと省エネルギーテクノロジーも搭載し、長時間のゲームプレイを可能にしているという。

 Tegraシリーズに最適化されていないものも含めて多くのAndroidゲームに対応しており、ディスプレイは1280×720のマルチタッチ対応5インチディスプレイ(296dpi)。タッチレスポンスは“ほかのデバイスの3倍以上”(プレスリリースより)とのこと。また外部ディスプレイに接続可能で、4K解像度のビデオを再生し映し出すデモも披露された。

NVIDIAがTegra4搭載の超絶携帯ゲーム機“Project SHIELD”を発表【CES 2013】_08
NVIDIAがTegra4搭載の超絶携帯ゲーム機“Project SHIELD”を発表【CES 2013】_07
NVIDIAがTegra4搭載の超絶携帯ゲーム機“Project SHIELD”を発表【CES 2013】_09

 さらに驚くべき点は、GeForce GTXを搭載した家庭内のゲーミングPCと通信し、ローカルのクラウドゲーム環境を構築できることだ。
 カンファレンスにおいてNVIDIAのCEOであるジェンスン・ファン氏は、Valveの配信プラットフォーム“Steam”が最近実装したテレビ向けインターフェース“Big Picture”に言及。だがPCはリビングのテレビとは別の部屋にあるものだと指摘し、この機能について紹介。PCからストリーミングを行い、SHIELDをコントローラーとしてBig PictureモードのSTEAMを遠隔起動。『アサシン クリードIII』や『ニード・フォー・スピード モスト・ウォンテッド』をプレイする様子を披露してみせたのだ。

 なお、気になるSHILEDへストリーミング可能な必要環境は以下。

GPU: GeForce GTX 650 または GTX 660M以上
CPU: Intel Core i5 以上
メモリー: 4GB以上
ソフトウェア: GeForce Experienceアプリケーション(グラフィックドライバに同梱)、及び最新のGeForceドライバ
OS: Windows 7以上
ワイヤレスルーター: 802.11a/g/n (802.11n デュアルバンド / MIMO 推奨)

 SHIELDは最高のAndroidゲーム環境であると同時に、ゲーミングPCの高品質なゲームをテレビでプレイする快適な環境も提供可能ということだ。PCゲームはマウス絶対主義の人はともかく、STEAMは最近コントローラー対応ゲームのプロモーションを強化しており、非常に幅広いゲームタイトルをカバーできるだろう。公式サイトでは、『ザ エルダースクロールズ V: スカイリム』や、『ボーダーランズ2』、『ディスオナード』、『バトルフィールド3』などもフィーチャーされている。洋ゲー派にとっては値段が何とも気になるデバイスが出てきた!

NVIDIAがTegra4搭載の超絶携帯ゲーム機“Project SHIELD”を発表【CES 2013】_02
NVIDIAがTegra4搭載の超絶携帯ゲーム機“Project SHIELD”を発表【CES 2013】_03
NVIDIAがTegra4搭載の超絶携帯ゲーム機“Project SHIELD”を発表【CES 2013】_04
▲Android機というのがわかった途端、端末に向かってメールが送られまくったせいで接続に時間を要したが、しばらくトライしたのちに成功!
NVIDIAがTegra4搭載の超絶携帯ゲーム機“Project SHIELD”を発表【CES 2013】_01
NVIDIAがTegra4搭載の超絶携帯ゲーム機“Project SHIELD”を発表【CES 2013】_05
▲『Hawken』を対戦プレイしすることもできるし、PCから『アサシン クリード3』をストリーミングして4K解像度のディスプレイで楽しむこともできる。この広がりがSHIELDの強みだ。
NVIDIAがTegra4搭載の超絶携帯ゲーム機“Project SHIELD”を発表【CES 2013】_06
▲PCゲームを遊ぶ場合の接続は、概念的にはこんな感じ。