「眼球びくびく」が阿佐ヶ谷でこだまする! 『バロック』サントラ発売記念イベントリポート

2012年6月8日、東京・阿佐ヶ谷のASAYAGA LOFT Aで、『バロック オリジナル・サウンドトラック』の再発売を記念したイベント“マルクト・サウンドスケープ”が開催。『バロック』の生みの親である米光一成氏と、サウンドを担当したベイシスケイプの岩田匡治氏が出演した同イベントをリポート!

●『バロック』ファン大喜びの3時間30分超えイベント!

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 2012年6月8日、東京・阿佐ヶ谷のASAYAGA LOFT Aで、『バロック オリジナル・サウンドトラック』の再発売を記念したイベント“マルクト・サウンドスケープ”が開催され、『バロック』の企画、ゲームデザインをした米光一成氏、サウンドを担当したベイシスケイプの岩田匡治氏、今回のサントラに収録されたボーカル曲「奇跡のループ」を歌った青木春子氏が出演した。チケットが販売開始から2日間でソールドアウトになったという人気に違わず、会場は満杯に。とくに女性の観客の多さが特徴的だった。イベントは3部制になっており、トータルで3時間を超えるほどのボリュームに。トークあり、ライブありのイベントに、ファンも大喜びのイベントとなっていた。


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▲会場では、『バロック』の特製スペシャルドリンクが販売された。写真は、“上級天使カクテル”(中身はカルピスサワー)。

▲スペシャルドリンクは、全部で4つ。どれも作品に由来した名称になっている。

▲写真左から米光一成氏、青木春子氏、岩田匡治氏。

 イベントの中では、『バロック』のサウンド制作がどのようにスタートしたかという話題が披露された。当時、スティングに所属していた米光一成氏は、「社長から“つぎは米光の好きなように作れ”と言われたので、キャラクターのモデルを鬼頭さん(鬼頭栄作氏)にお願いして、サウンドを『トレジャーハンターG』でいっしょにやった岩田さんにお願いしてと、好きなメンバーを揃えたんだよね」と、『バロック』のスタッフがどのように集まったかに言及。

 一方の岩田氏は「なんで呼ばれたのかわからない(苦笑)」と言いつつ、「いろいろなインタビューで言っていますが、サウンドもどんなものを作ればいいのかわからなかったんです。それで困っていたら、米光さんからポエムみたいな一文が来たんです」と、当時の秘蔵資料を公開する。


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▲岩田氏にサウンドのイメージを伝えるために、米光氏が送ったテキストファイル。ここに書き起こすのも偲ばれるような、非常に過激な一文も!

 続いて、再発売されたサントラの中から「proto one」を流しつつ、当時の話題に。岩田氏が手探りで作ったという、あまりメロディーらしい旋律のないプロトタイプの曲だが、その曲に対し米光氏は当時、「曲になりすぎですよ」とダメ出しをしたんだとか。岩田氏は、それを受けて「これが曲!? とカルチャーショックを受けて、もう米光さんと話すことは止めて、ひとりで悩もうと思いました(笑)」と決断して、さらなる手探りの中で曲を作っていったという。


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▲第2部からは、ベイシスケイプの工藤吉三氏がギターを持って参加。ちなみに、第2部の最後は、米光氏の音頭のもと『バロック』の印象的なセリフ「眼球がびくびくびくびくして止まらない」を、会場全体で叫んで締められた。

 第3部では、再発売盤に収録されたボーカル曲「奇跡のループ」の制作秘話に。米光氏、岩田氏、双方ともボーカル曲制作の経験があまりなかったようで、試行錯誤の末に完成した楽曲だという。とくに苦労したのは作詞だったようで、米光氏が暫定的に作った仮の詞を調整するために、米光氏は岩田氏に「歌ってみてよ」とリクエスト。本来ならば、ボーカリストによる仮歌などが作られるのだが、スケジュールに余裕がなかったため、岩田氏が歌うことになってしまう。しかも、深夜に自宅で歌ったため、周囲への迷惑を考えながら押し殺して歌ったとのことで、その曲はのちに「奇跡のループ 地獄編」と名付けられることに。そしてなんと会場で、その「地獄編」を流すことに! 岩田氏が非常に嫌がるなか、「地獄編」が流れると、出だしから会場中が爆笑。岩田氏の暗い声とは対照的に、大盛り上がりとなっていた。


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▲最後は、青木春子氏による「奇跡のループ」の生歌披露。盛大な拍手の中、イベントは幕を閉じた。

▲イベント終了後に、出演者と観客の記念写真撮影も行われた。