本作は、2023年に発売された『Wo Long: Fallen Dynasty』の続編。三国志を題材に、ダークファンタジーな歴史ロマンあふれる物語が描かれていく。
2026年9月16日~30日の期間限定でα体験版が配信されている。配信ハードはプレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、PC(Steam、Xbox on PC)。Nintendo Switch 2、Xbox Cloudでは未配信なのでご注意。
本記事ではα体験版を事前にプレイしたインプレッションをお届けしよう。なお、開発中のものなので製品版とは異なる場合がある。

舞台は赤壁の戦いへ

主人公は、前作の主人公とは異なる存在で、自身の住む里を曹操軍に蹂躙されたという過去を持つ。主人公は龐統と親友の間柄で、龐統も同じ里に住んでいた。曹操軍への復讐のため、龐統とともに劉備軍に助力していくところから体験版がスタート。ただ、体験版では里が潰されるようなシーンは含まれていないので、とりあえず曹操軍を恨んでいる人たちなんだな、と思っておこう。

前作同様に、キャラクタークリエイトを採用。プリセットには三国志の世界観にあったキャラクターだけでなく、おなじみの『仁王』シリーズや、『デッド オア アライブ』(DOA)シリーズを彷彿とさせるものも。Team NINJAの遊び心もしっかり健在だ。


中心となるキャラクターデザインはとてもシックで、全体的にはクールでカッコイイ見た目をしている。ファンタジー色が強い部分もあるが、全体的には大人しくシブい三国志像。

体験版でも武将たちとの交流が多数あるが、基本的には龐統が会話役になっているようだ。主人公がセリフを発することもあるが、ほんの少しに留められているため、武力担当といった感じ。『仁王2』の“秀吉”に近い。前作の主人公は無口で武力100%な存在だったが、多少主人公の意志は感じられるようになった。



ウォーロン、オープンフィールドへ

変化した最大のポイントは、ステージがオープンフィールドになったことだろう。前作はリニアに進んでいくステージを攻略し、最後に待つボスを倒していくといった、『仁王』シリーズを踏襲した作りになっていた。これはこれで楽しかったので、進化というよりは“変化”だと思う。


戦場に敵兵や妖魔が点在しており、それを倒しながら進んでいくのは基本の要素。フィールドのあちらこちらに宝箱などが隠されていたり、進む順番を自分で決めていったりするなど、遊びかた自体は『仁王3』と近い。


ステージ全体がひとつの戦争といった作りなので、各地で武将たちが拠点に攻め込んだり、何か問題を抱えていたりすることも。それらに助力しながら、戦争全体を進めていくといった形になっているのは、本作ならではの要素だろう。


探索物は『仁王3』ほど多くはなく、ちょこちょこっと探索するだけでよくなっているので、ジャンジャン装備収集をしていくという感じではない。装備などを収集しながら各地を解放するというよりは“戦場を制圧していくこと”に重きが置かれているんだなと。これもひと味違ったオープンフィールド体験になっている。


『Wo Long』シリーズはそもそも壁登りや二段ジャンプなどができたが、本作ではさらにアスレチック要素が強まっており、壁走りや壁ジャンプ(三角飛び)、ロープを伝って移動するなど、さらに移動がダイナミックになった。『仁王3』でも同じようなアクションはあったが、本作はジャンプボタンなどを駆使して自分で操作するタイプ。


このあたりはTeam NINJAらしさというか、『NINJA GAIDEN』シリーズのような形になっていて、いちファンとしてニヤり。壁をピョンピョンと飛鳥返しのように飛んでいくのは、やはり楽しい。ちなみに落下ダメージはおそらくなく、何もない空間で落下死することもない(少しダメージを食らって、その場で復活する)。



ユニークなのが、専用アクションをくり出せる柱。各地に置かれており、柱に捕まるとグルグルと回転してその場に留まって敵へキックなどができる。カンフー的なアクションが楽しめるので、無理やりにでも使いたくなる要素だった。ちなみに、敵を吹き飛ばせるので場面によっては強力。


情報を収集する要素もあり、敵軍拠点で地図を発見して敵の動きを探ったり、人づてに新たな攻略情報を得たりできるほか、クエストが発生することもあるなど、全体的に戦争に参加している感が前作よりもかなり強まっている。もちろん、さすがに『真・三國無双』シリーズかのごとく、100人の敵兵が現れるような戦争感を描いているわけではないので、そのへんはアクションゲームナイズされている。



戦いの鍵を握る、士気

といった基本ルールは前作同様なのだが、本作では仕様がやや異なる。前作はステージごとに用意された、プレイヤーレベルとは別のステージレベルのような存在だった。本作ではプレイヤーレベル=士気レベルになっており、能力アップでレベルを上げると、士気も上がるシステムとなった。

つまり、レベル上げさえすれば士気を上げられるので、ルールがシンプルになって分かりやすくなっている。と言いつつ、少しだけややこしい点も増えており、活躍していくと“追加レベル”を獲得することができ、これが従来の士気のようなシステムになっている。

敵を倒して士気を高めていくと、追加レベルとして士気(自分のレベル)にボーナスが入っていく。落命したり、敵の強力な攻撃を食らい続けたりすると、追加レベルは下がってしまう。

前作では士気の下限を上げて、落命しても下がらないようにするために、各地に旗を立てるといった遊びだったが、本作はプレイヤーレベルが士気なので、旗は直接的には士気に関わらない仕組みになっている。
旗の役割は別に用意されており、フィールドの各所はエリアに区切られている。そのエリアに旗を立てていくことで、エリア制圧度を高めていく。制圧度が上がっていくと、追加レベルの上限が上がり、より士気を高められるなどの恩恵が受けられる。

戦場を制圧した証として旗を立てていく感覚がより強まっており、これがなんとも楽しい。前作での遊びとは異なるのだが、より三国志の戦場に立っている感覚が味わえた。『仁王3』のように探索度を上げてボーナスをもらうのではなく、本作は戦闘で拠点などを制圧した結果として達成度が増えていくため、バトルがメインになっているとも言える。



戦場を駆けるフィールド体験


もちろんコースの誘導や細い道もあったりするのだが、ゲーム開始時からどこに行ってもオーケーという感じになっている。自由度があると言えばあるのだが、どこに行けばいいのかわかりにくさもあるのが正直なところ。最初にクエストとして「ここに行ってね」と言われたりはするのだが。

そして、広さとしてはそこまで広くない。あくまでひとつの戦場を描いているので、コンパクトにしているんだなと感じていた。ただ、フィールドにはダンジョン的なエリアや、制圧すべき拠点などが詰め込まれているので、狭いとはまったく感じなかった。
戦闘をしていて、開けた場所が多い理由にも気づいた。移動距離を取るアクションが豊富なので、縦横無尽に戦えるスペースを用意しているんだなと。敵を押し込みすぎて、ボスが初期位置に戻ってしまうこともしばしばあるくらい、戦闘中の移動範囲はかなり広い。

落ちているアイテムは自動回収をオンにしておくと、光っている地点を調べて触れるだけで拾ってくれるのでかなりサクサク探索が進む。
アイテムを食べさせると、報酬をくれる“食鉄獣”などの妖魔はもちろんのこと、新システムの練習のような新妖魔“風狸”や、祈りをささげるスポットなどなど、探索コンテンツはそこまで多くないが、アイテムを食べさせると報酬をくれる“食鉄獣”などの妖魔や、新システムの練習のような新妖魔“風狸”、祈りをささげるスポットなどがいくつか用意されている。


それを通して回復アイテムを強化したり、いわゆる魔法を放つ“仙術”を習得したりするなど、探索はおもにプレイヤーの強化に紐づいている。



武将たちとの協力・戦い


また、非同期オンライン要素として、ほかのプレイヤーが拠点に点在する在野武将のような形で、敵として現れる。ほかのプレイヤーを倒すと、そのプレイヤーも仲間にできるようになっている。


仲間になった一部武将は同行させることができ、仲間としていっしょに戦ってくれるのは前作同様。同行できない武将たちにも今回は活躍の場が多く設けられており、制圧したエリアに武将を設置できる“武将配兵”というシステムが追加された。

厳密にその地点で武将が戦ってくれるというよりは、属性を合わせることでプレイヤーの強化効果を得られるシステム。『三國志』シリーズの内政、というほどではないが、それっぽいシミュレーション的な要素だ。自動配置も用意されているが、面倒だと思う人が使うものであって、最適な感じで配置してくれるわけではなかった。

アクションを強化する新要素・凰技

本作から始めた人にとってはややこしいのが“氣勢”だが、慣れていけばスタミナ管理的なことがかなり少ない、ストレスフリーな戦いを楽しめるはずだ。本作も攻撃自体には氣勢を使わないので、通常攻撃であればずっとくり出し続けられるのが特徴だ。
弱攻撃と強攻撃、氣勢を使って放つスキル技“武技”と“仙術”を組み合わせつつ、“化勁”を中心としたディフェンスアクションを駆使する、いままで通りのハイスピードアクションが楽しめる。ちなみに新要素として、空中でも化勁ができるようになった。

そのため、本作は全体的に空中行動が強化というかフィーチャーされた印象で、敵を打ち上げてから空中コンボなどもできるため、空中技をくり出す危険性がかなり減った。そのぶん、空中にいる敵も増えたなという印象。細かな新要素としては、一部武技が空中でも使える。

また、本作では新要素として“凰技(おうぎ)”が追加された。発動には氣勢を使用するが、凰技はいくつかのアクションを強化するもので、化勁に使えば“凰技化勁”となり、通常とは異なる効果を得られる。
凰技化勁は成功させると、自動で反撃をくり出してくれるほか、敵が赤く光る攻撃(秘技)を受け止めた場合は敵を大きく吹き飛ばすといった効果がある。凰技化勁は失敗すると、かなり長い隙が生まれるほか、通常攻撃を受け止めたとき反撃してくれるのはいいが、通常の化勁と違って全体モーションが長くなってしまったりするので、使いどころを見極めたい。


秘技の凰技化勁成功時の吹き飛ばしは、敵を壁などにぶつけると追加ダメージが発生するので、フィールドを利用して戦える。また、敵にぶつけるとその敵にもダメージが入るので、集団戦で役立つことも。また、敵を崖から海などに落とすと強敵だろうと一撃で倒せるので、成功したときのリターンはかなり大きく、そして楽しい要素だった。
また、凰技化勁的な使い道がある新アクションがふたつあり、ひとつが“凰技ジャンプ”。通常時に使うと、敵を跳び越すようなジャンプになるが、実際に飛び越えてくれることは少ない印象。敵の秘技が赤く光るとき、“横線”が入った攻撃に当てると、敵の背後に回って蹴り飛ばすカウンターを決められる。
もうひとつが“凰技軽功”で、ジャンプ中(二段ジャンプ後は不可)に出すと、敵を踏みつけて叩き落とせる。空中の敵にとくに有効な攻撃で、通常時は叩き落とせない敵の場合は、踏みつけてジャンプになる。敵の秘技が赤く光るとき、“縦線”が入った攻撃に当てると、叩き落とせない敵も叩き落とせるカウンターになる。



いずれの“凰技”も決めれば大きな効果を得られるカウンターで、通常時は使いどころの見極めが難しい。新システムだからといって必ず使わないといけないような敵はいないので、あくまで上級者たちがより派手に立ち回れる派生アクションといった立ち位置なのだろう。
凰技化勁もすべての場面で狙えばいいというわけではない。敵を吹き飛ばしてダウンさせるのはいいが、敵との距離がかなり離れてしまうので、攻め込みたいときにはあまり向いていないと感じた。複数の敵と戦っているときや、ピンチのときには仕切り直しに使えるので、一長一短な部分がある。

といった感じで、基本的には前作をベースに、より自由度の増した武術アクションが楽しめる。さらにド派手なアクションを味わいたい人向けに“凰技”が用意されているのが、本作のアクションだと感じた。



全体的には満足なのだが、“凰技ジャンプ”と“凰技軽功”の予兆が線だけなのでわかりにくく、初見で反応しにくいような作りだと感じた。まあ通常の化勁でも問題ないので、覚えて対応すべき行動として、あえてそうしているのかもしれないが。

ちなみに通常アクションや各武器の武技も、探索を経てポイントを獲得し習得していく仕組み。習得技のひとつに敵の飛び道具をオート化勁しながら走る“凰技ダッシュ”もある。たとえば本作の弓兵はメチャクチャ連射してくるので、凰技ダッシュで切り抜けてほしいんだなと思えるような場面も。なお、ほかにも“凰技”アクションは存在する。


新武器・二節棍
手数がかなり多く使いやすいし、カンフーのようでカッコイイのでお気に入り。ちなみに三国志の時代に小型の二節棍(双節棍)はなく、もっと太くて重いものだったとか。まあそこはファンタジーだしアリかと。淩統だって使ってたし。

α体験版を遊んでみよう!
前作はビルドを組むといったRPG部分をあえて簡素にしていたが、本作でも装備品はそこまで多く拾えるわけではないし、レベルアップステータスも少ないのでアクションと探索に集中できる作り。製品版ではどうなるのかわからないが、少なくとも装備を逐一吟味する必要はない。

今回は士気=レベルシステムになったおかげで、先に士気の高いところに攻め入ると、レベルの高い装備を先に得られるといったメリットもある。もちろん差があると補正が掛かって敵を倒しにくくなるのだが、装備品で強くなってから、士気の低い場所に行けばサクサク進めるようにもなるなど、ようやく戦場の自由度が出たように思う。

なお、α体験版ゆえにやや甘さが目立つ部分もあり、たとえば段差に敵をハメて一方的に攻撃するなど、フィールドを利用した戦法がかなり通じる。まあ卑怯だと感じないのであれば利用したっていいかも。計略というか、知略と言えば知略だし。

それに付随して、本作はずっと攻撃しようと思えばし続けられるゲームなので、敵を壁際に押し込みすぎると、敵がハマって抜け出せなくなるような地点がかなり多く、角の隙間などに埋め込まれてしまうことさえあった。まあ一方的に攻撃できるようになったからいいっちゃいいのだが、それを狙える地点が目立つなと感じた。

というのはまあ、開発中のバージョンだから見えるところなのだろう。βテストなどを経て意見を募り、ゲームをブラッシュアップさせていくのは、初代『仁王』から続く施策なので、今回もそういった細かい意見なども、プレイを通して開発陣へお届けしてみてはいかがだろうか。9月30日まで遊べる限定配信なほか、クリアーすると製品版で使える装備ももらえるので、ぜひチャレンジしてみよう。

















