シリーズ初の要素も多数! 『MH3(トライ)G HD Ver.』は想像以上に凄かった

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 2012年11月16日、カプコン東京オフィスにおいて、2012年12月8日発売予定のWii Uソフト『モンスターハンター3(トライ)G HD Ver.』のプレス向け体験会が開催された。

 体験会冒頭では、まず『モンスターハンター』シリーズプロデューサーの辻本良三氏が登場し、本作の魅力について語ってくれた。辻本氏が、とくに気に入っている点として挙げたのが、Wii U GamePadを使ったチャット入力についてだ。Wii U GamePadによる文字入力は、ソフトウェアキーボードはもちろん、携帯電話式のかな入力、タッチペンでの手書き入力も利用可能となっている。その仕上がりについては、辻本氏もかなり自信を持っているようで、体験会でぜひ試してほしいポイントとして力説していた。

 続いて、『モンスターハンター3(トライ)G HD Ver.』のプロデューサーを務める塩沢夏希氏が登場。体験会に入る前に、本作のポイントを、実際に操作してみせながら解説してくれた。

■フルHD(1080p)化
 改めてまとめると、本作は、ニンテンドー3DSで大ヒット中の『モンスターハンター3(トライ)G』を、Wii U専用ソフトとしてフルHD化したソフトだ。「大きなモンスターやフィールド、エフェクトなど、すべて高解像度化し、テクスチャー張り替えなどのグレードアップを施しています」(塩沢氏)というように、グラフィックが凄まじく美しくなっていることは、スクリーンショットからも一目瞭然だろう。さらに、マップやアイテムなどのUIもHD化に合わせて作り直されている。そして音響面では、シリーズで初めて、Linear PCM 5.1chに対応。再生機器を持っていれば、臨場感たっぷりのサウンドを堪能することができる。

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▲チャットモードは、いま現在もブラッシュアップの作業を続けているとのこと。コミュニケーションについても非常に力を入れて作られていることがうかがえる。
▲ニンテンドー3DSの下画面よりもWii U GamePadの画面のほうが広いが、画面レイアウトを右や左に寄せることも可能。右手でタッチ操作をすることが多い人なら、右に寄せると使いやすいだろう。
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▲「リオレイア、リオレイアなどならウロコの一枚一枚まで見えますし、ウラガンキンならば皮膚の硬そうな質感もじっくり確認できます」(塩沢氏)

■ニンテンドー3DSとの連携
 ニンテンドー3DSとの連携についても、詳しく解説された。すでに発表されているとおり、本作では、ニンテンドー3DS『モンスターハンター3(トライ)G』とセーブデータを共有できる。セーブデータの共有は、専用の無料アプリをダウンロードして行うことになる。実際の流れは後日正式発表されるとのことだったが、この日のプレゼンでは、セーブデータの移行を行うと、移行元のデータにロックがかかる仕様になっていることが解説された。これは、間違えて並行して進めてしまうことがないようにするための措置であって、「やはり元のデータを進めたい」となれば、ロックを解除することも可能だとのこと。ちなみに、データの移行は無線通信を使って行うが、移行は数秒で完了できるそうだ。

【Wii Uの画面】

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【ニンテンドー3DSの画面】

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■インターネット経由のマルチプレイ、ローカル通信のマルチプレイ
 また、これもすでに発表されているが、インターネット経由でのWii U同士の協力プレイを無料で楽しむことができるほか、最大3台までのニンテンドー3DSとローカル通信で協力プレイを楽しむこともできる。

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▲クエストまでの流れは、実際に操作しながら解説された。通信協力プレイを行う流れは、『モンスターハンター3(トライ)』と同様で、部屋を作ってオープンに参加者を募集したり、ロックを掛けた部屋に友だちを集めたり、友だちを検索したり……といった操作がスムーズに行える。

いざ体験プレイ! スゴイ、デカイ、コワイ!!!

 というわけで、いよいよ体験会がスタート。挑戦したのは、上位クエスト☆4の“剛拳爆砕!ブラキディオス”と、上位クエスト☆5の“双界の覇者”だ。まずいきなり驚いたのが……非常に月並みで極めて恐縮なのだが、本当に、グラフィックが美しい! 雑誌やWebなどでスクリーンショットを見てはいたが、想像以上の美しさなのだ。スレたゲームファンの方ならば、公開されたスクリーンショットを見て、「どうせ開発機で撮影したキレイ目画像なんでしょ?」なんてうがった見方をしている人もいるかもしれないが、とんでもない! 実機の動いているグラフィックのほうが、スクリーンショットの何倍も美しく見えるのだ。飛び散る火の粉や、粘菌の爆発エフェクト、ブラキディオスのいかにも堅そうな皮膚など……『モンスターハンター』の世界が、より説得力を増して目に飛び込んでくる印象だ。これはぜひ、フルHDのテレビで、実際に体験してみてほしい。

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▲なんと辻本氏、塩沢氏がみずからレクチャーしてくれるという、ありがたくも恐れ多い状況に。緊張します。
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▲プレイに使用したモニターは、37型の液晶テレビ。デカい! ブラキディオスもラギアクルス(亜種)も、デカい、コワい!

 気になっていた操作感覚だが、Wii U GamePadで操作したところ、やはりニンテンドー3DSよりもふた回りほど大きいため、指がいつもの感覚との違いに戸惑ったところはあった。しかしこれは、何回かクエストを重ねるだけで、十分にアジャストできそう、というのが正直な感想。それよりも、使えるボタンが増えた(Wii U GamePadにはZR、ZLボタンがある)恩恵の大きさを強調したい。とくにZRボタンにターゲットロックのオンオフが割り当てられたことで、操作性はグッと向上している。

 個人的には、右アナログスティックでカメラ操作もできるし、マップをメイン画面に表示させてもジャマにならないし(HD化に伴ってUIがデザインし直され、サイズも調整されている)……という具合で、ニンテンドー3DSでは活用しまくったタッチパネルも、あまりお世話にならずに済みそうかな、と感じた。ただし、ニンテンドー3DSでは必須レベルの重要度だったパネルを外しても大丈夫、となれば、タッチパネルをアイテムポーチや調合専用にしてしまうなど、Wii U版ならではの上手な活用法も生まれそうだ。当然、操作をWii U Proコントローラで行い、Wii U GamePadを特定の操作のために横に置いておく、というのもアリだろう。このあたりは、ぜひ発売されてから試行錯誤してみたいところだ。

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▲デフォルトの位置。
▲右に寄せた場合。もちろん左に寄せることもできる。

 また、辻本、塩沢両氏が口を揃えてアピールしていたチャットモードの使い勝手も文句ナシ。ZRボタンを押すと、メイン画面にチャットウィンドウが表示されるとともに、Wii U GamePadにはキーボードが表示される(設定によっては別タイプの入力モードも選択できる)。そこで直接タッチで文字入力をするだけなので、左手で操作を継続しながら右手でチャット、という操作がスムーズに行える。

 以上、30分強ほどの体験プレイだったが、本作の魅力を十分に堪能することができた。改めて感じたのが、「『モンスターハンター』の世界は、じつに魅力的だ!」ということ。フィールドは立ち止まって眺めていても飽きないほど美しく、モンスターはじっくり観察してみたくなるほど活き活きと動いている。それがフルHDになって、さらに鮮やかさを増しているのだから、魅了されないはずがない! 塩沢氏いわく、本作には、「ほとんどいちから作り直したのと同じくらいの手間をかけています」とのこと。その成果がどれほどのものか、ぜひ、自分の目と耳で確かめてみてほしい。

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▲辻本氏がオススメの風景として教えてくれたのが、渓流マップのエリア6。しぶきを上げる滝と、舞い散る落ち葉の細やかな描写は圧巻だ。
▲オープニングムービーに、声もなく見入る記者たち。 近年のHD化タイトルでは、“ゲーム部分はHDにレンダリングされて美しくなっているものの、プリレンダリングムービーはSD解像度のまま”というケースが多々ある。しかし本作ではそんなことはなく、オープニングムービーも、迫力満点のHD映像に生まれ変わっていた。

モンスターハンター3(トライ)G HD Ver.
メーカー カプコン
発売日 2012年12月8日発売予定
価格 4800円[税込]
ジャンル アクション