●京都公演ではアコースティックコーナーで盛り上がる!

 声優、そしてアーティストとして活躍する今井麻美。彼女の自身初となるライブツアー“Aroma of happiness”の京都公演が、2011年12月18日(日)、京都にある京都MUSEで開催された。今井にとって初めてである京都でのライブ。開幕時には、琴の音色などが盛り込まれた京風アレンジのBGMが流れ、観客の歓声を受ける。同曲とともに、それぞれにデザインの異なる京風の法被を身に纏ったバンドメンバー“+A”の面々が登場すると、徐々に温まっていく会場。そして、ツアータイトルにもなっている『Aroma of happiness』が演奏されると、会場中がオレンジのサイリュームで埋め尽くされ、元気いっぱいに登場した今井も笑顔満開でライブをスタート。横浜公演では“プリンセス”と名付けられていた衣装を雅な雰囲気に大胆にアレンジし、会場となった京都らしく“お姫様”という雰囲気の衣装に身を包んだ今井は、続く、『フレーム越しの恋』で、さらに勢いをつけていく。

 ライブツアー初日となった、横浜公演でも今井自身が触れていたが、今回のライブツアーは各会場ごとにセットリストが大きく異なるものとなっている。1曲目の『Aroma of happiness』から始まり、続く曲が『フレーム越しの恋』という時点で、横浜公演とは曲順が異なる通り、曲順、構成、内容、すべてを通して大きな違いを見せていた。今井自身も「最初は、無茶するぜって思ったんですけど、みんなに喜んでもらえるためなら、私も気合いを入れて歌っていきたいと思います!」と宣言。全力で駆け抜けることをファンに誓う。そして「京都はとくに特別バージョン」と今井が言うように、なんと京都公演では、アコースティックコーナーを用意。本来は元気いっぱいな楽曲である『Strawberry~甘く切ない涙~』を、おだやかにしっとりと歌い上げたり、プロデューサーの濱田智之氏がギターとして参加して、今井のデビュー曲『Day by Day』の『- Bossa Nova -』バージョンを披露するなど、特別なプログラムに。バンドメンバーを率いての生演奏だからこそできるようなアレンジやお互いの呼吸を合わせてのセッションに、会場のファンもすぐに惹き付けられ、ゆったりと音の空間に身を委ねた。

 さらに、アコースティックコーナーの中でも異色を放ったのが、『It’s a fine day』と『The Azure~碧の記憶~』の2曲だ。こちらは、“ラテンバージョン”としてアレンジ。+Aメンバーによる情熱的な演奏が、しっとりと聴かせた前2曲とは異なる空気を会場中に充満させ、今井の歌声をさらに際立たせていく。自然と音楽の渦に引き込まれていくような歌と音の密度で魅せたラテンバージョンの2曲は、今井の歌声と+Aの演奏を存分に味わうことのできる構成となり、ファンもクラップを入れて、いっしょに盛り上がる。「音楽に包まれた?」と会場に笑顔で語りかけた今井は、「ここに来てくれているみんなが+Aのメンバーです」と会場のファンも含めた全員で、ライブを作り上げていることを強調した。

 アコースティックコーナーの最後に、『SPARKLE』をやさしい歌声で披露すると、今井のライブでは恒例のBand Instrumentalのコーナーへ。今回のツアーでは、Band Instrumentalで全公演異なる曲を披露するということが発表された京都公演では、アニメ『ONE PIECE』の主題歌『ウィーアー!』で盛り上がる。各メンバーの見せ場が来ると会場が沸き、最後は大歓声がわき起こり会場の熱をグッと上げた。

 赤いチェックの衣装に着替えて登場した今井が、バンドメンバーの紹介を済ませると、『雪原のカルマ』、『Kissing a dream』と歌い上げる。力強い歌声を響かせ、アップテンポな曲で畳み掛けていくと、会場もさらに熱気を帯び始めヒートアップ。会場の盛り上がりを楽しむように、今井も時折満面の笑みを覗かせる。そして、今井自身、「すごくすごくすごくすごく大事な1曲になりました」と語る『サ・ヨ・ナ・ラ』では、張りつめた細い糸の上を渡っていくかのような、緊張感のある空気が会場を満たす。神経を研ぎ澄ませて同曲を作り上げていく中、アツい想いを込めた今井の歌声が、ひと際会場に響き渡る。曲が終わると、いつまでも鳴り止まないのではないかと思うほどの大きな拍手が浴びせられた。

 会場のファンとのコール&レスポンスが楽しい『Promised Land』では、ファンとともに同曲を歌うことができて、満足そうな表情を浮かべた今井。「気持ちいいねー!」と笑顔を見せると、バンドマスターの“みゃーみゃー”も「京都最高だぜー!」とアツくシャウト。続く『遠雷』では、横浜公演同様にキーボードの“たまちゃん”とのセッションを披露。その音色に聴き惚れるように、観客もサイリュームを振ることなく、音のひとつひとつに集中していく。そして『想いの羽根~Angelic White~』では、伸びのある今井の歌声をいかんなく発揮し、突き抜けるような歌声で会場中に想いを届けた。

 「声優にならなければ歌も歌っていなかっただろうし、望んでくれる人がいなかったら、京都で歌うこともなかった思います。キレイごとでもなんでもなくて、来てくれた皆さんに本当に心から感謝しています」と語る今井は、“歌”というキーワードでファンとつながることができたことに感謝しているという。そして「これからも力の出し惜しみをすることなく、どこでも全力で活動していくので、見守ってほしいし、応援していってほしいし、私自身、みんなのことを力いっぱい応援していくつもりで歌っていきます」と、その胸の内を伝える。そしてライブ最後の楽曲『シャングリラ』へ。悲しく切ない曲ながらも、熱を帯びた今井の歌声に、赤いサイリュームで真っ赤に染まった会場中がアツい熱気に包まれた。

 今井とバンドメンバーが姿を消したあと、会場ではファンによるアンコールのかけ声が。京都公演では、ファンが一丸となり、「アンコール!」から「ミーンゴス!」コールに見事に変化。こういった場面でも、ライブを作り上げるのは今井やバンドメンバー、ライブスタッフだけではなく、そこに集まったすべての人であるということが感じられる。そして、アンコールでは、『花の咲く場所』と『DEPARTURE』で会場のテンションをアップ。曲に合わせてサイリュームを振り、コールを入れて、ファンもいっしょになって曲を盛り上げる。また、アンコールの最中は舞台裏で着替えをしているため、バタバタしていてアンコールをちゃんと聴けないという今井から、“アンコールのアンコール”を行う提案が出されるなど、今井らしい自由奔放さも最後まで忘れない。そして、アンコールの最後に披露されたのは『いっしょ。』だ。今井が初めて作詞・作曲を手掛けた同曲は、東日本大震災のチャリティーソングとして制作された楽曲。これまでにも各種イベントやライブツアー横浜公演などで披露され、ファンとともに大合唱をしてきた曲で、京都公演でも「残る力をすべて振り絞って、いっしょに歌ってください。燃え尽きるまでいっしょに歌いましょう!」という今井の言葉に呼応するかのように、ファンも一丸となって『いっしょ。』を大合唱。後ろのほうの観客にも見えるようにみずから台を取り出して、台の上に乗って歌うなど、ファンとの一体感を重視する今井。会場にいるすべての人が一体となるこの瞬間、最高の笑顔が会場中に満たされ、温かな心地よい空気がいつまでも会場を包み込んだ。

 今井麻美ライブツアー“Aroma of happiness”は、2011年12月25日の東京公演でいよいよファイナルを迎える(※東京公演チケット一般販売は2011年12月21日まで販売)。同公演では、2011年11月に発売された今井の2ndアルバム『Aroma of happiness』の楽曲がすべて披露されるほか、彼女がパーソナリティーを務めるWebラジオ番組『今井麻美のSinger Song Gamer』でファンから公募した追加曲の披露も発表されている。どの曲が披露されるのか、そして、どんなパフォーマンスでツアーファイナルを締めくくるのか、期待したいところだ。

今井麻美ライブツアー“Aroma of happiness”
@京都MUSEセットリスト
01. Aroma of happiness
02. フレーム越しの恋
03. Strawberry~甘く切ない涙~(Acoustic)
04. Day by Day - Bossa Nova -(Acoustic)
05. It's a fine day(Acoustic Latin ver.)
06. The Azure~碧の記憶~(Acoustic Latin ver.)
07. SPARKLE(Acoustic)
08. Band Instrumental(ワンピース『ウィ—アー!』)
09. 雪原のカルマ
10. Kissing a dream
11. サ・ヨ・ナ・ラ
12. Promised Land
13. 遠雷
14. 想いの羽根
15. シャングリラ

【アンコール】
En01. 花の咲く場所
En02. DEPARTURE
En03. いっしょ。

■リハーサル中の写真を少しだけお届け!

(photo:5pb.)