●ボリューム満点だったTGS試遊バージョン! そのすべてを体験できなかったファンへ詳細リポ
2011年9月15日から開催された東京ゲームショウ2011。同イべントのスクウェア・エニックスブースで出展された『ファイナルファンタジー零式』のプレイリポートをお届け。
本作のオープニング後から始まるデータ、そして2章、4章を遊べるデータの計3種類の試遊台が用意されていた『ファイナルファンタジー零式』。最大の目玉は、2章と4章で、配信中の体験版では操作できなかった7人の訓練生たちをパーティーメンバーにできたこと。また、体験版で操作できたキャラクターも、異なる装備やアビリティを装備しており、新たな一面を垣間見られた。また、章によって“戦意MAX”という効果が付加されているキャラクターがおり、どういった条件で発動するかは不明だが、新たなステータスの向上効果を確認することもできた。
さて、さっそく、今回初めて操作できたキャラクターたちについて、私見ではあるが簡単な感想をお伝えしていこう。
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・エイト
モーションが速く、通常攻撃は射程こそ短いが、パンチ6発にキック2発という怒濤の8連続攻撃をくり出しながら前進するため扱いにくさはない。また、一瞬で距離を詰めて拳を叩き込むアビリティもあり、キルサイトはこれで狙える。
・ケイト
エイトと並んでスピーディー。とくに移動時や、回避のスライディングが速い。射撃時は移動ができないが、多様な弾が撃てて楽しい。アナログパッド上+△ボタンで射撃を行うと、一定時間後に爆発する地雷のような弾を撃ち出すことができた。
・ジャック
刀を構えているときは移動が非常に遅くなるものの、回避で一瞬にして距離を詰められる。むしろ回避で移動することになりそう。通常攻撃はモーション遅めだが威力大。また、“電光石火”というアビリティで素早い連続攻撃をくり出すこともできた。
・シンク
モーションやセリフのかわいらしさとは逆に、メイスで兵士を一撃で殴り殺すギャップがたまらない。“ハリケーン”というアビリティは、回転しながらメイスを振り回す攻撃。大型の敵の体力もゴリゴリ削れる。扱いにくいが使いたくなるキャラ。
・セブン
途中から逆立ち状態で足を開脚&大回転する通常攻撃に思わず見とれる。“キャッチ”は敵を拘束した後、引き寄せたり、自分が急接近したり、ムチづたいに雷撃を発射したりと選択肢豊富。しかし、多用するとすぐアビリティゲージがなくなる。
・デュース
通常攻撃では、大きめの音塊(おんかい)を自分の近くに置き、小さい音塊を遠くまで飛ばす。軌道がフワッとしていて、あまり攻撃に向いている感じはしない印象。また、“コンチェルト”では味方にオーラとプロテスをかけられる。
・トレイ
チャージしながら敵の隙をうかがい、矢を撃ち込む。チャージ速度はとても速く、MAXまで溜めると威力も増大。また、主観視点でスナイプすることも可能。遠くから様子を見つつ立ち回れるので、ボス戦でもっとも扱いやすく感じた。
既存のキャラクターの中で気になったのは、マキナ。“アサルトモード”というアビリティを発動すると、時間経過でアビリティゲージを消費しつつ、スピードや攻撃力が向上するというものらしく、接近戦でかなりの破壊力を発揮。また、キングは3つのマガジンを投げ、それを撃ち抜いて爆発させるという“マガジンボム”というアビリティが使用できた。これは使い勝手はともかく、超カッコよかったのでオススメ!
もうひとつ、この試遊版で公開となった新要素が“朱雀百式”。これは既報の召喚獣、三位一体と並ぶ特殊装備のひとつで、初期のトレーラーなどで見ることができた、炎の鳥を飛ばす技だ。○+△ボタンの長押しで、MPを消費しながらレベルを高め、ボタンを離すと3人のパーティーメンバーがつぎつぎに発動する。威力はレベル依存になると思われるが、MPの消費が激しく、途中で攻撃を食らうとキャンセルされるため、なかなか使いどころが難しい。
召喚獣は、“軍神ゴーレム級”なら、ゴーレム、ギガース、トロルと、外観(メニューで見られる顔グラフィック)は同じだが、ステータスやアビリティが異なる同系列の召喚獣がいることを確認。ちなみに、“軍神シヴァ級”の中にマメ=シヴァというシヴァがおり、まさかと思って使ってみたらそのまさか。超、ちっさかった……。
なお、この試遊ではワールドマップに出ることができた。ワールドマップでは、“チョコボ♂”、“チョコボ♀”、そして攻撃力が高いという“カミカゼチョコボ♂”、“カミカゼチョコボ♀”といった4種類のチョコボに騎乗可能。攻撃力の意味や、オスとメスの違いなどはわからなかったが、どんな仕掛けがあるのか楽しみだ。また、ワールドマップでは通常のエンカウントバトルを体験することもできた。バトルに勝利すると、“まだ敵の気配を感じる”ことがあり、連戦するか、撤退するかを選べるときがある。連戦すると敵が強くなっていくが、これを駆使すれば、ウロウロせずともレベル上げができそう。それから、このとき、時おりファントマを吸収できないケースがあり、吸収したエネルギーが画面上へと上っていってしまうことがあった。これは物語上の設定が関係しているようだが……?
最後に。体験版をプレイした人は、カメラとファントマの吸収速度が気になっていると思う。試遊では、両者とも改善が感じられ、ストレスや作業感が激減していた。やはり壁際や、敵との高低差が激しいときはカメラが気になることがあるものの、慣れれば問題ないだろう。ファントマ吸収は一瞬で、しかも同時に複数吸えることで、バトル自体がテンポアップ。さらに、吸収時に近くにいる敵にダメージを与えられる仕様が追加されたようだが、あまり敵の数が多くない今回の試遊では、その威力を確認することができなかった。製品版で、立ち回りにどのような影響が出てくるか、いろいろと想像が膨らむ。今回の試遊では、思った以上の遊びが盛り込まれていることと、ユーザーの要望以上のことをやってのけようとする、スタッフの熱意を感じられたのがうれしいところ。製品版の発売まで、1ヵ月と少し。期待は高まるばかり。
※週刊ファミ通2011年10月6日号(2011年9月22日発売)で最新情報をチェック!
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