かつてない魔法体験
2012年10月11日に日本マイクロソフトから発売予定のXbox 360期待のKinect(キネクト)専用ソフト『Fable: The Journey(フェイブル:ザ ジャーニー)』。同作は、明日2012年8月24日と25日に東京で、同年9月1日に大阪で開催される“Xbox 360『大』感謝祭 2012 夏”に日本でプレイアブルが初出展される。
ここでは、『Fable: The Journey』リードアーティストの齊藤崇人氏のコメントを交え、出展される『Fable: The Journey(フェイブル:ザ ジャーニー)』の体験リポートをお届けしよう。
本作の物語の舞台は『Fable III』の50年後の世界。主人公は、ガブリエルという青年だ。試遊では仲間とはぐれ、テレサからスペルの力を授かるというところから始まる。
まず最初は、ガブリエルがスペルの力を得る人物にふさわしいかどうかが試される、という展開となるが、ここでは操作やスペルをどう放つかのチュートリアルとなっている。序盤に使用できたのは右手(記者の利き腕)で“ライトニング”(雷系のスペル)、左手で特殊スペルの“プッシュ”、相手の攻撃をガードする“ブロック”の3種類。また、体を左右に傾けると回避行動も可能になっている。
■ライトニング
ライトニングは基本的な攻撃で、右手を上げると光の弾が出現し、敵方向にボールを投げるような要領で振り下ろすと光の弾で攻撃できる。直接、光の弾をぶつけることもできるが、別方向に放ったあと、狙いたい方向へ腕を振って光の弾の軌道を変える(ターンする)こともできる。この操作を使うと、たとえば敵の前に障害物がある場合、その障害物を避けて敵にヒットさせることができるのだ。
■プッシュ
プッシュは、その名のとおり、近づいてきた敵を押し戻したり、飛んできた障害物を投げ返したりできるスペルで、操作は左手で対象物に向かってボールを投げるように腕を振る。ユニークなところは、敵をプッシュしたときにその敵を拘束することができ、左手を移動させたい方向に振る(ドラッグする)と、敵を移動させることができる。複数の敵を一箇所に集めてスペルで一掃、なんてときに便利。さらに、試遊したダンションに出現したスケルトンをプッシュ→ドラッグすると、部位が取れたりといったギミックも。
■ブロック
敵の攻撃モーション中、または敵から放たれた弓やスペルなどが飛んできている最中に、タイミングよく(画面上では赤いアイコンが表示される)左腕で胸をかばうようなポーズを取ると、それらの攻撃をブロックできる。直接攻撃をブロックすると敵が怯むので、その隙に攻撃を叩き込める。ちなみに、敵が飛ばした弓やスペルなど、飛んできたモノをブロックすると跳ね返すことができ、飛ばしてきた敵にヒットする。
上記の一連のスペルをマスターしたら、晴れてスペルの力を得ることができ、チュートリアルは終了する。画面が暗転し、続いて体験できるシーンは、製品版では物語中盤のシーンとなる古代遺跡が舞台。ここでは、ファイアボールという新しいスペルを得ることができる。
■ファイアボール
右手を上げて手を左右に振ると光の弾が炎の弾に変化するので、それを敵に投げつけて攻撃する。ターンさせると、小さな炎が拡散し、複数の敵にヒットさせることもできる。
古代遺跡では、つぎつぎと出現する敵を覚えたスペルを駆使して倒していくという、いわばスペルの実践編。敵を倒していくと経験値が溜り、一定以上溜まるとスペルをアップグレードできる。アップグレードはバトル中、メニューを呼び出して行うことができ、今回のプレイ中では、ライトニングがアップグレード可能になった。ここで、アップグレードの方向性として“マルチ”(ヒットしたライトニングが跳ね返り、さらに敵にダメージを与える)か“ミドル ウィル”(スペルを放てる回数が増える)というふたつの選択肢が出現。「本作では、スペルを何段階かにアップグレードできます。その際、スペルをどうアップグレードしていくか、毎回ふたつの選択肢の中から選択する必要があるんです。しかも、アップグレードごとに選択肢は変化するので、たとえば、今回“ミドル ウィル”を選んだら、“マルチ”は選べません。アップグレードの2択は一期一会なんです」(齊藤)。つまり、プレイヤーによって同じスペルでも性能は大きく異なる、ということになりそうだ。選択しなかったものは、今後のアップグレードの選択肢で一切出てこないというワケではないようだが、入手困難であることは間違いない。ちなみに、経験値はダウンロード販売中のXbox LIVE アーケード用タイトル『Fable Heroes』で得たゴールドを使って入手することもできるので、いまから『Fable Heroes』をプレイし、『Fable: The Journey』に備えるといいだろう。
アップグレードを経て、何とか敵を倒して遺跡の奥へ進むと、3つめの攻撃スペル“シャード”を得ることができた。
■シャード
槍投げのイメージで、右手を右肩後方に持っていき、そこでチャージして放つ。物体を貫通する効果も!?
シャードを手に入れ先へ進むと、急流を下っていくシーンに。ここは鍾乳洞のように上から氷柱状の岩が行く手を阻む。その岩を左右の移動で回避したり、スペルで破壊しながら進むと……いよいよ遺跡のボスらしき敵、トロールが登場。コイツは岩でできた巨人のような敵で、岩を飛ばしたり、地面を一方向に這う衝撃波のような攻撃をくり出してくる。岩はプッシュで跳ね返し、衝撃波は左右移動で回避。その合間にスペルを放つ! しかもこのバトルではザコ敵も出現するので、かなり忙しいバトルとなる。最後はトロールがダウンした上に巨大な刃が出現し、刃がつながっている鎖をシャードで断ち切って、トドメを刺して終了。
●自分がスペルを発動している実感が味わえる
今回のプレイアブルバージョンでは、スペルの基本的な使いかたから、通常バトル、そして迫力あるボスとのバトルまで、本作の魅力をひと通り楽しめる内容になっていた。ワラワラと近寄ってくる複数の敵目掛けてスペルを放ったり、近づき過ぎたプッシュしたり、攻撃をブロックしたり……。ひとつひとつの操作は単純だが、実際のバトルになると両手を使う局面が多く、アタフタしてしまうプレイ感覚が新鮮。最初は冷静なプレイを心がけていたが、気づいたら前のめりにプレイしてしまう自分がいた。スペルは、ほぼ意図したところに狙うことができ、ビシッとヒットしたときは、いままでのゲームにはない快感。ボタンひとつでお手軽に発動するのではなく、自分の手を使ってスペルを発動することで、まさに自分が攻撃している“実感”が味わえるのだ。また、イスに座ってできるため、軽く運動したかのような心地よい充実感を覚え、長時間のプレイもさほど問題はないところもうれしい。
「攻撃スペルと特殊スペルを絡めた、自由度と戦略性のあるスペルアクションをぜひ堪能してみてください。また、ほかのKinectタイトルとは異なり、座ったまま楽しめます。製品版ではボリュームのある本作の物語をじっくりと楽しんでください」(齊藤)
Kinect専用となって『Fable』シリーズ最新作がどう変わったか。“Xbox 360『大』感謝祭 2012 夏”でぜひ体験しよう。
また、今回は、ステージイベントで公開される予定のMiremoor Colosseumという闘技場で、シリーズおなじみのホブとのバトルを楽しめるシーンも体験させていただいた。ここでは、つぎつぎと襲い来るホブを倒して、ボスのホブを倒せばクリアーとなるエピソード。そのバトルがどんなものなのか……。ステージイベントもお見逃しなく。