オーケストラを通じ、ゲーム音楽の普及をさらに目指す

ノイジークロークの作曲家・坂本英城氏が、琉球フィルハーモニー管弦楽団の“ゲーム音楽ディレクター/指揮者”に就任_01
ノイジークローク 坂本英城氏

 ゲームサウンドを中心に制作を行うノイジークロークの代表取締役である坂本英城氏(代表作:『タイムトラベラーズ』、『無限回廊 光と影の箱』ほか)が、琉球フィルハーモニー管弦楽団の“ゲーム音楽ディレクター/指揮者”に就任したことが明らかになった。

 坂本氏は、2011年3月にロシア・サンクトペテルブルクにてサンクトペテルブルグ国立アカデミック交響楽団を迎え、本人の指揮によるオーケストラコンサートを開催するなど、これまでもオーケストラを通じたゲーム音楽の普及に努めており、今回、琉球フィルハーモニー管弦楽団の“ゲーム音楽ディレクター/指揮者”に就任することとなった。

 坂本氏は、“ゲーム音楽”という日本のポップカルチャーを、日本のプロオーケストラである“琉球フィルハーモニー管弦楽団”とともに、アジアを始め、世界にさらに広めていくことはもちろん、“過去作品のゲーム音楽”だけではなく、“今のゲーム音楽”を発信することで、世界中のエンタテインメントに“ゲーム音楽”の新たな魅力、価値を提供していくとのこと。

■坂本英城コメント全文
このたび琉球フィルハーモニー管弦楽団の“ゲーム音楽ディレクター/指揮者”に就任いたしました坂本英城です。
かつて初期のバレエ音楽は音楽家にとってそれほど重視されておらず、また黎明期の映画音楽は大衆に見向きもされていなかったといいます。しかしいまはそれについて述べるまでもなく、ともに文化として世界的に確立されています。これはどういうことかというと、これらの音楽が一般的となり“とても身近になった”ということです。
ゲーム音楽について言えば、多くの人は触れる機会が少なく、それゆえにとっつきにくいイメージがあるかもしれませんが、才能のある素晴らしい音楽家が多数おり、ゲームの特徴のひとつである“分岐”によりさまざまな感情の音楽的表現がゲーム一作のなかでなされるほか、ゲームならではの表現の手法(たとえば複数のフレーズを自動的に組み合わせたり、リアルタイムにテンポやキーを変えたり、あるいはプレイヤーが押したキーによって曲の展開が変わっていくなど)もあり、音楽表現の場としてはこれほど面白いフィールドはほかにないと思っております。
私はこの“ゲーム音楽”を次世代の貴重な文化として未来に継承していくことが重要だと考え、過去のゲーム音楽のみならず近年の新しいゲーム音楽も積極的にとりあげて、まずはゲームへの造詣の深い日本・アジアをはじめとして、文化的にも物理的にもアジア各国と距離の近いここ沖縄から、世界中にゲーム音楽の素晴らしさを伝えてまいりたいと思います。
みなさまどうか応援の程よろしくお願い申し上げます。

坂本英城