ARで楽しむ新機軸ホラーゲーム! 『心霊カメラ ~憑いてる手帳~』プレイインプレッション

2012年1月12日に発売となった、ニンテンドー3DS用ソフト『心霊カメラ ~憑いてる手帳~』のプレイインプレッションをお届け!

●AR(拡張現実)機能で体験する、新たなホラー

 『心霊カメラ ~憑いてる手帳~』は、和風ホラーゲームの名作として知られる『零』シリーズの開発チームと任天堂のタッグによる、新機軸のホラーゲーム。最大の特徴は、付属の"ARノート"をニンテンドー3DSの外側カメラで覗き込み、ノートの上や自分の周囲に起こる不思議な現象を堪能するプレイ方法にあります。カギとなるAR(拡張現実)機能は、ニンテンドー3DSをお持ちの方は内蔵ソフトの“ARゲームス”で、はたまたスマートフォンのアプリなどで体験したことのある方も多いと思いますが、軽く説明を。AR機能とは、専用のマーカーをカメラに映すとアラビックリ、現実世界の風景の上に、CGの画面やキャラクターなどが合成される仕組みのことです。本作は、このAR機能をフル活用したアドベンチャーゲームをメインに据えつつ、心霊写真が撮影できたり、ARノートを使ってちょっとした遊びが楽しめたりする、ぜんぶで3つのモードを収録しています。お得。びっくりしたりドキドキしたり、はたまた仲間うちで笑っちゃったりと、さまざまなアプローチの遊びが詰まっているので、あなた好みの"恐怖"がきっと見つかるはず! では、ストーリーモードを中心に、各モードのインプレッションをお届けします。

●日記に宿る呪いの正体を追う“ARストーリー 零~紫の日記~”

 物語を楽しむメインモード。プレイヤーのもとに、呪いの書物として噂される紫の日記が届くシーンから始まります。手にしている射影機で日記を覗くと、世界が歪み、日記の中に広がる異界へ……。このモードでは、ARノート=紫の日記、ニンテンドー3DS=ありえないものを映し出すカメラ射影機(しゃえいき)に置き換えて物語が進みます。つまり、この物語の主人公はゲーム画面の中にいるのではなく、ホントのホントに現実世界のプレイヤー自身。プレイヤーは、異界で出会った記憶喪失の少女“眞夜(まや)”と会話を交わしながら、どんどん日記の真実を追い求めていきます。謎解き要素も多々登場しますが、眞夜ちゃんのヒントをよく聞けば、かならずヒラメけると思います! 

▲周りの風景とゲーム画面が融合している様は、現実なのかゲームの中なのか、不思議な気分。ちなみに、右の写真は、日記の上に枯れた草が覆いかぶさっています。

▲日記に描かれた絵には、さまざまな謎が仕掛けられています。答えを出すには、これまでのゲーム攻略の概念を取り払った発想が必要かも?

 『零』シリーズと言うと、儚げな美少女も欠かせない要素。シリーズファンには、ぜひ眞夜ちゃんの妖しく可憐な姿にも注目してほしいです。そして、シリーズを踏襲した要素である、射影機を使った怨霊とのバトルも超重要! 日記から怨霊が出現したら、姿をファインダーに捉え、シャッターを切ることで退けられます。怨霊は、自分の左右や後ろ、はたまた足元を潜るように移動することもあるので、あちこちを振り向きながらプレイすることになります。「この姿を見られたら、きっと私がコワがられるんだろうな~」なんてコトがうっすらと脳裏をよぎりますが、そんなの気にしていられません。ゲームが進展するごとに怨霊とのバトルもシビアになり、シャッターを切る人差し指にも俄然力が入ります!!

▲やるかやられるかの、一瞬たりとも気の抜けないバトル。手に汗握るヨ!

 ……と、3DSの機能の活用による操作ばかりに注目がいきがちですが、同じくらい印象に残るのがストーリー。物語が後半に差し掛かると、眞夜が記憶を取り戻していくとともに、日記の謎が明かされていきます。本当に最後の話をしちゃいますが、スタッフロール後の、いちばん最後にノートを覗くところがイイんですよ! 綯い交ぜになっていた日記の異界と現実世界とが、すべて折り目正しく収まったような、不思議な充実感でいっぱいになりました。物語自体は比較的コンパクトに構成されているので、イッキに最後までプレイしてみると、怒涛のような一連の出来事をより色濃く味わえると思いますよ。皆さまに、このステキで不思議な物語をぜひ体験してほしい! クリアー後のお楽しみも豊富ですしね。

●怨霊を現実世界に写し出す“ゴーストカメラ”

 ではでは、メインモード以外の要素についても触れていきますよ。“ゴーストカメラ”は、シャッターを切るだけでさまざまな心霊写真が撮影できたり、周りの人に憑いている怨霊を占い感覚で診断できたりと、複数人で楽しむのにぴったりなモード。写真が映し出されるまでに、一瞬現像タイムが入るところがミソだと思う! 「え、なに、どんな風に写ったの、はやく!」ってじらされちゃう。しかも、どうやらすべての写真に心霊が映るわけではないらしく、思いっきりアピールして写りこんでくるときもあれば、 ど、どこ……? って肩透かしをくらっちゃうことも。ニクイ演出です。暗がりや何もない空間に来やすいとか、丸い形が好きなど、霊の気持ちがわかってくれば(?)ドンドンいい写真が撮れていくところもポイントです。

▲心霊写真を撮ったり、汚い系の週刊ファミ通編集者、北口徒歩2分を怨霊にしてみました! 身近な人ほど笑える!!

●ARノートに隠された数々のアソビ“ホラーノート”

 最後は、ARノートのページに隠されたゲームが堪能できる“ホラーノート”。4種類の遊びが楽しめますが、私のイチオシは“怨霊に棲む館”というもの。ARノートの中にある異界に入り込み、つぎつぎに現れる怨霊をカメラで撮影していくのがおもな流れ。流れる風景の中であちこちを振り向きながら、怨霊をカメラに収めていきます。たくさんの怨霊を撮影するほど高評価が得られるので、つぎはココ、つぎはココだ、という風に怨霊の場所を覚えつつ体を動かしていくのがコツ。少しずつ、効率よく撮影していけるようになるのが楽しいんですよ。足元は自動的に移動しているので、ゴンドラに乗ってシューティングをする、遊園地のアトラクションみたいな感覚です。出てくるモノは、コワイ怨霊ですけどね。

▲ほかにも、ノートから飛び出した和人形たちを見て本物を捜したり、少年の出す謎掛けに答えるなど、頭や体を使うバリエーション豊かな遊びがあります。

●ひとりでもみんなでも遊べる“恐怖”って、スゴイ!

 本音を言うと、オバケ屋敷も極力入りたくないし、真っ暗な道は「ヤバイヤバイ怖い怖い」とダッシュで駆け抜けたりする私。最初は、ちゃんと楽しんでプレイできるのかと不安でいっぱいでした。でも、本作独自の不思議満載な感覚(普通の絵に見えるARノートをカメラが読み取っちゃうことも不思議だし、ARの映像そのものも、体を動かして怨霊と戦う操作もなんだか不思議!)に興味が向いたことをきっかけに、次第に、物語自体にどんどん惹き込まれていきました。ホラー好きな人はもちろん、これまでそんなに興味がなかったワ、という人も巻き込んで遊べる、開発者の工夫やアイデア&ホラーへの愛がたくさん詰まった作品です。私は、周りの人に見せたときの反応に笑っちゃう、心霊写真撮影にしばらくハマりそうです~。

■筆者紹介 高橋P子
週刊ファミ通編集部の編集者。楽しい仕掛けや体を動かす操作は大好きだけど、ホラー耐性はあまりない。でも、本作を深夜に個室でプレイする状況に追い込まれて、けっこう楽しめるようになったと思う(笑)。


心霊カメラ ~憑いてる手帳~
メーカー 任天堂
対応機種 3DSニンテンドー3DS
発売日 2012年1月12日発売
価格 3800円[税込]
ジャンル アドベンチャー / ホラー

(C)2011 Nintendo /コーエーテクモゲームス