定番要素はすべて踏襲Xbox 360版の追加要素
池田恒基
浅田 誠
――Xbox 360版の開発はもう進んでいるのですか？
浅田 始まったばかりでまだ漠然としているんですが、やっと仕様書を書き始めたところです。最近はプロデューサー業ばかりでしたが、今回は私が仕様書も書いて『デススマイルズ』くらいのころに戻った感じです。池田に追加モードを作ってほしいと頼んでいるんですが、なんか小さい画面に向かってポチポチやっているばかりで、忙しさを理由に断られまくっています（苦笑）。
池田 筐体の電源も入れず、ゲーム機の電源も入れず……最近はケータイかスマートフォンしか触っていないですね（笑）。
浅田 何であなたはアレンジをやってくれないんですか。
池田 会社としての優先順位があるからね。
浅田 いままでアレンジを池田さんに頼んで、作ってくれなかったことはなかったじゃないですか。
池田 今回は引き受けない。正確には引き受けることができない。できないことは安請け合いしない。ただ、それだけ。
浅田 とまあ、こんな体たらくなんですが、私としては意地でも池田に作らせる気でいます（笑）。コスト的にきびしければ、DLCでもいいからやってほしいですね。
―― いままで通りなら、ゲームモードはノービス、Xbox 360、アレンジといったところでしょうか。
浅田 そのあたりは入るでしょうね。あとはアレンジモードに追加キャラクターを入れようと思っています。まあ、アレンジに関しては、そもそも池田がやってくれるかどうかという、いちばん大きな問題が残っていますけどね。
池田 だからできないって（笑）。今回に限っては、ほかの人に担当してもらいます。
浅田 取引しましょうよ。5ヵ月あげますからやってくださいよ。
池田 その5ヵ月って計算、おかしいよ？
浅田 いつもはだいたい1ヵ月でやってもらっていたんですよ。それが5ヵ月ですよ。土日も出てもらえば、相当作業に充てられるじゃないですか。
池田 いや。君が言っているのは土日だけの5ヵ月だから。平日は決まった業務があるので、土日を全部これに充てろってことだよね（笑）。
――向こう5ヵ月は休みなしと（笑）。
浅田 昔は土日も出てきていたじゃないですか。なんで最近出てこないんですか？ 『デススマイルズIIX』のころなんて、毎日ヒゲ面だったじゃないですか。
池田 いやあ、あのころは本当にしんどかった……。
浅田 ここ最近だと、『デススマイルズIIX』がいちばんしんどかったんじゃないですかね。池田さん的にはどうですか？
池田 その『デススマイルズIIX』のしわ寄せが、そのままアーケード版の『赤い刀』にも来たので、２作連続でエライ目に……。
浅田 私としては『デススマイルズIIX』がダントツで辛かったですね。みんな1ヵ月くらい会社にいましたよね。
池田 Xbox 360版の末期はだいたいひどい。アレンジも1ヵ月しかくれないし（笑）。
浅田 かけられるコストを考えると、しょうがないじゃないですか。
池田 そういうことで俺は今回関われないから……がんばってね！ 健闘を祈るよ。
浅田 IKDモードを入れることは、大々的に告知しますので、よろしくお願いします。
――あとには引けない状況を作るということですね（笑）。
浅田 ええ、ユーザーさんは待ってると思いますよね。
池田 あまりそんな気はしないけど（笑）。
浅田 じゃあ、開発日誌ブログのコメント欄でIKDモードの署名を集めます。50人集まったらやってくれますよね？
池田 それでも今回はできないかな（笑）。
――ちなみに、アレンジの方向性は？
浅田 ある程度は考えています。『最大往生』はやっぱり難しいゲームなので、『デススマイルズ』で入ってきてくれたようなユーザーさんは引いてしまうと思うんです。そうした層が楽しめるように、シンプルで気軽に遊べるアレンジにしたいですね。いつものように弾幕やアイテムがドバッと出るようなものはやめたいなと思っています。
――『INSTANT BRAIN』に収録された『怒首領蜂』はKinectに対応していましたが、本作ではいかがでしょう？
浅田 想定している発売日に間に合わせることが難しそうなのと、コスト的な問題、それに国内でどれだけの人が望んでいるのかという判断から見送りました。そこに労力を割くぐらいなら、中身を作り込んだほうが喜ばれるんじゃないかなと思いまして。
――当然ながら、グラフィックは高解像度になるんですよね。
浅田 はい、高解像度にします。全体的にいつも通りな感じになると思いますよ。新しいこととしては、Xbox SmartGlassに対応させられたら楽しそうだと考えています。端末で操作するのもありですが、それだとふつうのスマートフォンと変わらない。だからちょっと違うことをやろうとはしています。Xbox SmartGlassを介すると、iTunesストアのアプリとXbox 360のゲームが連動できるみたいなんですよね。課金とかの意味ではなく、ユーザーどうしがつながるソーシャル性を入れたいと思っています。でも池田は渋い顔するんですよ、ね。
池田 新しいことはすべてまかせた！
浅田 なんだかんだ言っても、最後はしっかり手伝ってくれるのが池田です。ここはきっちり書いておいてください（笑）。
池田 いやいや、今回は本当にできないから。がんばってくれ（笑）。
今後は配信が中心に？ ケイブのこれから
――アーケードではNESiCA×LIVEの『赤い刀真』が出ましたね。今後のアーケードシューティングはこれがメインに？
浅田 お試しという感じじゃないですかね。自分も途中で聞かされて、いろいろな契約回りがクリアーできているのかを確認しました。どうでしょうね、池田さん。
池田 スマートフォンもそうですが、やっぱりパッケージや基板を直接販売する形態から、配信でソフトを安価に提供する形が主流になりつつありますので、いずれその流れに沿っていくとは思います。現状でアーケードに投入する方法としては、NESiCA×LIVEは非常にいいと感じています。タイトーさんからお話をいただいて、まずは一回やってみましょうということで、横画面でかつ最新作である『赤い刀真』をリリースしました。アーケードをもし続けるとなったら、こういう形がメインになるかもしれないですね。
―― なるほど、今後にも期待しています。では最後に、おひとりずつメッセージをいただけますか。
池田 アーケード版自体出せるかどうか？というところから始まったタイトルですが、幸いにも無事にリリースできて、ユーザーさんに好評をいただいて、その結果があってXbox 360版にこぎつけることができました。紆余曲折はありましたが、現行ではケイブ直近のシューティングとして原点的なおもしろさを追求したものになっています。そこを純粋に楽しんでもらえたらうれしいですね。
浅田 いまもそうですが、これ以降は本当に家庭用やアーケードの新作はますますきびしい状況になってくると思います。もちろん続けていくことを想定して仕込みもしていますし、今回発表できないこともありました。ただ、Xbox 360に参入した当初の目標であった「シューティングをやらないユーザーさんを引き込むこと」はまだまだできていないと思います。「市場が」とか「ハードが」とか、そういった理由ではなく、アプローチする機会は多々あった中で、私の力不足でできていないことだったと思います。そんな中でも、シューティングタイトルが好きで弊社のタイトルをプレイし続けてくださっているユーザーさんには、結果をまだ出せていないことは申し訳ないと考えています。本作では、そのあたりもなんとか形にしたいと、スタッフ全員で新しい形を提供できればいいなと考えています。どんな仕掛けをしていくか、まだまだ考えなければならないこともたくさんありますが、やれることをやっていきたいと考えています。
――発売日はいつごろでしょうか？
浅田 現状では来春くらいを想定しています。新しいキャラクターを追加することも決まっていますし、じつは担当する声優さんも既に決まっています。まだ発表できないのはタイミングを合わせてしたいことがあるので、年内にはいろいろと追加で続報を出せればと考えています。いま私にできることをしっかりやっていこうと思いますので、よろしくお願いします。
(C) 2012 CAVE Interactive CO.,LTD.
ファミ通Xbox 360 10月号
●表紙『DEAD OR ALIVE 5』
9月27日発売予定の『DEAD OR ALIVE 5』が表紙のファミ通Xbox 360 10月号、
記事ではプロデューサーの早矢仕洋介さんとディレクターの新堀洋平さんに
たっぷりとお話を聞いてきた！
ゲームシステムのことはもちろん、新たな登場キャラクターについても!?
●特別付録：Halo 4 ブリーフィングブック
11月8日発売予定の『Halo 4』を徹底分析した特別付録冊子！
これまで判明しているゲーム情報はもちろん、
『Halo』シリーズすべてを網羅したストーリー＆用語解説で
『Halo 4』発売までの予習復習はバッチリ！
●特集:いまさら聞けないXbox 360のギモン 36
「Xbox 360本体はどれを買えばいいの？」
「Xbox 360はゲームのほかには何ができるの？」
「オンラインサービスのXbox LIVEって？」
「実績とは？ 解除するといいことあるの？」
……などなど、Xbox 360に関する36個のギモンに答える特集！
Xbox 360の魅力をすべて知ってもらうためにも、
いま一度おさらいの意味も込めてチェック！
●特別企画：My 360 My Life スペシャル！ みんなのベストワン
思い入れたっぷりに特定のゲームについて熱く深く語ってもらう連載コーナー。
今回はその特別拡張スペシャルとして、
クロスレビューメンバーの面々から編集部員に、
「これが私のベストワン！」なる1本についてたっぷり語ってもらったぞ！
●新作&攻略ゲーム
怒首領蜂 最大往生
ダークサイダース2
真・北斗無双
Port Royale 3 -ポートロイヤル3-
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コール オブ デューティ ブラックオプスII
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鉄拳TAGトーナメント２
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●連載
Valhalla FREAKS [板垣伴信]
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