新たなVOCALOIDキャラクターが続々お目見え! “ボカファーレ ~第0章~”リポート

2011年12月16日、東京・六本木のニコファーレにて、ヤマハの歌声合成ソフト「VOCALOID(ボーカロイド)」の最新バージョン「VOCALOID3」の発売を記念したイベントが行われ、新しいVOCALOID製品が多数発表された。

●新キャラクターがよりどりみどりで、推しメンが選べません!

 2011年12月16日、東京・六本木のニコファーレにて、ヤマハの「VOCALOID(ボーカロイド)」の最新バージョン「VOCALOID3」の発売を記念したイベントが行われた。イベントは、プレス向け発表会であるの第1部と、AR技術を駆使したライブ&トークショーの第2部に分かれており、ここでは第1部のリポートをお届けする。

▲第1部、第2部ともに、イベント中の模様はニコニコ生放送で生中継された。

▲生放送の視聴者のコメントが、ニコファーレの360度全壁面LEDモニターに映し出される。

 なお、VOCALOIDとは、ヤマハが開発した歌声合成システムのこと。2004年にVOCALOID、2007年に改良を加えたVOCALOID2が登場し、そして2011年10月21日に、最新バージョンであるVOCALOID3が発売された。大ブームを起こした『初音ミク』や『鏡音リン・レン』といったソフトは、ヤマハのVOCALOID2に、クリプトン・フューチャー・メディアや他のメーカーが、声優の声などを使った歌声ライブラリ(データベース)を乗せて発売したもの。VOCALOID3が登場し、より高品質な歌が作れるようになったことで、どんな新展開が起こるのかが業界の注目の的となっている。

 最初に登壇したのは、“VOCALOIDの父”と呼ばれる、ヤマハの剣持秀紀氏。剣持氏は、“より高品質・高機能、かつ使いやすく”をコンセプトにVOCALOID3を開発したと語り、実際にVOCALOID3を使っての歌作りを実演した。

 また、剣持氏はVOCALOID3で使えるプラグイン機能“VOCALOID Job Plugin”を発表。適用するだけで、すべての声をスタッカートにできたり、80年代アイドル風にできるプラグインなどを紹介した。なお、ユーザーが自分自身でプラグインを作成できるキットもある。

 これに加え、VOCALOID3のアップデート“VOCALOID3 Updater(3.0.3)”が近日中に配布開始されることも明らかに。剣持氏は、これからもVOCALOID3を定期的に更新していくと力強く語った。

▲最後に、剣持氏はVOCALOID3パッケージに入っているオリジナル名刺入れの画像を公開した。これは、「“自分はVOCALOID3で曲作りをしている者だ”と、誇りを持って自己紹介してほしい」という願いを込めて作ったものだとのことだ。

 剣持氏のプレゼンの後は、ヤマハの大島治氏による、ヤマハ販売のVOCALOID3の新商品紹介が行われた。

■兎眠りおん(トネ リオン)
2011年12月16日に発売されたVOCALOID3用ライブラリ。“未来からやってきたアイドル”というコンセプトで、いままでのVOCALOIDにはない萌え系の声をしているとのこと。

▲企画制作を行うモエ・ジャパンの福嶋麻衣子代表。

■リング・スズネ
“VOCALOIDフェスタ みんなのボカロ計画”から生まれたVOCALOIDキャラクター、リング・スズネ。VOCALOIDフェスタの活動休止にともない、今後はVOCALOID NEXTが企画を引き継ぐことが明らかにされた。また、リング・スズネとともに発表されたキャラクター、ルイ・ヒビキについても、VOCALOID NEXTが企画を引き継ぐ。

▲リング・スズネの声を担当する、アーティスト“Daisy×Daisy(デイジーデイジー)”のMiKA(ミカ)。

▲リング・スズネが登場するゲームの開発を進めているという萩尾氏。

▲開発中のゲームのPVも公開。自分が作詞した歌詞をリング・スズネに歌わせることができる音ゲーになっている。2012年3月11日に、このゲームの体験版を配信予定だとか。

■蒼姫ラピス(アオキ ラピス)
サーファーズパラダイスとスタジオディーンが企画・制作するVOCALOID3用ライブラリ。発売は2012年春を予定している。

▲イラストレーターのCARNELIANがデザインを担当。

▲ラピスの中の人、江口菜子さんのビデオメッセージも。福岡在住の学生で、授業があるため本日は来られなかったとのこと。

■VOCALOID-P data series
有名ボカロP(VOCALOIDで作曲をする人)の楽曲データを集めたデータ集。Vol.1が発売中で、2011年12月16日にVol.2が発売された。

▲ゲストとして、Vol.1にデータを提供している10日PとbuzzGが登場。「作曲経験がない人は、このデータ集を参考にして曲作りにチャレンジしてみてほしい」と語った。

■IA -ARIA ON THE PLANETES-(イア)
ファーストプレイスが企画・制作を行うVOCALOID3用ライブラリ。“クリスタルヴォイスの歌姫”と呼ばれる歌手、Lia(リア)の声をベースにしており、透明感のある声が特徴。発売は2012年1月27日を予定しており、現在予約受付中だ。

▲まさかの鷹の爪団とのコラボレーション映像も。

▲Liaの代表曲である「鳥の詩」のIAバージョンが流れると、生放送閲覧者からのざわめきでディスプレイが埋め尽くされた。

IA - ARIA ON THE PLANETES - Official Demo Tracks Spot from 1st PLACE on Vimeo.

 ヤマハの商品紹介後は、AHS代表取締役の尾形友秀氏が登場。AHSのVOCALOID3用ライブラリ「結月ゆかり」を紹介した。

■結月ゆかり(ユヅキ ユカリ)
“情感豊かな表現”と“スローバラードも歌いあげられる”をコンセプトに開発されたVOCALOID3用ライブラリ。有名ボカロP集団“VOCALOMAKETS”がプロデュースしている。2011年12月22日発売予定。

 続いて登場したのは、韓国のメーカーSBS ARTECHの皆さん。2011年12月16日に発売されたVOCALOID3用ライブラリ「SeeU(シユ)」を公開。

■SeeU(シユ)
2011年12月16日発売。韓国語、日本語、英語に対応しているマルチリンガルVOCALOID。声のベースは、来年デビュー予定のK-POPガールグループ“GLAM”のメンバー、キム・ダヒ。なお、本商品の輸入販売はヤマハが行う。

▲キム・ダヒさんも来日。

 ライブラリ紹介の最後に登場したのは、インターネット代表取締役の村上昇氏。まず村上氏は、すでに発売済みの「Megpoid(メグッポイド)」の4種類のVOCALOID3用ライブラリ、「Power」、「Whisper」、「Adult」、「Sweet」を紹介。デモ楽曲を流し、それぞれの違いを説明した。

▲ベースの声を担当している、声優の中島愛さんのビデオメッセージも。

■CUL(カル)
つぎに紹介されたのは、2011年12月22日発売予定のVOCALOID3用ライブラリ「CUL」。こちらは声優の喜多村英梨がベースの声を担当。今後、喜多村英梨のラジオとのコラボレーションを考えているという。

▲喜多村英梨からのビデオメッセージも公開された。

 また村上氏は、2012年春にm.o.v.eのボーカリストyuriの声をもとにした「Lily」(VOCALOID2用ライブラリは発売中)のVOCALOID3版の発売を予定していることを発表。また、アーティストGACKTの声をもとにしている「がくっぽいど」についても、「Lily」の後にVOCALOID3版を発売することを宣言した。

 商品プレゼンの後は、現在ニコニコ動画で開催中の“VOCALOID3楽曲コンテスト”や、インターネット上で受けられるVOCALOIDによる曲作りのレッスン“VOCALOID Lesson Online”、日本語・英語・中国語・韓国語に対応しているオンラインショップ“VOCALOID STORE”の紹介などが行われた。

 また、VOCALOIDとコラボレーションしている第一興商のカラオケ“LIVE DAM”の紹介もあり、ニコニコ動画の“歌ってみた”カテゴリでおなじみの野宮あゆみさんとMARiA(メイリア)さんが、LIVE DAMを使ってライブを行った。

▲GUMIの曲「会いたい」を歌う野宮あゆみさん。

▲MARiAさんもGUMIの曲をチョイス。「モザイクロール」を力強く歌った。

▲こちらがVOCALOIDとコラボしたLIVE DAM。

 この冬から来年の春にかけて、続々と新作ライブラリが発売されるVOCALOID3。新しい名曲やムーブメントが生まれることに期待したい。