●ゲーム音楽はプログレだ!

 2012年3月17日、18日の2日間、神奈川県川崎市のクラブチッタにて、数々のゲーム音楽を手掛けてきた作曲家たちが出演したライブ“ファンタジー・ロック・フェス2012”が行われた。

 “ファンタジー・ロック・フェス”は、プログレッシブ・ロックの雑誌「ストレンジ・デイズ」の編集長である岩本晃市郎氏がプロデューサーを務めるライブで、今回で2回目の開催となる。岩本氏は、プログレッシブ・ロックとゲームミュージックには通じるものがあると考えており、“ゲーム音楽=ファンタジー=プログレッシブ・ロック”を体現するものとして、このライブを企画したという。ここでは、ゲーム音楽ファン、プログレッシブ・ロックファン必見の、本ライブ初日の模様をお届けしていこう。
※下記で掲載しているセットリストは初日のものです。

■IMERUAT(イメルア)
ピアノ:浜渦正志、ボーカル・ムックリ・トンコリ:Mina
ゲストプレイヤー……ギター:田部井とおる、バイオリン:桑野聖、パーカッション:竹本一匹、シンセサイザー:鈴木光人

最初に登場したのは、『サガ フロンティア2』、『ファイナルファンタジーXIII』などで知られる浜渦正志氏と、ヴォーカリストMinaさんのユニットIMERUAT(イメルア)。この日は『ファイナルファンタジーXIII』のレコーディングメンバー6人による豪華編成で、浜渦氏渾身の新曲「Black Ocean」が演奏された際は、涙をこぼすファンの姿も見られた。また、『ファイナルファンタジーXIII』でもっとも有名な曲と言っても過言ではない「閃光」は、「原曲以上」 と浜渦氏が自負する新たなアレンジで演奏され、来場者を魅了した。

セットリスト
「Imeruat」
「6Muk」
「Leave me alone」
「Battaki」
「Black Ocean」
「閃光-3.17-18アレンジバージョン(『ファイナルファンタジーXIII』より)」
「Choose to Fight(『ファイナルファンタジーXIII』より)」

■TEKARU(テカル)
オルガン・キーボード・ボーカル:坂本英城、シンセサイザー:加藤浩義、ベース:いとうけいすけ、ギター:浅田靖、ドラム:川越康弘

無限回廊』や『428~封鎖された渋谷で~』などを手掛けた坂本英城氏が率いるノイジークロークのメンバーが、バンド“TEKARU”を結成! 『無限回廊』や『100万トンのバラバラ』などの名曲をバンドアレンジして披露した。また、最後に演奏されたオリジナル曲「SUN」はまさかのボーカル曲! ノイジークロークの新しい可能性を見せつけた。

▲なぜか全員、上履きに赤ジャージ。背後で流れていたゲームの映像が、ガチのプレイ映像だったことにも注目したい。

セットリスト
「prime #7」(『無限回廊』より)
「prime #919」(『無限回廊』より)
「さいしょの戦艦」(『100万トンのバラバラ』より)
「ファイナル・ギャザリング!」(『勇者のくせになまいきだ:3D』より)
「来たるべきセカイ」(『勇者のくせになまいきだ:3D』より)
「SUN」

■霜月はるか
特別ゲストとして登場した霜月はるかさんは、ガストの『イリスのアトリエ』シリーズの主題歌メドレーを披露。また、『ファイナルファンタジーIV』から『ファイナルファンタジーVI』がドンピシャ世代だったとのことで、ファイナルファンタジー ヴォーカル・コレクションズの収録曲の中から2曲を歌った。なお、この2曲のピアノ演奏はEARTHBOUND PAPASの成田勤氏が担当した。

セットリスト
「白夜幻想譚」~「Eternal Story」~「Schwarzweiβ~霧の向こうに繋がる世界~」
「光の中へ」(ファイナルファンタジー ヴォーカル・コレクションズ「PRAY」より 原曲『ファイナルファンタジーIV』「愛のテーマ」)
「遠い日々の名残り」(ファイナルファンタジー ヴォーカル・コレクションズ「Love Will Grow」より 原曲『ファイナルファンタジーV』「離愁」)

■谷山浩子
ボーカル・ピアノ:谷山浩子、シンセサイザー・コーラス:石井AQ

これまで数多くのファンタジー色溢れる音楽を手掛けてきた谷山浩子さん。“ゲーム音楽”、“ロック”に関係するイベントに出演するのはこれが初めてで、自分は浮いているのでは……と気にしていると語ったが、話を伺ってみれば、なんと相当なゲーマーであることが判明。初期の『ウルティマ』、『ウィザードリィ』のころからゲームをプレイしているそうで、「時の回廊」は『ウィザードリィ』に感動して作った曲だという。また、『ファイナルファンタジーVI』がとても好きで、曲は「魔導師ケフカ」、「霊峰コルツ」、「ティナのテーマ」、「帝国の進軍」、「魔導研究所」が好きだと熱く語った。

セットリスト
「まっくら森の歌」
「時の回廊」
「第5の夢・そっくり人形展覧会」
「第2の夢・骨の駅」
「森へおいで」
「王国」

■EARTHBOUND PAPAS(アースバウンド パパス)
キーボード:植松伸夫、ギター:岡宮道生、キーボード:成田勤、ベース:弘田佳孝、ドラム:羽入田新、コーラス:CHiCO from ACE、馬場宏美、佐々井康雄、遠藤フビト

トリを務めるのは、『ファイナルファンタジー』シリーズの音楽といえばこの方、植松伸夫氏率いるバンドEARTHBOUND PAPAS(アースバウンド パパス)。今回は戦闘曲メインの、激しいラインアップとなった。やはり注目すべきは、「Dancing Mad(妖星乱舞)」と「Darkness and Starlight(“オペラ~マリアとドラクゥ”)」。どちらも15分を超える大作だ。「Darkness and Starlight(“オペラ~マリアとドラクゥ”)」では、語りをCHiCOさん、マリア役を馬場宏美さん、ドラクゥ役を佐々井康雄さん、ラルス役を遠藤フビトさんが熱演。ライブのクライマックスを飾るにふさわしい壮大なロックオペラとなっていた。

セットリスト
「Opening~Advent:One-Winged Angel」(『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』より)
「Bo-Kon-Ho-Ko(亡魂咆哮)」(『ロストオデッセイ』より)
「Battle at the Big Bridge(ビッグブリッヂの死闘)」(『ファイナルファンタジーV』より)
「Those Who Fight Further(更に闘う者達)」(『ファイナルファンタジーVII』より)
「Dancing Mad(妖星乱舞)」(『ファイナルファンタジーVI』より)
「Darkness and Starlight(“オペラ~マリアとドラクゥ”)」(『ファイナルファンタジーVI』より)
アンコール
「ハイウェイスター」

▲最後は出演者・観客全員で乾杯!
▲ライブ後は作曲家陣のサイン会も行われた。

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