カプコン初のXbox 360 Kinect対応ソフト『重鉄騎』のプレゼンテーションが行われた。Kinect対応のコアゲームとして開発中の同作の魅力に迫る。

●Kinectとコントローラを同時に用いて操作

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▲カプコンのプロデューサー北林達也氏(右)と片岡謙治氏(左)。

 2011年9月15日〜18日の4日間、千葉県・幕張メッセにて東京ゲームショウ2011が開催。会期に合わせて、会場近くのホテルにて、カプコン初のXbox 360 Kinect対応ソフト『重鉄騎』のプレゼンテーションが行われた。プレゼンに応じてくれたのは、カプコンのプロデューサー北林達也氏と片岡謙治氏のふたり。昨年の東京ゲームショウで発表されて以降、“コアユーザー向けのKinect対応タイトル”として注目を集める同作。プレゼンを聞く限りでは、その期待が裏切られることはなく、極めてワクワクさせてくれるタイトルだった。

 2082年の近未来、シリコンを破壊するバクテリアの流行によりコンピューター社会が崩壊。コンピューターを使わない二足歩行兵器“鉄騎”が攻撃の主力となっていた――というのが本作のバックグラウンド。デモンストレーションを披露してくれたのは、国連軍に制圧されていたニューヨークをアメリカ軍が取り戻すべく上陸作戦をくり広げるというステージ。本作の主人公であるウィンフィールド・パワーズ上級軍曹は鉄騎乗りとして戦場に身を投じることになる。なお、本作の真の主役ともいうべき鉄騎は4人で操縦する。操縦を担当するウィンフィールドのほかに、砲撃手、ガンナー、エンジニア&通信担当の合計4人だ。

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 本作の極めてユニークなところは、コントローラとKinectを同時に用いて操作するということ。『フォルツァ モータースポーツ 4』のヘッドトラッキングでは、クルマをコントローラで操作しながら顔を横に向けるとビューが変わるという形でコントローラとKinectとの同時使用を実現していたが、ゲームの中でフルにコントローラとKinectを同時使用するゲームはおそらく『重鉄騎』が世界初。「コントローラによる操作はある意味で完成されており、コントローラはいいデバイスであり、完成されています。慣れているので置き換えが難しい操作もある。一方で、Kinectも極めて魅力的であり……ということで、両方のいいところ取りをすることにしたんです」と北林氏はコントローラとKinectのハイブリッドにした理由を説明する。

 鉄騎における操作方法の役割分担は、操縦はKinectで、攻撃をコントローラで行うというもの。コックピットまわりの赤い色で表示されたところがKinectで操ることが可能で、ギアを上げ下げしたり、レーダーを確認したり……と10種類以上の操作ができる。ハッチを開けると体を表に乗り出し、手を目の上にあてて眺めるしぐさをすると望遠鏡で遠くを眺めることができる……といったフィーチャーも用意されている。『鉄騎』と言えば脱出ボタンだが、『重鉄騎』にもしっかりと用意されている。押すとどうなるかは、残念ながらデモプレイでは披露されることはありませんでしたが……。

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▲Kinectとコントローラによるハイブリッドの操作を実現した本作。コックピットも密集感を出すべくこだわったとのこと。10回くらい作り直したとのことで、いちばんのこだわりポイントかも。

 さらにKinectでおもしろい操作は、逃げようとする味方を引き戻して、殴ったり……などといったこともできる点。“動く棺桶”とも言える鉄騎で戦場に乗り込むには非常なプレッシャーがかかる。ときには耐え切れずに逃げ出す兵士もいるわけだが、プレイヤーはKinectによる操作で、そんな彼らを引き戻し、殴りつけて冷静にさせることになる。「映画の中のワンシーンを実際に体験したかのような気分にさせることで、没入感も高まります」という北林氏の言葉にもうなづける。ちなみに、ときに兵士は引き戻すことができずに逃亡してしまうわけだが、「一度逃げたり死んだりした兵士が、つぎのステージで素知らぬ隣に座っているという状況はありえません」(北林)とのこと。「戦場におけるリアルさを描く」というのが『重鉄騎』の大きなテーマになるようだが、戦場における人の生命は決して重くはなく、そうやって入れ替わる兵士というのもリアリティーを掻き立てるための演出となる。さらに、兵士がいるかいなくなるか、別の誰かに変わるか……などで、ストーリーも分岐していくことになるという。

 なお、コントローラを使っての攻撃は、基本はFPSに似た操作になるとのこと。画面の質感などを見る限りでは、海外市場への受けも悪くないだろうと思われた。海外の取材陣からも「日本アニメのテイストがまったくないのはなぜか?」という質問が上がったほどだという。北林氏によると「もちろん世界は狙っていますが、日本でも受け入れられてほしいです」とのことだ。

 さて、東京ゲームショウに合わせて、カプコンより“重鉄騎 エンブレムデザイン コンテスト”が発表された。こちらは『重鉄騎』に登場する鉄騎の側面に施されるエンブレムを募集するというもの。優秀な作品はゲーム本編に収録され、プレイヤーが操縦する鉄騎に貼り付けることができるのだとか。応募期間は2011年9月16日〜11月15日午後11時59分まで。詳細は『重鉄騎』の公式サイト(⇒こちら)を参照のこと。

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 ご存じの通り、本作の開発を手掛けるのはフロム・ソフトウェア。「カプコンとフロム・ソフトウェアがコラボして、Kinectでカジュアルゲームを作るのはムリです! 骨太なコアゲームでKinectでは勝負したいです」という北林氏の言葉はゲームファンには爽快だろう。初代Xboxでリリースされた『鉄騎』は、40個以上のボタンが並ぶ“鉄騎専用コントローラ”の突き抜けっぷりが話題を集めたわけだが、「カジュアルゲームが多いKinectにおいて、コアゲームで勝負するところが『鉄騎』の魂を引き継いでいるのではないでしょうか?」と北林氏。Kinectで骨太のロボットアクションを志向した『重鉄騎』は、間違いなく本物のコアゲームだ! 同作の発売は2012年予定だ。