Kinect 専用Xbox LIVE アーケード特集 日本人クリエイターによるKinectタイトルの作りかた よりぬきファミ通Xbox 360【5月号】_03
Kinect 専用Xbox LIVE アーケード特集 日本人クリエイターによるKinectタイトルの作りかた よりぬきファミ通Xbox 360【5月号】_02

 下の表にある通り、ここのところKinect専用のXBLAタイトルが相次いで配信されている。また、2010年の東京ゲームショウ(TGS)で発表された、日本人クリエイターによるKinect専用のXBLAタイトルがちょうど配信を迎える時期ということで(『Crimson Dragon』は2012年配信予定)、それぞれのクリエイター及びプロデューサーにお話を伺う機会を得た。Kinect×XBLAタイトルの持つ魅力とは?

配信日 タイトル  メーカー
2012年予定 Crimson Dragon 日本マイクロソフト
2012/4/4 Diabolical Pitch 日本マイクロソフト
2012/2/1 ハッピーアクションシアター 日本マイクロソフト
2012/2/1 BOOM BOOM DANCE KONAMI
2012/1/18 Haunt 日本マイクロソフト
2011/9/7 リードミーズ KONAMI
2011/8/24 Hole In the Wall 日本マイクロソフト
2011/8/10 Fruit Ninja Kinect 日本マイクロソフト

日本マイクロソフト×日本人クリエイターが世界に発信するXBLAタイトルの魅力とは?

Kinect 専用Xbox LIVE アーケード特集 日本人クリエイターによるKinectタイトルの作りかた よりぬきファミ通Xbox 360【5月号】_01
プロデューサー
日本マイクロソフト
山口通広(左)

マーケティングマネージャー
日本マイクロソフト
村山 功(中央)

プロデューサー
日本マイクロソフト
丹家敏晴(右)

――ここのところ、XBLAでもKinect専用タイトルが増えてきましたが、配信時期を調整しているということはありますか?
村山 XBLAの配信時期はやはり開発の事情によるところが大きいので(笑)、時期が近いのはたまたまです。
山口 もちろん、最初にリリースのプランは立てるのですが、結果的に近い時期になってしまったというのはあります。
丹家 XBLAは開発規模がだいたい同じなので、開発の立ち上がりの時期が近いと配信時期も近くなることが多いですね。

――XBLAのKinectタイトルの立ち上げはいつぐらいからですか?
丹家 Kinectという名称を発表する前になりますが、まだ"Project Natal"と呼んでいた時期に、いろいろなクリエイターの皆さんに集まっていただいて技術セミナーを行いました。そこでKinectの技術紹介をさせていただいて、みなさんに「ぜひコンセプトを持ってきてください」とお願いしました。

――それからいろいろなアイデアが上がったと思いますが、それらを日本マイクロソフトで出すことになった経緯は?
山口 マイクロソフトスタジオの場合は最終的にはレドモンド(編注:米マイクロソフトがあるアメリカの都市)に企画が集まります。そこで世界レベルで企画を競争するというか、今回紹介する3タイトルは、グローバルでも十分通用するコンセプトと認められ、日本発のタイトルとして開発を始めることになりました。

―― タイトルが発表されたのは、2010年の東京ゲームショウですよね?
山口 そのタイミングに何か見せられるものをと、大急ぎで作ってもらいました。丹家 大急ぎでしたね(笑)。
村山 2010年はティザームービーで、去年はプレイアブルで出展しました。
丹家 2010年の夏は、コンセプトのここをもっと強くしようとかの検討を進めつつ、映像も制作するということで、各タイトルともかなり突貫作業でしたが、結果的にはいいものが見せられたと思います。

―― 当初から2010年のTGSでは何か発表をする予定だったのですか?
山口 TGSでの発表内容を計画する際に、この3タイトル及び日本で開発されているXBLAタイトルを発表しよう、ということになりました。
村山 マイクロソフトスタジオとしても、
Kinectタイトルの本数だけを揃えようというのはなかったよね?
山口 企画は募集していましたが、Kinectタイトルの本数を揃えようという特別な意図はなく、XBLAの場合は「企画がおもしろければ進めよう」というスタンスなので、それがKinect専用だろうが、コントローラーのゲームだろうがあまり関係はありません。Kinectタイトルは、やはりKinectだからこそできるような特別な企画じゃないとやりません。先ほど丹家が言っていた時期に出された企画ですが、やはり日本のクリエイターから出てくる企画というのは、世界的に見てもユニークなものが多くて、「やはり日本からはおもしろい企画が出てくるね」という話が出ていました。
丹家 日本で3本やることになりましたが、本数の枠があったわけではありません。

――今回の3本は、最初からXBLAで配信する予定だったのですか?
山口 そうです。Kinectで新しい遊びかたを探求していくなかで、日本からはXBLA向きのおもしろい企画が多かったんです。

――XBLAはアイデア勝負と。
丹家 とくに最初のころは、Kinectはこう使うとおもしろいのではないかという実験的な企画も多かったです。そういう企画は、XBLA向けに遊びを凝縮したほうがうまくいきますね。

――クリエイター側から、Kinectの性能に対する要望などはありましたか?
山口 そうですね。コントローラーならボタンひとつで出せる動きを、Kinectではどのモーションで対応させるかという正解を見つけるのが難しかったですね。悩みながら、その話し合いはよくしました。それから認識の精度についてもよくやりとりしました。ファーストパーティーとして、ほかのタイトルの開発で培った技術がありますので、このタイトルではこのように対応したという話をさせていただくこともあります。
丹家 そこは強みだったと思います。Kinectの上手な使いかたなどの情報提供はできたのではないかと思います。
山口 今後のKinectの開発においては音声認識も非常に重要になると思っています。最近のタイトルではボイスによるメニュー操作が可能になっているものがありますが、ボイスによるメニューの操作がこんなに便利なのか、ということを再認識させられました。今後はさらに認識精度も上がっていくでしょうから、可能性がどんどん広がると思います。
村山 こんなふうに使うともっと快適に遊べるという研究は、社内でもずっと行われていますし、Windows版Kinectも発売されて、もっと身近に触る機会が増えるのではないかと思います。
丹家 先日の秋葉原のイベントで『重鉄騎』が出ていましたが、みなさんも発表されるまではどういった操作になるか楽しみだったと思います。「こう来たか」といった驚きもあり、臨場感を出す部分にKinectをうまく使っているなという印象でした。個人的にも早く遊んでみたいなと思います。

――今後の展開について、最後にひと言お願いします。
村山 まずは今回の3タイトルをしっかりとユーザーのみなさまに届けていきたいと思います。またKinect専用のパッケージタイトルからXbox 360ユーザーになられた方へは、Xbox LIVEに接続するきっかけとして、また、まだKinectを持っていないXbox 360ファンのみなさまへは、Kinectを購入するきっかけとして、この3タイトルの魅力をお伝えしていきたいと思います。この3タイトルのためだけに、Kinectを購入していただいても後悔しない内容になっています。ぜひ『Haunt』からお試しいただき、4月4日の『Diabolical Pitch』の配信も楽しみにお待ちいただければと思います。

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