『ラグナロク オデッセイ』の開発スタッフに今後の展開を直撃

2012年2月2日に発売されたPS Vita用ソフト『ラグナロク オデッセイ』。今回は、ソフト発売後のユーザーからの反響や、今後の展開についてを開発スタジオのゲームアーツに伺ってみたぞ。

●開発スタッフに今後の展開を直撃

2012年2月2日に発売されたPS Vita用ソフト『ラグナロク オデッセイ』。巨人との空中戦や超高速のバトルが楽しめるハンティングアクションゲームだ。2012年3月と4月に、本作をより長く楽しむためのアップデートが予定されている。そこで今回は、発売後のユーザーからの反響や、今後の展開についてを開発スタジオのゲームアーツに伺ってみたぞ。

ガンホー・オンライン・エンターテイメント 代表取締役社長 CEO
ゲームアーツ代表取締役社長
森下一喜氏(左)

ゲームアーツ
入江和宏氏(右)

――ソフト発売後の心境を教えてください。

入江 僕としては自信を持って送り出した作品だったのですが、予想していた以上に本作を気に入っていただけたユーザー様がいて、さらにユーザー様どうし活発に情報交換をしていただいているので、とてもうれしく思っています。

森下 これまでに発売してきたソフトの場合は、発売後にほっとするのがふつうなんですが、『ラグナロク オデッセイ』の場合は定期的なアップデートを予定しているため、我々としては「ようやくスタートした」という気持ちが強いです。入江も話していましたが、我々が予想していた以上にユーザーの皆様が試行錯誤を重ねて遊んでもらっていただけているようなので、すごくうれしいですね。

――パッケージ版、ダウンロード版ともに出だしは好調なようですね。

森下 はい。まだハードが発売されてから時間のたっていない状況でも、販売本数は比較的好調でうれしいですね。今後は、PS Vitaの特徴のひとつでもあるネットワーク機能を活かした要素を追加し、ユーザーの皆様が継続して遊べる環境作りに力を入れたいと考えています。できるだけ多くのユーザー様に遊んでいただけるような作品に仕上げていきたいですね。

――ユーザーの反響は、具体的にどういったものがありますか?

入江 寝る間も惜しんでカードを集めていただけるユーザー様も多いようです。本作では、カードの組み合わせ次第で、同じ職業でもまったく異なる特徴を持たせることができるシステムを採用しています。本作をやり込んでいるユーザー様からそのシステムを高く評価していただいています。

森下 本作はいわゆる“狩ゲー”ジャンルに区分してはいますが、原典である『ラグナロクオンライン』はもちろん、オンラインゲームで多くみられる“ハック&スラッシュ型”の要素が色濃いのも特徴のひとつです。

――くり返しクエストをこなしてカードを集めて、さまざまなカードの組み合わせを研究する楽しさがありますよね。

森下 そこが本作の魅力のひとつだと思っています。

――ゲームの難度については、どのような意見がよせられているのでしょうか?

森下 そこについては意見が割れますね。社内の人間を例に上げても意見が分かれるのですが、カード収集と上手なカードの組み合わせも攻略のポイントですね(笑)。

入江 それはあるかも知れないですね。いいカードを拾えるかどうかによって、難度はずいぶんと変わるはずです。

森下 そうなんだよね。難しいと言っている人のカードを見ると、たいてい引きが悪い。

――そうなると、ファミ通のポリンFカードが必須になりますね(笑)。

入江 ポリンFカードは、「最後まで使っていただきたいカード」というコンセプトで作ったんですよ。だから、結局いらなくなるような中途半端な仕様にしたくなかったんです。でも少し大盤振る舞いしちゃったかもな、という思いもありますね(笑)。

――なるほど。ちなみに、操作感についてはいかがでしょうか?

森下 店頭などで行われている体験会でユーザー様といっしょに遊ぶ機会があったのですが、手触り感というか、爽快感を含めたアクションゲームとしての基本的な楽しさについてはユーザー様に受け入れられていると思います。それでいてカードのバリエーションが多いなどのやり込み要素もあり、ネット上で頻繁に情報交換が行われるほど好評なようです。

入江 序盤のチャプターは難しいことを考えなくても進んでいけるように設定してありますし、使用するアクションも少しずつ増えていくので、除々に自分の成長を実感しながらゲームを進めていただけると思います。そういった部分が好評を得ている一因だと考えています。

――なるほど。ユーザー層としては、『ラグナロクオンライン』をプレイしている人たちが多いのでしょうか?

森下 正確なデータを取っていないため、あくまで僕の見える範囲の話になってしまいますが、予想していた以上に『ラグナロクオンライン』をプレイしたことのない方もかなり多い印象ですね。

入江 ゲームの好みで言うと、ハック&スラッシュ系のゲームが好きなユーザー様にフックしているように思います。

――本作の醍醐味のひとつ“空中戦”についての反響はいかがでしょうか?

入江 空中を自由に動く気持ちよさを感じてくれている方が多いですね。ライバル的な巨人“フルングニル”と初めて戦うシーンをプレイされて、「どんどん空中にいけるのが楽しい」という意見を多くいただいています。

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●アップデートについての詳細記事はこちら
http://www.famitsu.com/news/201202/17010114.html

【おもなアップデート内容】
■「Expansion1:Online MultiPlay UpDate - 集結せよ傭兵部隊」3月中実装予定
・オンライン機能 
・"near"に対応
・装飾品
・クエスト

●4月中実装予定
・新ステージ追加
・ボスモンスター/モンスター
・クエスト
・装飾品

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――大型アップデートがついに発表されましたね。

入江 はい。かねてからユーザーの要望が多かったオンラインプレイに対応させます。これにより、インターネットを介したマルチプレイを楽しめるようになります。

――大きいところでは、“near”機能(※)への対応もあるようですが?

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※“near”とは、現在の位置情報をもとに見つけた周辺のPS Vitaユーザーやフレンドがどのようにゲームを楽しんでいるか情報を収集したり、ほかのプレイヤーとゲームのアイテムなどを共有する機能のこと。
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入江 『ラグナロク オデッセイ』を持っている人が、“near”に落とした武器やカードのコピーを受け取れるようになります。カードのバリエーションが豊富に用意されているので、ぜひカード集めに活用していただきたいですね。

――カード集めの効率がよくなりそうですね。DLCとして、クエストの配信もあるようですが、こちらはどのようなクエストが追加されるのでしょうか?

入江 3月配信予定のクエストについてはバリエーションを増やすようなものを予定しています。4月配信予定のクエストは、強化されたボスが登場する高難度のものも用意してあります。本編では最大2匹だったボスとの連戦の数が、さらに増えていますし。

――より強い敵と戦いたいという要望があったのでしょうか?

入江 僕らが予想していたよりも早いペースでゲームをクリアーしているユーザー様がいるので、「まだまだこんなものじゃないぞ」というところを見せるためにも、高難度の追加クエストを用意しようと(笑)。もちろん、メチャクチャ難しいクエストだけではなく、みんなで気軽に遊べるタイプも配信する予定なので、そちらもお楽しみいただければと思います。

――発売後の状況を見て、出てきた課題はありますか? 具体的に見直していきたい部分はありますか?

森下 ソフトが発売され、ユーザーの皆様からの要望に耳を傾ける体制も、さらに成熟してきましたので、ご意見をどんどんくださいといったところでしょうか。寄せられたご意見にはすべて目を通して、対応すべきところについては開発スタッフと検討していきたいと考えています。もちろん、ユーザー様の意見だけではなく、我々としてもより快適な遊びを提供するための改善は考えていきたいですね。

入江 そうですね。ゲームの方向性については間違っていなかったと思います。あとは、より多くの方に遊んでもらったうえでのバランス面、ただ、声の大きい方の意見を取り入れるのではなくて、あくまで意見のひとつとして受け止めて開発スタッフで吟味して決めていきたいと思います。あとは、まだ具体的にはいえませんが、システムとして足りないと指摘されている部分についてはなんとか対応させたいかな、と。

――なるほど、作品の方向性にあった要素については今後追加していくんですね。

入江 そのとおりです。『ラグナロク オデッセイ』をより楽しんでいただけるような仕組みを追加していきたいですね。

――以前から『ラグナロク オデッセイ』のイベントを開催したいとおっしゃっていました。その具体的な日程は決まったのでしょうか?

森下 毎年ゴールデンウィークの時期に開催している『ラグナロク オンライン』のイベント“RJC”が開催されているのですが、今年はそこで『ラグナロク オデッセイ』のイベントも開催することが決定しました。内容については、現在議論を重ねているところです。とはいえ、唐突に発表してもユーザー様が戸惑ってしまうと思いますので、なるべく早い段階でお伝えできるようにしたいと考えています。

――RJC以降に開催されるイベントの予定はあるのでしょうか?

森下 もちろんです。より多くのユーザー様に遊んでいただきたいので、RJC内のイベント1回で終わらせるのではなく、なんらかの形で継続していきたいと考えています。

――ということは、追加クエストの配信も継続して行われる?

森下 はい。ユーザー様にはなるべく長く遊んでもらいたいので、そちらも継続的に行っていくつもりです。

――『2』が発表されるまで続くということでしょうか?

森下 それはまた、いきなりですね(笑)。

入江 まずは本作をより深く遊んでいただけるように、積極的にアップデートを行い、『ラグナロク オデッセイ』を知っていただくことに全力を尽くしたいと思っています。

森下 そうですね。続編は当然考えたいと思っていますが、まずはアップデートをキチっと行うことが最優先だと考えています。その中で新しいものが見えてくると思いますので、本作を元に育てていきたいと思います。

入江 ユーザー様からたいへん好評をいただいているタイトルなので……社長よろしくお願いします(笑)。

森下 そうですね。今後はゲームアーツの大きな柱のひとつに成長させたいですね。

――少し内容がかぶってしまうかもしれませんが、最後に読者へのメッセージをいただけますか?

入江 オンライン対応を皮切りに、フィールドやモンスター、武器、カード、衣服に加え、キャラクターの新しい顔や髪型などの追加を予定しています。ぜひ、末永く『ラグナロク オデッセイ』を遊んでいただけるとうれしいです。

森下 『ラグナロク オデッセイ』をユーザー様に末永く遊んでもらうために、開発スタッフのモチベーションは非情に高いです。今後もご意見、ご要望を寄せていただけると幸いです。今後もゲームアーツをよろしくお願いします。